霊山登拝その⒉ 短句(俳句・川柳)
渓流に 紅葉彩る 下山道(同上/霊山登拝55) 56歳
富士までは 四つの山地 秋の空(同上)
斜面には 錦の色彩 天然画(同上)
渓谷に ブナの黄葉 下り来る(同上)
プレハブの 大門沢小屋 疲れ気味(同上)
足元に ナナカマドの赤 実を結ぶ(同上)
奈良田まで 県道歩き 重荷かな(同上)
標高で 現在地示す 登山道(笠ヶ岳)
名に聞きし 杓子平は 遥か先(同上)
秋深き 乗鞍岳は 初対面(同上)
焼岳の 溶岩ドームは 生仏(同上)
眼前に 西穂奥穂の 屏風絵が(同上)
憧れの 大キレットは 大難路(同上)
丸山の 錦の上に 岩の屋根(同上)
穴毛谷 紅葉黄葉 また緑(同上)
山頂と 思えば小笠 ピークかな(同上)
小笠下 黄色い灌木 飾るなり(同上)
北東の 稜線上に 抜戸岳(同上)
南には 雷鳥岩の 山並みが(同上)
槍の尾根 万里長城 見る如し(同上)
忍び寄る 冬の気配と 枯れすすき(同上)
へし折れた 案内標識 地面指す(同上)
古ぼけた 案内板は 字が読めず(同上)
鷲羽岳 道のり遠き 百名山(同上)
南には 山並み遥か 九重に(同上)
秋盛る 野天の風呂に 笠ヶ岳(同上)
絶景に 山頂の距離 縮まらず(同上)
抜戸岩 間に小岳と 山荘が(同上)
立山に 剱岳添う 北の果て(同上)
富士山に 甲斐駒並ぶ ツーショット(同上)
中央の 奥穂高岳 やや高く(同上/霊山登拝56) 56歳
富士山に 南アルプス 横並び(同上)
稜線に 六つの沢や 穴毛谷(同上)
草紅葉 杓子平の カールかな(同上)
急斜面 左俣谷や 錦絵に(同上)
穂高背に 黄葉画する ヤマモミジ(同上)
手を合わす 明け行く先の 富士の雪(丹沢山)
シンプルな 木段整う 登山口(同上)
鮮やかな 真っ赤なモミジ 倒木に(同上)
堂平 ブナ林コース 分岐点(同上)
木道に ホットひと息 ブナ林(同上)
山頂は 丸みを帯びた 森の山(同上)
木道に 単独登山者 二三人(同上)
シラカバは 殆ど落葉 冬支度(同上)
山頂に イチゴむなしく カビが生え(同上)
木製は 見たこともなし 五輪塔(同上)
山頂は なだらか草地 広々と(同上)
丹沢や 大山参り 牡丹鍋(同上)
途中から 立派な石段 阿弥陀堂(大山)
五合目で やっと登山者 追い越して(同上)
小さくて 非難轟々 避難小屋(同上)
霧の中 連なる一座 三鈷峰(同上)
大山や 初雪消えて 黄砂降る(同上)
八合目 過ぎると木道 台地状(同上)
九合目 一木一石 運動と(同上)
頂上は 一死地一礼 弥山なり(同上)
四名の 事故死追悼 方位盤(同上/霊山登拝57) 56歳
ブナ林の 落葉眺めて 下山かな(同上)
五合目で 元谷コース 降るなり(同上)
元谷は 紅葉黄葉 美しく(同上)
険しさの 裏に紅葉の 優しさが(同上)
避難小屋 なんだかんだと 六棟も(同上)
剣ヶ峰 崩れて落ちる 砂防提(同上)
元谷を 過ぎて再び ブナ林(同上)
元谷で 沢は集まり 佐陀川へ(同上)
紅葉に 杉の木立や 違和感も(同上)
美しき 三角錐の 近江富士(三上山)
表裏 楽しめそうな 登山道(同上)
表道 割岩経由の 分岐点(同上)
割岩や 肥満は通れぬ 岩の幅(同上)
空曇り 琵琶湖は見えず 三上山(同上)
露呈した 展望台は 花崗岩(同上)
田畑が 工場建屋に 様変わり(同上)
磐座には アメノミカゲが 降臨せしと(同上)
山頂の 景色は磐座 眺め良く(同上)
山頂は 予算似合わず 点はなく(同上)
山麓に 御池が見えて 気もそぞろ(同上)
下山道 なだらか斜面 裏道を(同上)
見逃した 姥の懐 むかで穴(同上)
鹿除けの 防護柵あり 裏口に(同上)
御旅所に 天保義民の 案内図(同上)
霜月や 天城日帰り 百里半(天城山)
四辻に 迷いながらも 万二郎(同上)
ヒメシャラの つるつる樹肌 鹿の害(同上)
ガレ場には 倒木だらけ 荒れた道(同上)
馬ノ背や 枯木の姿 万別で(同上)
馬ノ背の 道なだらかに ガレ場なく(同上/霊山登拝58) 56歳
春ならば アセビの道に 有頂天(同上)
一指令 録音せよと 天城山(同上)
弥栄の 神の石碑が ただ鎮座(同上)
丹沢で 眺めた時より 遠き富士(同上)
下山道 ブナの落葉が ジュータンに(同上)
岩穴や 小動物の 棲みかかと(同上)
愛宕山 上りと下り 別々に(愛宕山)
懐かしき 月輪寺の 紅葉かな(同上)
赤鳥居 脇参道を 表へと(同上)
山頂は 国よ分れて 丹波かな(同上)
谷上に ケーブルカーの 橋の跡(同上)
清滝の 鳥居が表の 登山口(同上)
大比叡の アンテナ群が 仏舎利か(比叡山)
比叡山 眼下に不可欠 琵琶湖なり(同上)
屋根形の 珍しき岩や お倉岩(猿投山)
入口に 一本だけの 御門杉(同上)
中腹に 立派な木造 休憩所(同上)
蛙岩 誰ぞ描きし 目の白は(同上/霊山登拝59) 57歳
一等の 三角点や 猿投山(同上)
山頂は 無二旧友の 仲となり(同上)
見渡せば トヨタの工場 白景色(同上)
山麓は 電力鉄塔 針の山(同上)
下山道 雲興寺コース 途中まで(同上)
天然の 混交林や 頂部下(同上)
砂防ダム 新たに加わる 巨岩かな(同上)
一合目 杉の林に 水場あり(金剛山)
東屋に 千早城跡 偲ぶかな(同上)
二合目に ケルンを模した 石柱が(同上)
哀れかな 三男正儀 供花もなく(同上)
広々と 千早本道 杉並木(同上)
五合目に ピカピカ東屋 工事中(同上)
よだれ掛け 十三仏に 不似合で(同上)
八合目 過ぎても見えぬ 十二番(同上)
新道の 分岐点は早 九合目(同上)
最高地 一位置濁らかされ あやふやに(同上)
経塚は 葛城修験の 遺産かな(同上)
老木の 後に聳える 電波塔(同上)
ようこそと 出迎え不動 分岐点(同上)
ロープウェイ 目指して下山 風まかせ(同上)
山麓に 大和三山 感無量(同上)
近景の 湧出岳は 誉められず(同上)
村営の 香楠荘は オアシスか(同上/霊山登拝60) 57歳
冬なのに 紅白の花や 金剛に(同上)
登り得た 金剛山を ゴンドラで(同上)
すれ違う ゴンドラの客と 一会かな(同上)
ゴンドラで 眺める大阪 静止なし(同上)
青い屋根 紅葉飛ばして 青い山(同上)
登山口 到れば閉門 二時までと(三輪山)
桜井や 耳成山に 三輪鳥居(同上)
三輪山を 遥拝しては またいつか(同上)
俱留尊山 山半分が 枯れすすき(俱留尊山)
峠には 曽爾三山の 山岳美(同上)
山焼きや 上手く残した クロマツを(同上)
尾根みちは ススキと林 区分けして(同上)
峠から 急登続き 山らしく(同上)
霜を踏み 天空高く 登り行く(同上)
南には 高見山地と 紀伊山地(同上)
尾根の先 私有地となり 有料に(同上)
俱留尊山 最初のピーク 二本ボソ(同上)
俱留尊山 やっと山頂 目に映る(同上)
亀山の 先に小高い 古光山(同上)
直下には 岩場急登 楽ならず(同上)
山頂は ザレ場ながらも 広々と(同上)
山頂は 異例味七の 風味かな(同上)
鋭峰の 連なる稜線 曽爾の山(同上)
山裾に 直立不動の 屏風岩(同上)
関西の マッターホルンは 高見山(同上)
草原に 青色放つ お亀池(同上)
下山道 亀山経由で 高原に(同上)
草原は ススキ一色 笹少し(同上)
残月に 大山高く 青い空(大山)
登山口 日向川沿い 薬師口(同上)
手を合わす 地蔵菩薩の 山番に(同上)
杉林 その九十九折 退屈で(同上)
中腹の 下社の社殿 二十日ぶり(同上)
なだらかな 山頂見えて 一礼す(同上)
晴天の 見晴台を 一人占め(同上/霊山登拝61) 57歳
鈴川や こま参道に 白い帯(同上)
横浜の ラウンドマーク 良く見えし(同上)
相模川 更なる先に 江ノ島が(同上)
参道と 合流しては 人も増え(同上)
本社への 最後の石段 歴史みち(同上)
山頂は 胃に誤飲の 薬かな(同上)
方位盤 富士山だけは 良く読めて(同上)
方位盤 見るより明解 表示図は(同上)
山頂に 立派なトイレ 浄化槽(同上)
遥か先 スカイツリーは 工事中(同上)
北西に 筑波山系 平野越し(同上)
頂上に 八大龍王 社殿建つ(朝熊山)
伊勢湾の 島々鳥瞰 山頂で(同上)
五十鈴川 二見浦へと 流れ入る(同上)
山頂に 歴史は埋もれ 電波塔(同上)
エーゲ海 彷彿とさせる 鳥羽の海(同上)
中腹に 金剛證寺 大伽藍(同上)
元旦や 登城者なく 空振りに(臥牛山)
元旦や 城も城下も 死んだふり(同上)
南には 吉備路の山と 倉敷が(鬼城山/霊山登拝62) 57歳
西の方 未だ見ぬ名所 遥かなり(同上)
城跡に 霊場らしき 姿見る(同上)
山頂は 三男一女の 大所帯(書写山)
姫路には 古刹もありて 冬木立(同上)
谷間には 田畑見えず 家ばかり(同上)
この神は 闇夜のままに 冬ごもり(藤原岳)
七合目 地面は白く 雪化粧(同上)
北の空 雲と雪との 伊吹山(同上)
最高地 良い婿さんか 天狗岩(同上)
山頂は 低木ばかり 石灰地(同上)
南には 御在所山の 峰高く(同上)
下山路は 山荘に戻り 来た道を(同上)
麓には セメントプラント 大規模に(同上)
県境に 中里ダムの 水青く(同上)
広大な 琵琶湖を眺め 初スキー(蓬莱山)
山頂の 標識半ば 雪の中(同上)
山頂に 彼岸の鐘の ケルン建ち(同上)
山頂で 琵琶湖大橋 逆に見る(同上)
武奈ヶ岳 草地は全て 白木綿(同上)
瀬田川と 宇治の眺めは 予想外(岩間山)
登山道 標識頼り 雪を踏む(茶臼山/霊山登拝63) 57歳
枯木には 花咲く如く 樹氷かな(同上)
ケレンデの 賑わい遠く 茶臼山(同上)
天然の 温泉欲しき 休暇村(同上)
標高は 医師囲碁打つ 茶臼山(同上)
雪払い 拝む茶臼の 石碑かな(同上)
記念碑の 雪に瞬時の 足跡が(同上)
樅の丘 洒落た東屋 雪見酒(同上)
雪の中 芹沼池も 冬眠期(同上)
雪積もる 自然歩道を 分けて入る(六甲山)
山頂は 汗の匂い 臭いかな(同上)
山頂の ススキが雪と コラボする(同上)
夜景なら 凌雲台か 摩耶山か(同上)
下山後は 有馬の低山 駆け登り(同上)
甘酒は 白く煮よと 愛宕山(有馬愛宕山)
国見山 丹波の国の 眺めかな(同上)
別宮の 鳥居と灯籠 朽ちたまま(妙見山)
山頂は ろくろく礼せず 退散す(同上/霊山登拝64) 57歳
六甲の 風の便りは 瀬戸の海(同上)
好物の 鍋焼きうどん またいつか(同上)
登山口 新道コース 三キロ余(三峰山)
山頂は 丸みを帯びた 柔らかさ(同上)
北西に 兜と鎧 ふた並び(同上)
沢の水の 流れる音のみ 雪の友(同上)
三峰山 人に珊瑚の 首飾り(同上)
奈良三重の 県境付近に 良き低山(同上)
雪の中 大日如来 輝かず(同上)
不動滝 立ち寄らずとも 目に見えし(同上)
山頂は 天狗を祀る 奥ノ院(福王山)
雪道に 杉の林が 日本的(同上)
展望は 参道入口 他になく(同上)
吉野山 日の本一の 花の雲(吉野山)
何事も 楽しく思う 春の山(同上)
北東に 負けてなるかと 高見山(同上)
夜も明けて 淀川小屋で 小休止(宮之浦岳)
淀川の 澄んだ水には 人住まず(同上/霊山登拝65) 57歳
危ういな 高盤岳の トーフ岩(同上)
投石岳 大きな丸石 稜線に(同上)
投石岳 裾野の植生 多種多様(同上)
尾根沿いに ピークの山 連立す(同上)
オアシスは 小花之江河 湿地帯(同上)
立ち枯れや 哀れにじませ 木道に(同上)
春なのに 小花之江河は 草紅葉(同上)
順調に 中間地点の 登山道(同上)
花之江河 高層湿原 南限で(同上)
湿原に 池塘の有無は 大切と(同上)
湿原を 過ぎると残雪 方々に(同上)
立ち枯れの 白き幹には 残雪も(同上)
灌木の 投石平に 岩無数(同上)
大岩の ロープの補助は 命綱(同上)
高木は 殆ど杉の 登山道(同上)
栗生岳 奇岩巨岩の 展示場(同上)
振り向けば 七キロ過ぎて 翁岳(同上)
山頂は 残り一キロ 正念場(同上)
落ちそうで 落ちない岩が 屋久島に(同上)
ピークには 丸い頭の 坊主岩(同上)
雪渓で 坊主の頭 名が僧か(同上)
標高は 衣鉢むなしき 栗生岳(同上)
山頂は 緩やかな三角 えびす顔(同上)
一等の 三角点や 記念物(同上)
沢越えて 更なる山が 屋久島に(同上)
南東に 栗生と安房と 翁岳(同上)
南には 淀川コース 遥かなり(同上)
下山には 縄文杉の 縦走路(同上)
雪渓は 尻滑りして 降るかな(同上)
下山して 眺める山頂 神の山(同上/霊山登拝66) 57歳
平石と 呼ぶより丸石 丘を成す(同上)
雪形に 人面容姿 屋久の山(同上)
岩屋には 崩れた石祠 遠き神(同上)
平石の 眺めよろしき 永田岳(同上)
屋久島や ウィルソン株 下部だけが(同上)
千年を 過ぎれば万物 神となる(同上)
北沢の 水の流れに 冷や汗も(同上)
谷間には 巨岩聳える 太忠岳(同上)
小杉谷 集落跡に 杉の苗(同上)
廃校に 桜咲いても 児童なく(同上)
木の橋は 七年前の 架け替えで(同上)
川の岩 昼寝をしたる 若者も(同上)
地味ながら ジトンジ岳にも 巨大杉(同上)
登山後は 楠川温泉 浸かりたい(同上)
火口丘 西と東に ロープウェイ(阿蘇山)
地獄絵図 砂千里ヶ浜 登山道(同上)
断層に 噴火の歴史 走馬灯(同上)
風吹けば 砂塵にマスク ゴーグルを(同上)
急登を 越えて中岳 尾根の道(同上)
振り向けば 砂千里ヶ浜 烏帽子岳(同上)
阿蘇山 春のカルデラ 御開帳(同上)
五岳では 存在薄い 中岳か(同上)
東には 草千里ヶ浜と 烏帽子岳(同上)
北面に 九重連山 横並び(同上)
東峰の 先に五岳の 根子岳が(同上)
根子岳に ネコの耳なる 鋭鋒が(同上)
カルデラに 人口三万 暮らすとか(同上)
中岳を 挟んで烏帽子と 杵島岳(同上/霊山登拝67) 57歳
山旅に 湯花も添えん 春景色(同上)
中岳の 山頂再び ピストンす(同上)
根子の耳 立つのは無理と 眺め見る(同上)
火口には 板状節理 何層も(同上)
目を見張る 逆鉾岩の くびれかな(同上)
屏風岩 筆立岩と 絵に因み(同上)
名を知りて 望雲台に 寄り道を(同上)
鎖場が 望雲台の 隘路にも(同上)
石段に 千歳の重み 踏む卯月(同上)
三角の 造形何かと 立ち止まる(同上)
展望が 開け見えるが 九重山(同上)
祭神は アメノオシホミミ 北岳に(同上)
北岳や 豊前の国は いい国と(同上)
中岳に 大きな社殿 上宮が(同上)
北岳や 春まだ遠き 枯林(同上)
若木には 鹿除けネット 痛々し(同上)
南には 豊後と肥後の 山並みが(同上)
英彦山の 山頂に見る いいややこ(同上)
休憩所 見晴らし台を 兼ねて建つ(同上)
行く春や 六根清浄 天狗様(同上)
宮地嶽 霊山登拝 奥之宮(宮地岳)
山頂は 否応なしの 霊場で(同上)
木の根には 大黒天の 置物が(同上)
赤とんぼ 三木露風の 城下町(鶏籠山/霊山登拝68) 57歳
仰ぎ見る 古城の下に 花の雲(同上)
廃線の 橋梁空しく 木曽川に(同上)
木曽川の 下流に名所 恵那峡が(高森山)
枯れた木々 春まだ浅く ガレ場かな(両神山)
石仏も 老いて砕けて ただの石(同上)
鎖場に すがる思いは 消ゆる春(同上)
残雪や 春まだ浅き 山の肌(同上)
横岩の 側には祠 何の神(同上)
山頂に 一難二惨の 仏像が(同上)
南西に 甲武信ヶ岳や 金峰山(同上)
残雪が 一際目立つ 八ヶ岳(同上)
山上は 名前通りの 剣ヶ峰(同上)
登山道 夢の石段 国史跡(石動山)
霊山と 霊場を知る 桜かな(同上)
霊山や ブナの林に 逆戻り(同上)
石垣の 棚畑の葉は ワサビかな(雲取山)
新緑の 青岩谷に 水の波(同上)
谷の上 雲取山の 山塊が(同上)
先ずは行く 三条ノ湯へ 山道を(同上)
春告げる 三条谷に ヤマツツジ(同上/霊山登拝69) 57歳
夏ならば 滝つぼに入り 水浴を(同上)
切り株に 腰を掛けては ひと休み(同上)
神おらず 二礼否かと 山頂は(同上)
ヤマツツジ 無事の下山に 花添えん(同上)
下山後は 至福の時を 温泉で(同上)
貸切の 湯船に浮かぶ 疲れ顔(同上)
山小屋と 呼ぶより旅館 五軒ほど(大菩薩嶺)
山頂に 唐松尾根を 一直線(同上)
五月晴れ 眺望絶佳 富士の嶺(同上)
広場には 人工的な 石柱も(同上)
緩やかな ザレ場と苔の 登山道(同上)
シラビソの 樹林が続く 山頂へ(同上)
正室に 似れ後室とか 山頂は(同上)
山頂は 眺め悪くも 人集う(同上)
雪の富士 不朽なれやと 眺めたり(同上)
草原の 妙見ノ頭 尾根歩き(同上)
目にやさし 笹とススキの 登山道(同上)
振り向けば 雷岩が 目立つかな(同上)
鞍部には 賽ノ河原の 休憩所(同上)
親不知 良い名と言えぬ ピーク名(同上)
歴史的 大菩薩峠 コルにあり(同上)
標高は 一夜苦難の 峠かな(同上)
方位盤 大菩薩峠 自己主張(同上)
北の空 雲取山は 昨日立ち(同上)
旅人の 歴史を紡ぐ 峠道(同上)
踏み残す コースも有りき 分岐点(同上/霊山登拝70) 57歳
閉鎖した 展望台の 富士霞む(同上)
ナメ滝や 一枚岩を 滑らかに(甲武信ヶ岳)
夏ならば 人目気にせず 岩滑り(同上)
残雪の わずかな距離を トラバース(同上)
倒木に 苔生え岩と 同化する(同上)
残雪と 小滝の波が 白競う(同上)
水の音 消えて残雪 深くなり(同上)
雪融けて 大河に至る 旅はるか
山頂で 煮よ七合の 米飯を(同上)
境界杭 三角点と 見間違え(同上)
八ヶ岳 三つのピーク 顔を出し(同上)
裏表 見せぬ富士山 一本気(同上)
北東に 両神山と 那須の山(同上)
北斜面 岩峰にょっきり 頭出し(同上)
北西に 二百名山 御座山(同上)
稜線に 連なる雄峰 木賊山(同上)
分岐点 十文字峠 いつの日か(同上)
渡渉せず 渡った橋に ありがとう(同上)
千曲川 最初の水門 登山道(同上)
案内図 距離も時間も 不案内(皇海山)
急登の 岩場に水の 生きる音(同上)
不動沢 コルで離れて 山頂へ(同上)
クマササの 藪漕ぎもあり 登山道(同上)
山上の 巨岩は名もなく 見落とさる(同上)
山頂で 兄獅子舞を 披露する(同上/霊山登拝71) 57歳
シラビソに 展望悪し 皇海山(同上)
峠より 朝日岳コース ピストンを(金峰山)
カラマツの 朝日峠が 稜線に(同上)
樹林帯 二千メートル 地点にも(同上)
コメヅカの 林の先に 五丈岩(同上)
金峰山 シンボル的な 五丈岩(同上)
残雪に シャクナゲ咲けと 登山道(同上)
樹林帯 一気に寸断 ガレ場へと(同上)
山頂は 岩とハイマツ シンフォニー(同上)
山頂で 双子救急 搬送に(同上)
岩の上 五柱を祀る 奥宮(同上)
西麓に 清里高原 微かなり(同上)
東には 優しき形の 朝日岳(同上)
三角の 菩薩の間 如来立つ(同上)
峠には 今は山小屋 茶屋代わり(同上)
堰堤の 滝に始まる 滝めぐり(鳳凰山)
滝眺む レンゲツツジも 時の友(同上)
見逃せぬ 南精進ヶ滝 寄り道を(同上)
滝の形 四十メートル 二段落ち(同上)
下段部は 末広がりに 滝壺に(同上)
鳳凰の 滝はパスして 白糸に(同上)
土崩れ ブナの根哀れ 登山道(同上)
水量が 多くて糸は 帯となる(同上)
Uの字に 流れ落ちるや 名無滝(同上)
梅雨の山 地蔵菩薩の 涙かな(同上/霊山登拝72) 57歳
稜線に 石仏石塔 列を成し(同上)
オベリスク 六十メートル 花崗岩(同上)
オベリスク 五百羅漢を 重ね見る(同上)
朝霧や 夕霧峠 展望所(医王山)
登山口 傾く権現 鳥居かな(同上)
石仏の 草刈る人なく 笑む仏(同上)
ヤマユリや 思いもかけぬ 再会で(同上)
山頂 ユリが香りて 臭くない(同上)
危うげな 展望台が 山頂に(同上)
梅雨空に 散居集落 目に触れず(同上)
前山に 白く優雅な ヤマボウシ(同上)
古池の 龍神恐れ 蛙なく(同上)
中腹に リフトの滑車 スキー場(同上)
六合目 水場もありて ひと休み(苗場山)
鎖場や 手を振れずとも 楽な坂(同上)
八合目 コイワカガミと また出会う(同上)
八合目 過ぎてクマザサ 尾根の道(同上)
針葉樹 疎らに見える 龍ノ峰(同上)
梅雨の間や 苗場の山は 花博か(同上)
石碑には 九柱の神 乱雑に(同上)
山頂に 立つ兄私語を 慎めと(同上)
木道は 維持管理など おぼつかず(同上)
湿原の 池塘を名付け 牧之かな(同上/霊山登拝73) 57歳
ワタスゲの 花一面に 池塘群(同上)
登山口 洒落た名前の 桜坂(巻機山)
登山道 井戸尾根コース ピストンを(同上)
四合目 標柱倒れ 死の床に(同上)
珍しい 合目に入れた 勺単位(同上)
夏山や 風をとらえて 息変る(同上)
五合目は 焼松の名と 井戸の壁(同上)
南には 大源太山の 鋭鋒が(同上)
六合目 展望台に ヌクビ沢(同上)
天狗岩 割引岳が 稜線に(同上)
七合目 山頂かなと 勇み足(同上)
東には 下津川山の 山並みが(同上)
あこがれの 越後三山 年内に(同上)
禅庭花 ニッコウキスゲ またの名を(同上)
シャクナゲの 花とハイマツ お共立(同上)
山頂は まだ遥かなり 九合目(同上)
山頂と 思えばニセの 前の山(同上)
御機屋に 綺麗な娘 避難小屋(同上)
分岐先 割引岳が 美しく(同上)
山頂に 行く空しさや 一人旅(同上)
南東は 奥利根湖ダム 群馬県(同上)
池塘には 妖精の如く ワタスゲが(同上)
一本の コメヅカ挑む 髙さかな(同上)
早朝の 渓流の音に 目や覚めん(火打山)
南西に 白馬三山 まだ白く(同上)
中間地 富士見平は 富士見えず(同上)
雪を消す 樹木の肌は 熱くあり(同上)
文月の 花の始まり ミネザクラ(同上)
ミズバショウ 悟りの化身 湿原に(同上/霊山登拝74) 57歳
木道の 残雪深き 高谷池(同上)
焼山や 噴煙と雲 混ざり合う(同上)
作庭は 山の天狗の 仕業とか(同上)
断崖は 天狗の庭の 金屏風(同上)
池塘には 三尊石の 自然体(同上)
俯瞰する 天狗の庭も 見事かな(同上)
西麓に 標高記す 火打山(同上)
剱岳 試練と憧れ 蝉の声(剱岳)
千年の 立山杉が 登山道(同上)
二百毎 高度標識 メリハリが(同上)
北面に 毛勝三山 体寄せ(同上)
クズバ山 剱の西の 奥座敷(同上)
見渡せば 早月小屋に 前剱(同上)
山頂が 見えては安心 行けるぞと(同上)
山頂の 東に八ツ峰 勇壮に(同上)
毛勝山 同定となり 形変る(同上)
小屋過ぎて 再び急騰 正念場(同上)
風を受け 喜ぶ体 気は元に(同上)
ハイマツが 勢力独占 剱岳(同上)
割り込まれ 憎く悔やしく 山頂よ(同上)
牧場の ゲートに始まる 登山道(高妻山/霊山登拝75) 57歳
滑滝の 鎖と流れ 面白き(同上)
涼しさや 水しぶき散る 不動滝(同上)
二釈迦には 古き祠に 苔が生し(同上)
尾根行かば ユリもアザミも 萎れけり(同上)
三文殊 朽ちた祠に 木札添え(同上)
四普賢 探し忘れて 五地蔵に(同上)
六弥勒 シャクナゲ咲いて 祠なく(同上)
七薬師 祠はあれど 像はなく(同上)
八観音 祠は崩れ 草むらに(同上)
九勢至 祠屋根なく 石を積み(同上)
尾根の先 山頂未だ 雲の中(同上)
新たなる 出会いに乾杯 夏の山(同上)
標高を 二三誤算で やり直し(同上)
仰ぎ見る 五地蔵山の 下山道(同上)
太郎坂 三角点が 立つピーク(薬師岳)
五光岩 眺められずに ベンチ入り(同上)
山小屋で コーヒー飲みつつ 雨宿り(同上)
麗しや 薬師平に チングルマ(同上)
登山道 ケルンにふさがれ 道狭く(同上)
新しき 山荘ありき 薬師岳(同上)
山頂で お薬師様が 肉煮ろと(同上)
雨上り 視界開ける 下山道(同上)
馬に乗り 下る夢見る 草原を(同上)
緩やかな 湿原草原 遥かなり(同上)
斜面には ニッコウキスゲ しおらしく(同上)
夏草や 小熊小躍る 雨上がり(同上)
谷底に 熊の親子は 消えたまま(同上)
五光岩 全貌見えず またの日に(同上)
古ヒノキに 神宿るなり 太郎坂(同上)
北尾根の 一ノ背髪が 中間地(五竜岳/霊山登拝76) 57歳
遠見山 四つのピーク 山の名に(同上)
中遠見 三十メートル 小を超えて(同上)
手を合わす ケルンを模した 慰霊碑に(同上)
大遠見 七十メートル 中を超え(同上)
懐かしき 八方尾根は 夏雲に(同上)
残雪の 西遠見ノ池 今だ冬(同上)
白岳の 沢に広がる 草と木々(同上)
雪渓に 憧れ募る 夏スキー(同上)
クルマユリ 一種独特 その歩み(同上)
雷鳥を 見つけて写すと 石に化け(同上)
夏山や 登頂達成 缶ヒール(同上)
キレットの 名を見て身構え 五竜岳(同上)
G0は 遠巻きしつつ 過ぎるなり(同上)
雪形は 御菱に見えず 五竜岳(同上)
絶壁に 名もなき小滝 五竜岳(同上)
ダケカンバ 奇形の古木 神と見ん(同上)
赤石の ケルン珍し 登山道(爺ヶ岳)
新道の 一枚岩が 中間地(同上)
谷向かい 岩小屋沢岳 対峙せし(同上)
石敷いた 人の顔知る 新道に(同上)
長くない 水平道で 息帰る(同上)
岬から 南西斜面 大回り(同上)
丁度よい 場所に置かれた 石ベンチ(同上)
落石に 肝潰される トラバース(同上)
鉄砲は 水か無ければ 無鉄砲(同上)
南峰は ケルンが二基の 礫の山(同上)
勘違い 三角点は 中峰に(同上)
六色の 高山植物 冷尾根(同上)
鹿島槍 冷乗越 表示あり(同上)
五種類の 石のオブジェが 珍しき(同上)
冷池 山荘に着き ひと休み(同上)
登山道 ヤマブキショウマ 優美にて(同上)
またしても エセ山頂に じらされし(同上/霊山登拝77) 57歳
山頂で 二夜役立たず 眠るかな(同上)
越知山は 展望台に 先ず上る(越知山)
案内図 越前五山に 足羽山(同上)
日野山の 奥には白山 うっすらと(同上)
稜線に 電波塔建つ 立地でも(同上)
山頂は 無為に見られる 奥ノ院(同上)
薬師沢 黒部支流の 秘境なり(雲ノ平)
徒渉点 丸太架けられ 易々と(同上)
木道の カベッケが原 湿原地(同上)
山小屋で 薬師沢から 黒部川(同上)
吊橋を 渡って雲の 入口に(同上)
祖父平 黒部源流 六キロに(同上)
急登は 楽園までの 苦しみと(同上)
シラビソと コメヅカ林 樹林帯(同上)
湿原は 徐々に黄葉 進み行く(同上)
丸い山 アラスカ庭園 築山か(同上)
前を見ず 奥日本庭園 突然と(同上)
ハイマツの 島にザレ場 海の浜(同上)
木道や 川の流れの 如く見え(同上)
アルプスの レマン湖思う 池塘かな(同上)
渓谷に 寄り添う如く 木道が(同上)
部屋の外 アルプス庭園 添い寝する(同上)
西洋の 国への憧れ 秘境にも(同上)
有難う 牛舎を模した 山荘に(同上)
キャンプ場 テント見られぬ 秋景色(同上)
北の空 赤牛岳に キノコ雲(同上)
石組みに ハイマツ鮮やか 空青く(同上)
明日の朝 黒部五郎岳 山頂に(同上)
木道に ミヤマカラマツ 咲き残り(同上)
天空の スイス庭園 草紅葉(同上)
槍ヶ岳 穂高連峰 一眼に(祖父岳/霊山登拝78) 57歳
今日は踏む 三俣蓮華の 山頂を(同上)
この後行く 水晶岳に よろしくと(同上)
二夜二合 わずかな米で 祖母岳に(同上)
目の前を 雷鳥三羽 朝散歩(同上)
雷鳥の 飛ぶ姿見ず この秋は(同上)
稜線に 名山名峰 目白押し(水晶岳)
歌手の名や 野口五郎岳 山丸く(同上)
水晶の 輝く山も もう秋か(同上)
雪以外 岩苔小谷 ただ緑(同上)
立山の 下に見慣れた 黒部ダム(同上)
ゴジラでも 寝るには広き 大カール(鷲羽岳)
山荘が 微かに見えし 薬師岳(同上)
なだらかな 山頂直下 鷲羽岳(同上)
山頂で 肉にシナモン どんな味(同上)
双六の 上がりは遥か 笠ヶ岳(同上)
槍ヶ岳 北アルプスの やり残し(同上)
鷲羽池 希少な池に 槍ヶ岳(同上)
槍ヶ岳 堂々五位の 眺めかな(同上)
蓮華岳 三百名山 知らぬ間に(三俣蓮華岳)
チングルマ 秋の実にも 風情あり(同上/霊山登拝79) 57歳
山頂の 星座に眺め 二夜酔いて(同上)
三俣と 水晶岳の カール見る(同上)
三俣の 尾根の下りは 楽しかり(同上)
広大な 黒部五郎の 裾野見ゆ(同上)
ハイマツの 球果は黒く まん丸く(同上)
ナナカマド 赤い実の奥 赤い小舎(五郎平)
絶景に 小舎建てられて 半世紀(同上)
登山口 下見しながら 散歩する(同上)
小舎の側 テント数張り カラフルに(同上)
夕食や 小屋それぞれに 工夫あり(同上)
朝食も 民宿並みの 品数で(同上)
朝焼けの 黒部五郎岳 優美なり(黒部五郎岳)
チングルマ 初秋の合わせ 変身す(同上)
見た目より カールは広く また高く(同上)
カールでは 雷鳥の飛ぶ 光景も(同上)
山頂の 三角点に 荷や寄れて(同上)
黒五では 若き旅人 絵にもなる(同上)
太郎山 今日の最後 飾る山(同上)
すり鉢の 底の胡麻とも 思う岩(同上)
カールには ススキも出でて 秋らしく(同上)
北の果て 立山連峰 姿見せ(同上)
赤木岳 乗越の上 ひよっこりと(同上)
名の如く 水晶岳は 黒と赤(同上)
太郎山 近づくほどに 広々と(同上)
ガンバレも ご苦労さんと 下山道(同上)
山頂の 尖がり岩は 握り飯(同上)
黒五真似 積んだケルンの 面白さ(同上)
下山して 黒五は遠く 青くなり(同上)
針葉樹 太郎平に ぼちぼちと(同上/霊山登拝80) 57歳
草枯れて 徐々に黄葉 草原に(同上)
太郎山 まだ遥かなり 下山道(同上)
横尾基地 穂高と槍に 泣き別れ(槍ヶ岳)
梓川 横尾上流 未知の道(同上)
激流や 槍に慄く 秋の雨(同上)
カブト岩 赤沢山と 岩続き(同上)
石室の 小屋の跡には テント客(同上)
槍沢に 屏風のような 序曲見る(同上)
槍沢の 峰には多く 滝落ちる(同上)
大曲り 水俣乗越 分岐点(同上)
槍沢は 急登続く ガレ場へと(同上)
稜線に 表銀座の 西岳が(同上)
ナナカマド 実のみ赤き 天狗コル(同上)
槍沢や 水は流れず 淋しくも(同上)
中岳は 槍と穂高の 太鼓持ち(同上)
ニセヤリに 意気消沈し ひと休み(同上)
修験者の 坊主岩屋は ベース基地(同上)
岩石の 塊の中 槍が立つ(同上)
先を行く 登山者数人 霧の中(同上)
槍ヶ岳 最後の鬼門 鉄梯子(同上)
蚤虱 隣はいびき 槍ヶ岳(同上)
山荘の トイレの悪臭 昭和かな(同上)
北の果て 立山連峰 垣根越し(同上)
隣り合う 大喰岳に お早うと(同上/霊山登拝81) 57歳
槍の刃に 取りつくヤッケ 五・六人(同上)
槍ヶ岳 登拝やり遂げ 爽快に(同上)
槍沢に イワオトギリの 花残り(同上)
下山する 景色新鮮 沢伝い(同上)
槍沢で 愛でる中山 これも槍(同上)
出発し 一・二キロで また峠(越後駒ヶ岳)
木道を 過ぎて急登 先よめず(同上)
小倉山 石の標識 珍しや(同上)
秋雨に 百草ノ池は 物憂さく(同上)
山頂で 二礼礼讃 鐘を打つ(同上)
木道や ナナカマドのみ 紅葉し(同上)
雨上がり 明神尾根も くっきりと(同上)
小倉山 京都を真似て 名付けしか(同上)
ゴンドラで 魚沼盆地 一望に(八海山)
八つ峰が 連なる稜線 目指す山(同上)
避難小屋 裏は霊山 遥拝所(同上)
鮮やかな ウルシの紅葉 刺激的(同上)
女人堂 現代的な ログハウス(同上)
七合目 石碑は倒れ 地と共に(同上)
薬師岳 ヤマトタケルの 像が立つ(同上)
八合目 鐘に神仏 石碑立つ(同上/霊山登拝82) 57歳
釈迦岳と 千本檜 小屋見えて(同上)
振り向けば 鞍部の小屋に 薬師岳(同上)
米どころ 魚沼盆地 実る秋(同上)
不動岳 不動明王 鎮座して(同上)
端正な 摩利支天岳 八峰に(同上)
肝潰す 鎖場多く 試練にも(同上)
紅葉で 白川岳は 赤川に(同上)
南面の 白川岳は 長帽子(同上)
鐘鳴らし 失礼すると 山神に(同上)
中ノ岳 未踏の越後 三山に(同上)
豊作で 大日岳に 稲二礼(同上)
魚野川 盆地を分けて 信濃へと(同上)
天地人 八海山の 秋を行く(同上)
垂直の 断崖絶壁 屏風沢(同上)
三山の 二座を眺める 地蔵岳(同上)
社務所では 朱印いただき そばを食べ(同上)
コンドラの やまひこの名や 紛らわし(弥彦山)
九合目 西には佐渡と 日本海(同上)
アンテナが 新たな神体 弥彦山(同上)
標高は 宮本武蔵 名乗るかな(同上)
寺泊 昨夜泊まった 宿も見え(同上)
中沼や 記憶が消えた 湖沼でも(焼石岳)
中沼に 逆さ焼石 秋の色(同上)
山頂は 赤と緑と 青い空(同上)
木道に 咲き残るたる イワオウギ(同上)
ブナ林 越えて上沼 忽然と(同上)
上沼の 静寂さには 鳥もなく(同上)
山頂は 上沼越しに 錦絵に(同上)
湿原に 白い花々 色々と(同上)
紅葉と 思えば赤い 避難小屋(同上/霊山登拝83) 57歳
小屋の中 大の字となり ひと休み(同上)
木道に 可愛い流れ 名無滝(同上)
ガレ場には 沢水流れ 補給水(同上)
鮮やかな 紅葉黄葉 灌木に(同上)
草原も 灌木の中 草紅葉(同上)
山頂の 手前のピーク 横岳が(同上)
山頂の 山の形は ベレー帽(同上)
焼石を 冷やす水辺が 岩の間に(同上)
乗越に 岩には秋の 県境(同上)
紅葉の 泉水沼や 絵の如し(同上)
北東に 名無き湿原 また池塘(同上)
山頂の 遊びと言えば 囲碁四夜(同上)
なだらかな 焼石岳は 東へと(同上)
頭先 経塚山の また頭(同上)
登り得た 山懐かしき 駒ヶ岳(同上)
男女岳 おめえ誰だと 声たてる(秋田駒ヶ岳)
山頂の 色みな茶色 お茶を飲む(同上)
山上の 極楽浄土 阿弥陀池(同上)
男岳には 鳥海山が うっすらと(同上)
ササ原化 浄土平の 湿原も(同上)
焼森の ケルンの上に 岩手山(縦走路)
焼森の 分岐先から 未知の尾根(同上)
鈴強く 熊見平で 鳴らし行く(同上/霊山登拝84) 57歳
振り向けば 喰われ崩れた 湯森山(同上)
木道に 熊の爪あと 気を強く(同上)
宿岩に 熊が宿らず 安堵する(同上)
宿岩は 意外と大きな 奇岩でも(同上)
湯森山 離れて遠く 男女岳(同上)
森吉の 手前に類似の ピーク立つ(同上)
なだらかな 笊森山は 名の如く(同上)
紅葉の 大風呂敷が 森吉へ(同上)
分岐点 千沼ヶ原 寄り道を(同上)
黄に染まる 千沼ヶ原 岩手山(同上)
千の沼 数大げさな 池塘群(同上)
山域の 池塘の多さに 脱帽す(同上)
乳頭と 言われて気付く 山頂部(乳頭山)
滝ノ上 一度行きたい 分岐点(同上)
乳頭を 一品なめる 山頂で(同上)
男女岳の 北東の眺め 素晴らしき(同上)
田沢湖の 顔色変る 乳頭に(同上)
秋田側 眺める乳頭 裏の顔(同上)
眼下には 楽園彷彿 田代平(同上)
池塘には アオモリトドマツ 逆さ絵に(同上)
唖然とす 紅葉一色 下山道(同上)
空手家の 修行の山に 記念碑が(清澄山)
関東の 富士見百景 知る神社(同上)
眼下には 金谷漁港の 町並みが(鋸山/霊山登拝85) 58歳
山頂は 醜い姿 岩削がれ(同上)
補助的な 地籍図根の 三角点(同上)
人絶えぬ 地獄のぞきに 秋の風(同上)
廃坑は 天空の城 ラピュタとも(同上)
スキー板 ヒュッテにデポし 山頂へ(岩木山)
山頂に 新たなトイレ バイオ式(同上)
南には 白神山地 山白く(同上)
北面は 津軽海峡 春景色(同上)
滑降す 林間コース 芽吹くブナ(同上)
八甲田 アオモリトドマツ 発祥地(八甲田山)
まん丸い 山体特徴 大岳は(同上)
噴火口 残雪臼の 餅に見え(同上)
雪の上 スキー以外に 何がある(同上)
老いの背に 未来は見えず 雪の山(鳥海山)
風流や 雪と紅葉 鳥海山(同上)
七ツ釜 滝壺埋もれ 雪の下(同上)
標高の 二に三礼す 七高山(同上)
滑降す コース見定め いざ行かん(同上)
クロマツの 落葉柔らか 登山道(同上)
数人の 下山者を見る 尾根付近(同上)
アズマギク 聞けば脳裏に 合成酒(同上)
ヤマツツジ ちょうど見頃の 尾根のみち(同上/霊山登拝86) 58歳
足元で ツツジとコラボ キンポウゲ(同上)
浜風や 森林限界 五百以下(同上)
山頂の 北にも続く 金津山(同上)
祭神が 分からず困るや 山頂で(同上)
南には 連なる湖沼 尾鮫沼(同上)
菜の花に 鶯も啼く 烏帽子かな(同上)
下山して 菜の花畑 楽しみに(同上)
花かなと 思えばヤバい 山ガール(同上)
菜の花に 吹越烏帽子 脱帽す(同上)
八合目 寺屋敷跡 トイレあり(梵珠山)
夏至の霰 太古が香る 梵珠山(同上)
山頂の 三角点は 色白や(同上)
幹周り 日本一とか ブナの巨樹(同上)
登山口 七合目ヒユッテ ピストンを(樽前山)
先を行く 甥の姿は 頼もしく(同上)
見晴しは 小雨が降りて 台なしに(同上)
イワブクロ 花びら閉じて 寝たふりを(同上)
イソツツジ 北海道に 多く咲き(同上)
礫地には ウコンウツギの 薄黄色(同上)
利尻山 神社に参り 登山許可(利尻山)
前泊の 旅館の弁当 山の糧(同上)
岩苔に イワベンケイの 花の株(同上)
赤土が 土嚢に積まれ 赤字まく(同上)
灌木に 入りても花の 登山道(同上)
深山とも イワテトウキは 称されて(同上/霊山登拝87) 58歳
赤色の イワベンケイは 初見かな(同上)
八合目 代官山は 名ばかりに(同上)
トウゲブキ 曲名ではなく 花の名で(同上)
利尻山 そこのけそこ退け 殿通る(同上)
撮影後 コイケヤクソウ 名を覚え(同上)
七合目 胸突き八丁 杖頼り(同上)
六合目 見晴台の 霧晴れず(同上)
トドマツの 林に巨木 空見えず(同上)
ポン山と 姫沼見ずに 分岐点(同上)
五合過ぎ 高山植物 見当たらず(羊蹄山)
六合目 シラカバの木も 灌木に(同上)
この山の シラネアオイの 花白く(同上)
うろこ雲 肩を並べる 標高に(同上)
八合目 シラカバ細く 群生す(同上)
岩好む ミヤマキンバイ まつ黄色(同上)
山上の エゾツガザクラ 花見えず(同上)
イワブクロ 羊蹄山は 葉が広く(同上)
珍しき メアカンキンバイ 道産種(同上)
木道に すればと思う 荒れ地かな(同上)
外輪の 緑地は崩れ 黒土に(同上)
外輪に 立ちて目指すは 山頂で(同上)
噴火跡 父釜母釜と 称されし(同上)
外輪山 ピークは北山 山頂と(同上)
残雪の 火口の跡は 別世界(同上)
山頂の 外輪山に 蟻の列(同上)
富士山に 最も類似 蝦夷の富士(同上)
一役や 担い山頂 立つ如く(同上)
残雪に ウコンウツギの 花見かな(同上)
花と雪 雲の上なる 蝦夷の富士(同上)
奇形樹に 挨拶をし 潜るかな(同上/霊山登拝88) 58歳
シラカバの 枯木に標識 六合目(同上)
四合目 ミズナラなどの 大木か(同上)
真狩と 聞けば某歌手 顔浮かぶ(同上)
シラカバと 思えば樹皮は ダケカンバ(同上)
北東に 迫力満点 岩木山(天狗岳)
東端に 奥羽山脈 八甲田(同上)
やせ尾根は ノズの赤タクレ 崩壊地(同上)
丁度よい 腰掛石は 自然石(同上)
標柱の 表示が消えて ただの杭(同上)
遭難し 三角点に 救護やる(同上)
西隣り 第三高峰 太夫峰(同上)
次回には 一ツ森から 太夫峰(同上)
沢隣り 櫛石山は 遺産外(同上)
核心部 調査以外は 禁断地(同上)
未調査の ブナの巨木や 白神に(同上)
落葉には ホウチャクソウの 白い花(同上)
七月に 咲き残る花 ヤマツツジ(同上)
崩落地 恐れ入谷の トラバース(同上)
峠には 名に相応しき トウゲブキ(同上)
天狗岳 人より多き 熊の面(同上)
十和田湖の 鉛山峠 歴史みち(白地山)
風流な 白雲亭は 過去のもの(同上)
十和田湖の 中山半島 遊び船(同上)
廃道の ミソナゲ峠 名ばかりに(同上)
幻の ミソナゲ峠 展望所(同上)
十和田湖の 御倉半島 度迫力(同上)
十和田湖の 半島消えて 御鼻部が(同上)
木道の 湿原の先 山頂が(同上)
山頂で 一礼三指 十和田湖を(同上)
小盆地 小坂の町の 集落が(同上)
東には 同じ外輪 十和利山(同上)
湿原は 見晴らしが良く 花豊か(同上)
キンポウゲ よく似た黄色 オトギリか(同上)
湿原で 予期せぬ花や ヒナザクラ(同上)
赤系の タチギボウシや 珍しき(同上)
慎ましき ゴゼンタチバナ 六枚葉(同上)
サギスゲの 花は白筆 見る如く(同上)
花咲いて 知るや黄色の トウゲブキ(同上)
ドウダンの 花も様々 紅色も(同上)
登山道 高原らしき ダケカンバ(同上)
シラカバに 前トムラウシ まだ彼方(トムラウシ山/霊山登拝89) 58歳
花畑 森林限界 越えて着く(同上)
雲を行く 山の旅人 花まみれ(同上)
沢伝い 自然庭園 名無滝(同上)
沢沿いに ウコンウツギの 群落が(同上)
前書きに ハクサンイチゲ エゾを付け(同上)
大雪は ウコンウツギの 名所とか(同上)
鮮やかな エゾコザクラの 紅の色(同上)
イワブクロ オミナエシとか 競演す(同上)
ハイマツと ササと混成 大斜面(同上)
山頂が 青空を背に 顔見せん(同上)
陽の射さぬ 前トム平 薄暗く(同上)
トムラウシ 自然公園 池塘あり(同上)
中腹の 岩峰群に 花畑(同上)
ケルンには タオル忘れた 登山者も(同上)
大ガレ場 ロープ矢印 頼るなり(同上)
雪田に 溶岩嬉しく 頭出し(同上)
池塘側 ハクサンイチゲの 群落が(同上)
岩好む イワヒゲの花 葉が髭で(同上)
岩峰の ピーク連立 登山道(同上)
宝冠に 十万円の 初夏の風(同上)
山頂の 岩間に花の 群落も(同上)
究極の 自然庭園 トムラウシ(同上)
山頂に 前トム重なり 三峰に(同上)
登山口 望岳台は ほぼ満車(十勝岳)
噴煙に 驚き高き 十勝岳(同上)
活火山 恐怖の中に 白い花(同上)
噴火丘に 未だ見ぬ山の 移ろいが(同上)
外輪の 鋸岳に 雪の口(同上/霊山登拝90) 58歳
コニーデの 山頂下の 雪の角(同上)
山頂で 煮れ七菜の 鍋料理(同上)
山頂の 岩をカムイと 礼拝す(同上)
鋸の 刃先を越えて 美瑛へと(同上)
草地には シナノキンバイ 逞しく(同上)
鋸の ピークに立てば 草化粧(同上)
花棚田 メアカキンバイ 貸切で(同上)
美瑛岳 キタキツネ立つ 雪形が(同上)
南北の 形異なる 鋸の岩(同上)
七色の 絵具したたる ポンピ沢(同上)
ベニシジミ ヒメクワガタに 舞い降りん(同上)
山腹に 馬の雪形 空駆ける(同上)
ハイマツに 連れ添う花は タニウツギ(同上)
様々な 緑彩る 美瑛岳(同上)
ポンピ沢 徒渉するほど 水はなく(同上)
美瑛岳 北海道の 雪形も(同上)
残雪の 白蛇に赤土 地獄谷(同上)
美瑛岳 忘れられぬは 花棚田(同上)
イワギキョウ 下山道中 目立つ花(同上)
中腹に 温泉噴煙 十本も(大雪山)
モニュメント 姿見ノ池 愛の鐘(同上)
地獄谷 噴煙群は 凄まじく(同上)
山頂と 思えばニセの ピークかな(同上)
旭岳 ニセとは呼ばず 前頭(同上/霊山登拝91) 58歳
方位盤 神業なのか 四つに割れ(同上)
真南の トムラウシ山 至近距離(同上)
南東の 石狩山地 中距離に(同上)
北西に 主峰黒岳 美しく(同上)
中岳に 天然露天の 野湯があり(同上)
地獄谷 大崩落の 自然史が(同上)
噴煙の 湯だまり掘れば 露天風呂(同上)
噴煙の 回りは硫黄 黄色華(同上)
旭岳 夕陽の眺め 如何かと(同上)
雪形も 池に映れば 手の側に(同上)
ハイマツが すり鉢池で ゴマをする(同上)
まん丸い 満月池に 日の光り(同上)
登山口 ビジターセンター 目の前に(久度寺山)
見るからに 人工林の 杉の森(同上)
苔生して 倒れた石仏 哀れなり(同上)
もりかげに エゾアジサイの 花淡く(同上)
シモツケの 花の先には 弘前が(同上)
山頂に 山頂重なる 岩木山(同上)
山後並み 三角点は 岩落(同上)
里山に 遊ぶ子もなく 我ひとり(同上)
木段は イヌワシの道 落葉樹(同上)
東には 八甲田山 谷間越し(同上)
分岐点 まだ見ぬ道を 踏む期待(同上)
ぬかるみに 木道あればと 沢の道(同上)
水音に 目を向け見ると 名無滝(幌尻岳)
取水口 電力会社の 施設かな(同上/霊山登拝92) 58歳
深山に ミソガワソウは 咲くとかや(同上)
徒渉個所 ポイント探し 慎重に(同上)
桃色の エゾトウチクソウ 鼻緒かな(同上)
クマも飲む 命の泉 奥日高(同上)
山頂は まだ遥かなり 尾根に立ち(同上)
広大な 山頂直下 北カール(同上)
山頂が 一直線の 尾根の先(同上)
よく来たと 褒めてくれるか キリンソウ(同上)
慰霊碑に 同年代の 事故を知る(同上)
二礼後に 三角点に 石撫でて(同上)
氷河とは 無縁ながらも カールあり(同上)
草地には 高山植物 花五色(同上)
赤つぼみ ハイオトギリの 花黄色(同上)
キタキツネ 見送りどうも ありがとう(同上)
三合目 過ぎてトドマツ ハイマツに(雌阿寒岳)
ハイマツの 下にコケモモ 花赤く(同上)
五合目で 風雨が強く 傘畳む(同上)
七合目 火山の雰囲気 赤き灰(同上)
八合目 悪天候でも 登山者が(同上)
夏雨や 砂利につまずく 登山かな(同上)
山頂の メアカンフスマ 意欲くむ(同上)
オホーツク 展望台は 名前だけ(羅臼岳)
岩峰も 姿が見えず 藪入りに(同上)
恐怖心 極楽平 熊の糞(同上)
中間地 仙人坂の 登山道(同上)
知床の 羽衣峠 天女見ず(同上)
夜間なら 銀冷水は クマのもの(同上/霊山登拝93) 58歳
知床で 八月半ば 雪見かな(同上)
エゾツツジ 可憐で小粒 紅の花(同上)
見晴しや 羅臼平で 息を飲む(同上)
北東に 三ツ峰対峙 登山道(同上)
岩間では 花競い合う その白さ(同上)
南麓に 羅臼湖見えて 峰遥か(同上)
羅臼岳 典型的な いわし雲(同上)
噴煙か 浮き雲なのか 硫黄山(同上)
異夢無為と 山頂に立ち 思うかな(同上)
山頂の 夏雲移る 墨絵かな(同上)
三ツ峰に 火砕丘見る 火山跡(同上)
登山道 ヒグマ退くまで 上で待つ(同上)
三ツ峰が 視界を離れ 夏雲に(同上)
南東に 知西別岳 峠超し(同上)
一ノ沢 徒渉もありて 難儀する(斜里岳)
沢歩き しばらく続く 登山道(同上)
二股は 新道旧道 分れ道(同上)
ハイマツの 尾根で無念の 下山かな(同上)
二回目は 旧道コース 滝めぐり(同上)
末広に 水蓮の滝 縁起よく(同上)
滝に添う ミヤマカラマツ 白い花(同上)
岩伝う 羽衣の滝 濡れ襦袢(同上)
羽衣の 名よりアイヌの ソーの名を(同上)
谷間には 清里の町 田園が(同上)
水しぶき 滝の流れ 見えぬほど(同上)
水股の 黒い岩など クマに見え(同上/霊山登拝94) 58歳
鯉のぼり 七重の滝は 人登り(同上)
汗だくや 胸突八丁 ガレ場行く(同上)
尾根に出て 馬ノ背の風 心地良く(同上)
馬ノ背の コルに人影 夏の斜里(同上)
南には 中標津へと 山続く(同上)
山小屋か 下二股に 残る跡(同上)
火山地に イワヒゲの花 駒ヶ岳(北海道駒ヶ岳)
イワギキョウ こんな所に ようこそと(同上)
礫地帯 アカエゾマサが 生え育つ(同上)
このケルン 背丈となるは いつの日か(同上)
クレパスや 火山の息吹き 新たなり(同上)
ロープ越し 丸山までは 登山者が(同上)
ハナゴケや トナカイの餌と 聞き及ぶ(同上)
火山灰 平成十年 噴火かな(同上)
天を突く 蝦夷駒ヶ岳 剣ヶ峰(同上)
剣ヶ峰 アカエゾマツも 針の先(同上)
観光化 されず佇む 小沼かな(同上)
大沼は 道南屈指 観光地(同上)
馬ノ背に 連なる円丘 隅田盛(同上)
今年より 廃道決まる 銚子口(同上)
ヤマハハコ ゆかしき花が 礫石に(同上)
観音に 諸仏が混じり 賑やかに(函館山)
まだ知らぬ 函館山の 四季の風(同上/霊山登拝95) 58歳
華やかな 展望台を 函館に(同上)
落陽の 津軽海峡 秋景色(同上)
ヤセ尾根が 下台倉まで 長々と(平ヶ岳)
第一の 下台倉山 ターゲット(同上)
トウヒかと 思えば大木 シラビソで(同上)
湿原に 白沢清水 また水場(同上)
木道に 黄色鮮やか キリンソウ(同上)
名の如く 山頂平な 平ヶ岳(同上)
ササの葉と 思えばリンドウ 花つぼみ(同上)
アカモの実 ホソバココメグサ 白映えて(同上)
東では 会津駒ヶ岳 背比べ(同上)
姫ノ池 他には池塘 目白押し(同上)
姫ノ原 池塘群には 群雲が(同上)
ワタスゲと キンコウカ見る 花畑
山頂で 兄よい顔し ポーズとる(同上)
山頂で 眺める燧は 姿変え(同上)
所属する 越後山脈 遥かなり(同上)
池塘美や 越後三山 借景に(同上)
ハイマツの 赤い花見る 珍しさ(同上)
未経験 奥只見湖の 船の旅(同上)
双耳峰 燧ヶ岳に くっきりと(同上)
会津駒 大平原の 延長に(同上)
登山道 新旧落ち葉 杉並木(青葉山/霊山登拝96) 59歳
電波塔 山には邪魔な 工作で(同上)
木造の 展望台が 尾根沿いに(同上)
アップする 浜辺の景色 灰色に(同上)
丸裸 落葉樹林 冬のまま(同上)
谷間には 残雪ちらり 青葉山(同上)
枯れ木には 三角形の 山頂が(同上)
東峰は 最高峰で 足むくみ(同上)
高浜で 眺めて見たき 若狭富士(同上)
見苦しい 杉の枯葉に ツボスミレ(同上)
四月まで 入山禁止の 三仏寺(三徳山)
三仏寺 諸堂を拝し ご朱印を(同上)
三瓶山 春まだ遠き 山の肌(三瓶山)
切株に 標高記した アイディアも(同上)
北ノ原 姫逃池が 見えかくれ(同上)
登山道 溶岩質の 石くれが(同上)
駐車場 自分の車 気にかかる(同上)
尾根みちは 三月末も 草紅葉(同上)
山頂に いい風呂あれば 文句なし(同上)
山頂に サクラの花と 時計塔(横山)
横山の 三角点は 探し得ず(同上)
山麓に 春呼ぶ暖気 貯水池(宝満山)
サクラ咲く 宝満山 石鳥居(同上)
木の枝が 針金の如く よく曲り(同上)
三合目 徳弘の井の 水今も(同上)
石段は 百段ガンギ 難所なり(同上/霊山登拝97) 59歳
寺院跡 殺生禁断 古碑残り(同上)
苔むした 大きな石室 宿の跡(同上)
石窟に 閼伽井の水や 湧き出(同上)
芭蕉句碑 倒れて哀れ 軒の栗(同上)
Tシャツに 袖すり岩は 縁うすく(同上)
馬蹄石 宝満山の 故事語る(同上)
山頂で 飛ぶ蜂憎い 昼時は(同上)
岩の上 草木が生え 還俗か(同上)
石段に 修験の面影 鉄鎖(同上)
怪石に 宝満山の 上宮碑(同上)
下山路は 羅漢めぐりで 未知を知る(同上)
太宰府は 黄砂で霞む 春景色(同上)
白岩に 黒ずむ水の アートかな(同上)
一本の サクラに癒され 終える山(同上)
春浅き 落葉樹林 登山道(由布岳)
合流地 合野越には 展望所(同上)
湯布院の 街はクモの巣 はう如く(同上)
西峰の 岩場の下は 枯れススキ(同上)
急登を 登ると鞍部 分岐点(同上)
分岐点 マタエと呼ばれ またここに(同上)
街越しに 英彦山塊が よく見えて(同上)
西峰が 最高峰で ターゲット(同上)
西峰に イチゴ鉢三つ 並ぶかな(同上)
雲の上 祖母傾の 山並みが(同上)
東峰を 目指してお鉢 めぐり行く(同上)
ライバルか 弟分か 鶴見岳(同上)
広大な 飯田高原 手の中に(同上)
冬枯れの 山肌四月 目前も(同上)
火口跡 ウバガウジと 呼ぶらしく(同上)
鶴見岳 このあと行くから よろしくと(同上)
東峰は 西峰よりも 優しげに(同上)
由布岳は 東西登り 登頂と(同上)
山林の 岩に陽がさす 早春期(同上/霊山登拝98) 59歳
倒木の 痛々しさや 由布の森(同上)
コンドラで 眺める景色 別格よ(鶴見岳)
園地では ジャンボ温度計 目を見張る(同上)
登山道 七福神の 笑顔あり(同上)
花思う ミヤマキリシマ 群落に(同上)
目に見えぬ 電波捕える 人の顔(同上)
薬飲み 胃酸なごむか 山頂で(同上)
山裾に 別府名所 志高湖が(同上)
花咲けば 九重の山に 微笑みも(同上)
ゴンドラの 下にはサクラ 花の雲(同上)
明確な 案内図あり インソール(氷ノ山)
残雪に 杉の倒木 哀れなり(同上)
滑るまで アイゼン我慢 雪の上(同上)
避難小屋 避難するより 即下山(同上)
参道は 老若男女 春にうき(醍醐山)
槍山は 豊太閤の 花見跡(同上)
石段や 千百年の 登拝道(同上)
滝の名や 不動の滝が ダントツで(同上)
醍醐寺や 七堂伽藍 花盛り(同上/霊山登拝99) 59歳
山頂に 死後霊はなく 印だけ(同上)
山麓に 桃源郷や 小野ノ里(同上)
五大堂 修験の開祖 堂前に(同上)
駒ヶ岳 到着すれば 雲の中(箱根山)
ヒメシャラや 枯れた裸は 絵にならず(同上)
神山や クマザサのみが 緑為す(同上)
えぐられた ガレ場は哀れ 整備せず(同上)
医師三夜 箱根の山で 寝ずの番(同上)
苔生した 岩や枯木も 春恋し(同上)
展望所 ベンチを備えた 園地かな(高尾山)
山頂で 紅八重桜 お出迎え(同上)
高尾山 語句組み合わせ 変えてみる(同上)
サクラ咲く 高尾山頂 絶好調(同上)
相模湖の 石老山は 奇勝なり(同上)
ケーブルに 乗れば気持ちが 少年に(同上)
高尾山 サクラ見送る 下山かな(同上)
登山口 天狗の像に 許可を得る(城山)
将門の 名を聞く城も 武蔵かな(同上)
以外にも 緑地が多き 八王子(同上)
山頂の 本丸跡に 権現社(同上)
城山に 多摩出身の 志士向かう(同上)
登山口 相沢コースを 艫岩に(荒船山)
杉林 尾根の道なら 気持ち良し(同上)
急登に 歩みを止めて 木の根見る(同上)
中ノ宮 大きな岩屋 祠建ち(同上)
枯草の 石の祠や だれ祀る(同上/霊山登拝100) 59歳
水辺には 咲く花もなく 物さみし(同上)
山頂の 土を固めて 石似さん(同上)
山頂は 見晴らし悪く 難破する(同上)
辛うじて 八ヶ岳見ゆ 雪の峰(同上)
礼拝し 艫岩見んと 引き返す(同上)
北西に 雪のバンダナ 浅間山(同上)
覗き見る 崖の下には 針の山(同上)
眼下には 富岡街道 谷間ぬう(同上)
急登に ザレ場の続く 登山道(妙義山)
目印を 探すも大変 岩続き(同上)
ハナゴケに 見とれ岩場で 小休止(同上)
大ノ字の 岩峰に立ち 引ける腰(同上)
ライバルの 上州三山 榛名山(同上)
西面に 裏妙義の 一部見え(同上)
北西に 上信越道 逆に見る(同上)
分岐点 表示様々 ふと迷う(同上)
奥ノ院 梯子を降りて 参拝す(同上)
垂直の 壁の鎖場 命がけ(同上)
相馬岳 ルート探しに 四苦八苦(同上)
予想外 断崖絶壁 迂回なく(同上)
北の奥 志賀高原は 今だ雪(同上)
かたくりの 花も絵になる 峠かな(碓氷峠)
様々な 祠が並ぶ 歴史みち(同上)
最近は 煙り見かけぬ 浅間山(同上)
奥宮は 神棚まま 貧相に(同上)
山里に 男体山の 奇峰立つ(奥久慈男体山)
一合目 杉の植林 登山道(同上)
丸石の ガレ場は優し 雰囲気で(同上)
急登の 先が見えずに やれやれと(同上)
礫岩の 岩や不安な 展望所(同上)
立ち枯れに 鋭い山頂 仰ぎ見る(同上)
鎖場に 健脚コース 難儀知る(同上)