写句集22

霊山登拝その6 長句(短歌・狂歌)

四年前 岳沢ヒュッテが 崩壊し 岳沢小屋が 今夏開業(同上/霊山登拝51) 56

山小屋は 個人経営 脱却し 企業組織の 小屋へと推移(同上)

南には 乗鞍岳の 山塊が 剣ヶ峰の 頂き添えて(同上)

山頂は 三角錐の 岩峰で 日本三位の 髙さを誇り(同上)

鉄梯子 他に登山者 いないため 慌てずゆっくり マイペースにて(同上)

見渡せる 山みな死にし 友と見る 星にならずに 側にいるかと(同上)

新道は 今田重太郎 築造し 紀美子(きみこ)(だいら)は 子の遊び場と(同上)

憧れの 表銀座の 山並みが 槍ヶ岳より 東に続き(同上)

涸沢は ヒュッテと小屋の 屋根赤く テントは小さく 花の如くに(同上)

近付くと 近付くほどに 遠ざかる 穂高の山の 性根の姿(同上)

前穂高 ここで十分 穂高岳 奥穂を目指す 意義があるかと(同上)

幾重にも 鋭鋒重なる 岩峰は 道なき聖地 明神岳で(同上)

急登や 繊維喪失 尻座り 奥穂の峰の 髙さと遠さ(同上)

南稜の 頭に立ちて 奥穂高 いよいよ拝す 長き憧れ(同上)

奥穂高 百名山を 目指しては 三度目の秋 六十座目(同上)

方位盤 富士より勝る 立派さで 日本第二の 北岳に無く(同上)

山頂の 穂高神社の 奥宮は ホタカミノミコト 祀る小社で(同上)

ジャンダルム 天辺に立つ 登山者を 奥穂の峰で 称え眺めん(同上)

奥穂には 涸沢(かれさわ)(だけ)が 隣接し 何れは縦走 北穂高岳(同上)

登山した 常念岳は 友人で 親しみ込めて 遥拝したり(同上)

穂の字付く 山は四座も あるけれど 奥穂高岳 王者の如く(同上)

前穂から 明神岳を 眺めれば 五つのピーク 天空を突く(同上)

西穂には 百名山を 目指す前 丸山までは 散歩をしたり(同上)

岳沢の 水の流れや 如何にかと 雨上がり()に 眺めてみたき(同上)

山小屋に 一万払い 泊まるより 平湯温泉 旅館に予約(同上)

今回は 赤石岳と 東岳 一泊二日で 南アルプス(赤石岳/霊山登拝52) 56

(さわら)(じま) 赤石岳の 登山口 畑薙(はたなぎ)ダムから マイクロバスで(同上)

十月の 赤石岳の 登山道 針葉樹林 落葉も赤く(同上)

その昔 見知らぬ人と 語らいて 旅に学んだ 日々は遠のく(同上)

山頂は ただ立つだけの 山となり 赤石岳に アカンベェされて(同上)

山小屋の 明かりに続く この命 コース逸れずに 辿るうれしさ(同上)

夕食は 刺身に肉ジャガ 揚げ物と 常識超えた 豪華の極み(同上)

朝食は 他の小屋では 夕食で 日本一かな 荒川小屋は(同上)

山小屋に 泊まらないと 果たせない 民間企業の 所有の山は(同上)

中岳は 荒川三山 一座にて 荒川小屋から 稜線二キロ(荒川岳)

中岳に 立派な標柱 ケルン立ち 三角点を 祠代わりに(同上)

三山の 最高峰は 東岳 悪沢岳の 別名もあり(同上)

丸山は 三千超えの ピークにて 東岳から 尾根続くなり(同上)

名の知れた 千枚岳の 山頂に 立ちて増したる 名山の数(千枚岳)

紅葉に ハイマツ緑地 黄葉と 千枚岳は 色鮮やかに(同上)

最奥の 南アルプス 二軒小屋 ここが秘境と 知るのはいつか(同上)

谷底に (おく)西(にし)(かわ)()の 渓流が 釣り人の中 流れ行くかな(同上)

最後まで 赤石岳は 顔見せず 赤い衣が 微かに見えて(赤石岳)

下山道 国立公園 範囲外 それでも美観 至る所に(荒川岳)

麓から 荒沢岳を 眺めると 百名山は 罪深き山(同上)

創建は 大正時代の 神社にて 大井の山と 川を神とし(椹島)

私有地の 赤石岳の 山頂に 大倉喜八郎 大名登山(同上)

駕籠に乗り 八十八の 喜八郎 万金積んで 山頂に立ち(同上)

登山口 高速降りて 三時間 悪沢岳の 遠さかな(同上)

北岳の 登山基地は 広河原 奈良田に駐車 専用バスで(北岳/霊山登拝53) 56

新しき 案内所建つ 広河原 野呂川流れ ミニ上高地(同上)

レリーフは 南アルプスの 開発者 三人三様 知るはウェストン(同上)

麓から 山の頂 見えるのは 嬉しき限り 絶頂なりと(同上)

奈良(なら)()へと 縦走するので 広河原 再び戻る 予定はなくて(同上)

広河原 登山者以外 立ち入らず 上高地とは 次元を異にす(同上)

心地良き 大樺沢の 登山道 (こう)黄緑(おうりょく)に 樹木彩り(同上)

北東に 鳳凰三山 対峙せし 北岳もまた (しら)()三山(同上)

中腹は 錦の衣 山頂は 緑の烏帽子 北岳の形(同上)

中腹に 白根御池小屋 築四年 最新的で 個室有りきと(同上)

二俣と 草すべりコース 分岐点 肩の小屋へと 最短距離を(同上)

高層の 白根御池は オアシスで 温泉ならばと 空想したり(同上)

ハイマツに 灌木かわる 分岐点 見晴らしの良き 尾根の登りに(同上)

北岳と 仙丈ヶ岳 結ぶ道 夢の果てなる 尾根と谷間と(同上)

あこがれの 北岳山頂 もう少し 頑張れ青年 追い越してゆく(同上)

山頂は テーブル状の 岩峰で 山の旅人 十人ほどが(同上)

北岳や 高峰五山 顔そろえ 南アルプス 雲上の宴(同上)

一泊で 白峰三山 縦走す 秋たけなわの 南アルプス(同上)

新しき 三角点が 山頂に 百年ぶりに 新調されて(同上)

山頂に 経文(きょうもん)石碑と 石仏が 開山直後 安置されしか(同上)

山頂で 眺める三山 その奥に 秩父山地の 山並み微か(同上)

奈良にある 高取山(たかとりやま)を 北岳に 乗せて富士山 背が同じ(同上)

振り向けば 北岳の峰 壮観で 南アルプス 王者格別(間ノ岳/霊山登拝54) 56

天上の 散歩道とも 称される 間ノ岳まで 四キロ間は(同上)

泊まりたい 北岳山荘 通過して 時間の都合で 間ノ岳へと(同上)

北岳の 肩の上には 甲斐駒と 仙丈ヶ岳 雄峰二座が(同上)

北岳と 間ノ岳との 中間に 中白根山 標柱が立つ(同上)

さわやかな 秋風の吹く 岩稜を ステッキ突いて 行く間ノ岳(同上)

山頂が 目前にせまり ホッとする 百名山の 二座かけ登り(同上)

富士山の 剣ヶ峰まで くっきりと ケルンの横に 並び立つかな(同上)

民営の 農鳥小屋は 最悪で 頑固親父に 怖い甲斐犬も(同上)

夕食は 荒川小屋とは 大違い 同じ民営 知る天地の差(同上)

尾根沿いの 西農鳥岳 最高地 白峰三山 二日で踏破(農鳥岳)

北西に 槍と穂高と 御嶽が 秋の朝日を 招き入れるや(同上)

急峻な 岩峰見上げ 懸念する 岩が崩れて 落ちて来ないかと(同上)

西東(にしひがし) 中央入れて 踏みしめる 農鳥岳の 三つのピーク(同上)

北岳と 間ノ岳より 地味だけど 農鳥岳は 二百名山(同上)

標識に 間ノ岳と 北岳が 顏をそろえて レンズの中に(同上)

富士山の 手前の雲に ()無山(なしやま) そして眼下に ()(のぶ)山地が(同上)

十五位の 農鳥岳より 眺め見る 二位と四位の 南アルプス(同上)

目の覚める 黄色い鉄塔 鐘付きで 大門沢(だいもんざわ)の シンボルタワー(同上)

奈良田への 案内板を 目にしても 十三キロの 下山は続く(同上/霊山登拝55) 56

沢の名が 広河内(ひろごうち)に 変るなり そして早川 富士川に入る(同上)

山小屋で 垂れ流された 糞尿が この早川で 水源となる(同上)

早川の 森山橋を 渡りきり 白峰三山 幕引きとなる(同上)

温泉に また癒されて 山歩き 週に一度の 至福の世界(同上)

悠然と 温泉郷に 笠ヶ岳 その存在は 飛騨のシンボル(笠ヶ岳)

前日は 林道入口 下見して 自転車走行 可能か否か(同上)

自転車を 左俣(ひだりまた)沿いに デポしては 笠新道を 登りゆくかな(同上)

奥穂高 北西側で 眺めると また新たなる 表情見せし(同上)

標識は 杓子平の 中間地 ブナ林の中 急登続き(同上)

前方に (みどり)()(かさ)の ピーク見え 笠の山頂 視界に非ず(同上)

昨日見た 槍の姿と また違う 髙さ増すほど 見ゆる鉾先(同上)

歴史ある (ばん)(りゅう)(だいら) カールには 槍開山の 上人の名が(同上)

笠ヶ岳 深編(ふかあみ)(がさ)の 山容で ハイマツ茂り 草紅葉映え(同上)

真南に 乗鞍岳の 山塊が 笠の谷間を 遮る如し(同上)

笠の北 日帰り登山 無理かなと 溜息混じる 黒部五郎岳(同上)

笠ヶ岳 緑ノ笠に 小笠立ち 更に重なる 深編笠が(同上)

南東に 穂高連峰 連なりて 上高地越し (かすみ)(ざわ)(だけ)(同上)

麗しく 眺めて来たる 山頂は ガレ場の肌に 大きく変わり(同上/霊山登拝56) 56

山荘は 小屋終いして 人おらず 避難小屋にも 利用はされず(同上)

山頂は 流紋岩の 噴石で 成層したる 砕屑岩(さいせつがん)が(同上)

南端の 御嶽山の 標高は 独立峰で 富士山に次ぐ(同上)

一人占め 北アルプスの 大眺望 共に喜ぶ 人なき景色(同上)

開山の 播隆上人 祀る堂 江戸後期の 業績多大(同上)

石垣で 鉄砲構え 熊撃ちを そんな夢見る 穂高を前に(同上)

笠ヶ岳 双六(すごろく)結ぶ 稜線は 難所少なき 北の散歩道(同上)

折り畳み マウンテンバイク すぐれ物 林道走行 三キロ十分(同上)

丹沢の 菜の花台の 展望台 (たん)沢山(ざわさん)の 山頂優美に(丹沢山)

登山口 塩水橋の 林道で 最短コース 目指して登山(同上)

釣客や 本谷川(ほんたにかわ)に 姿なく 車何とか 留められしかな(同上)

山頂へ 三時間半の 表示あり 丹沢山は 難易度低く(同上)

鹿除けの ネットと柵の 出入り口 管理されずに 壊れたままに(同上)

登山道 混合林の 樹林帯 歩き易きや 天王寺尾根(同上)

北西に 最高峰の 蛭ヶ岳(ひるがだけ) 百名山は みやま山荘に(同上)

一等の 三角点が 鎮座する 標高よりも 尊くも見え(同上)

富士の根は 日蓮宗に 奪われて 高嶺に残る 浅間神社(同上)

丹沢は 都心に近い こともあり オフシーズンも 登山者多く(同上)

山頂の みやま山荘 便利かな 冷えたビールに カレーライスが(同上)

ちょうど良い 丹沢登山 四時間余 午後は大山 寺社詣で(同上)

大山(だいせん)は 夏山登山の 登山口 昨夜はホテル 前泊をして(大山)

ロープ越し 最高峰の 剣ヶ峰 ヤセ尾根のため 立入禁止(同上/霊山登拝57) 56

三等の 三角点は 保全地区 立入禁止 無理やり撮影(同上)

山頂の 避難小屋には 管理人 常駐していて バッヂをゲット(同上)

標識の 韓国語には 違和感が 英語も同時 記入すべきと(同上)

その昔 修験の山か 三鈷峰 仏塔の如く 聳え立つなり(同上)

大山は 独立峰の 成層で 伯耆(ほうき)出雲(いずも)の 富士と称され(同上)

落ちた石 再び登山者 山頂に 一木一石 運動哀れ(同上)

大神山(おおがみやま) 神社奥宮 参拝し 伯耆大山 登山を終えん(同上)

金門(きんもん)は 向かい合わせの 岩壁で 昔は行場 今は名所に(同上)

神の名も 時代と共に 移り行き 未来は何と 呼ばれることか(同上)

桝水の 高原からの 大山は 山頂なだらか 違った顔に(同上)

()(かみ)(やま) 近江富士なる 霊山で ()(かみ)神社の 御神体でも(三上山)

今もなお 神住む山か 近江富士 (かしこ)みながら 巡る頂き(同上)

ありふれた 民家の中の 登山口 身近に仰ぐ 山は宝と(同上)

その昔 魚釣岩(うおつりいわ)に 湖水あり 神が釣りして 遊んだ場所と(同上)

山頂は 奥宮が建つ ()(やま)かな アメノミカゲと 龍王祀る(同上)

三上山 平安中期の 伝説に 俵藤(たわらとう)()が 百足(むかで)退治と(同上)

天城山 万二郎岳 次峰にて 最高峰は 万三郎岳(天城山)

踊り子も 眺めたろうか 天城山 二郎と三郎 手招きをする(同上/霊山登拝58) 56

シャクナゲの 花の見頃に 再びと 思いめぐらす 天城山かな(同上)

一等の 三角本点 三十座 百名山で 天城も入り(同上)

霊山の 頂き遠き 山もあり 日ごと移ろう 自然崇拝(同上)

北東に 大室山(おおむろやま)が まん丸く スコリア丘で 国の天記に(同上)

涸沢の 分岐地点は コース外 案内板は 不要と思う(同上)

天城山 ゴルフ場内 登山口 バッヂ探しに 四苦八苦して(同上)

登山より 危険できつい 帰り道 睡魔を乗せて 渋滞を行く(同上)

愛宕山 三百名山 その一座 京都の山の 最高峰で(愛宕山)

(つき)(のわ)(でら) 三十七年 経た今も 変らぬ雰囲気 参道の道(同上)

()()の袈裟 形ばかりの 物と言い 畑耕す 和尚もありき(同上)

開山は (たい)(ちょう)大師 中興は 空也上人 念仏の寺(同上)

愛宕山 (いの)鹿(しか)(さる)の 三つ巴 細る神木 消える花々(同上)

丁字路の 山頂附近 分岐点 ここから愛宕 神社境内に(同上)

幅広き 石段の上 歴史あり 明智光秀 謀反を卜占(ぼくせん)(同上)

本殿で イザナミノミコトら 拝むかな 火伏の神の 総本社でも(同上)

登山客 参拝客の 区別なく 霊山登拝 朱印に結ぶ(同上)

愛宕山 車が入れる 林道が 休憩所には 車が有りき(同上)

山頂の 社務所近くの 展望所 僅かに見えし 京の街並(同上)

愛宕山 二合目毎に 休憩所 毎日登る 信者ありしか(同上)

比叡山 天台宗の 霊場で 三百名山の 一座でもあり(比叡山)

比叡山 いきなり山頂 秋の暮れ 至りてがっくり 電波鉄塔(同上)

山頂の 三角点のみ 一等で (8)視見(43)するなり 大比叡広場(同上)

比叡山 ロープウェイは 京都側 ケーブルカーは 坂本側に(同上)

伊勢海に 猿投げれて ()(なげ)(やま) 移ろうものは 帝の好み(猿投山)

麓には 猿投(さなげ)神社の 社殿建つ オオウスノミコト 祭神として(同上)

標識の 山頂までの 距離見ると 低山ながら 長き道のり(同上)

地元では 人気の高い 山らしく 目の前を行く 登山者絶えず(同上)

猿投山 登山コースを 撮影し 名所旧跡 思い出すかな(同上)

正しくは 雲丹(うに)ではなくて (うん)()だろう 意味の通じぬ 表示板あり(同上)

中腹で コースは分かれ 東西に 猿投神社の 奥宮は建ち(同上/霊山登拝59) 57

その昔 三社明神 祀りしと 東の宮は その名残かな(同上)

猿投山 国定公園 一部にて 霊山ながら あまり知られず(同上)

うっすらと 南アルプス 赤石が (じゃ)峠山(とうげやま)に 懐かしく見え(同上)

()(ふな)(いし) 花崗岩の 怪石で オオウスノミコト 乗りし船とも(同上)

祭神は 景行天皇 (おう)()なり オオウスノミコト この地で果てし(同上)

東西の 鳥居を拝し 猿投山 霊山登拝 結びとしたり(同上)

近畿では 金剛山地が 欠かせない 二百名山は 金剛山で(金剛山)

千早口 登りは徒歩で 降りでは ロープウェイに 乗りたいと決め

不可解な 奉納物が 鎮座する ウルトラマンに バルタン星人(同上)

本道に 十三仏が 安置され 真言唱え 登り行くなり(同上)

頂上に (てん)(ぽう)(りん)() 伽藍建つ 役行者が 白鳳に開基(同上)

廃仏の 法難越えて 醍醐派の 大本山で 戦後再興(同上)

山頂は 葛木(かつらぎ)神社の 境内で 立入禁止の 標識が立ち(同上)

祭神は ヒトコトヌシの 大神で 習合時代 (ほう)()菩薩で(同上)

社務所には 毎日登山の 掲示板 千回達成 驚く限り(同上)

実在の 雄略天皇 ()(かり)()が 金剛山に 有るとは知らず(同上)

仁王杉 樹齢五百年 神木で 注連縄を張り 長寿祝いを(同上)

稜線の 湧出(ゆうしゅつ)(だけ)の 山頂に 昭和三年の 展望塔が(同上)

正式な 金剛山の 山頂は 三角点の 湧出岳で(同上)

標識も 湧出岳が 金剛で 金剛山は 葛木(かつらぎ)(だけ)と(同上)

大阪府 最高地点が 南東に 石柱立てるも 位置(1)(0)誤算(53)か(同上)

木の幹に 最高地点の プレートが 四十三位の 大阪の意地(同上)

登り来る 老若男女 避けるため ロープウェイの 下山は楽ぞ(同上)

地の利から 金剛山は 大阪で 葛城山は 奈良の範囲で(同上/霊山登拝60) 57

山頂の 駅に欲しきは 名物で 素通りさせず 香りを出せと(同上)

ロープウェイ 日本全国 網羅され 滅びるだけの 天国の糸(同上)

()()神樹 大神(おおみわ)神社の 摂社にて ()()(やま)登拝 参道に建ち(三輪山)

三輪山は ()(もろ)(やま)とも 称されて オオクニヌシの 神体山(しんたいさん)で(同上)

麗しき 大和の古代 残りけり 仏教以前の 神奈備の森(同上)

()()()(やま) 室生山地の 最高地 三百名山 その一座でも(俱留尊山)

青少年 自然の家や 懐かしく 今や老人 無縁の施設(同上)

振り向けば 三角錐の 亀山が 標高よりも 存在感で(同上)

山よりも 滝は天下の 百名瀑 心に残る 滝の数々(同上)

渓流に 丸太の橋が マッチして 親しみ易き 大山(おおやま)参り(大山)

大山は ()(じゅう)()(まがり) ハイキング コースピストン 真冬の前に(同上)

中間地 見晴台と 分岐点 下社に向う トラバースなり(同上)

山裾の 温泉宿に あこがれて 再び登る 相模大山(同上/霊山登拝61) 57

幼木に 防護ネットが 掛けられて シカの食害 丹沢一円(同上)

前社(まえしゃ)には タカミノカミを 祭神に 三世紀頃 創建せしと(同上)

奥ノ院 オオイカツチが 祭神で 山頂磐座 御神体とし(同上)

磐座には 立入禁止の 垣根あり 社殿礼拝 登頂達成(同上)

大山や 娘の富士を 従えて 関八州を 鎮護するなり(同上)

(あさ)()(やま) 志摩半島の 霊山で (あさ)()()(たけ)が 正規の名前(朝熊山)

朝熊山 空海大師 開山し (こん)(ごう)(しょう)() 合わせて開基(同上)

伊勢志摩の スカイラインの 山頂に 展望台と 食堂が建つ(同上)

山頂の 標柱立派で 手合わす 朝熊ヶ岳は 最高峰で(同上)

標高は 五百五十五 メートルで 三角点は (47)(8)なしと聞く(同上)

戦前は ケーブルカーが 設置され 今はアンテナ 様代わりかな(同上)

麓には 伊勢時代村 開業し ちょんまげワールド 名を変更し(同上)

下山路に 経塚群が 林立し 朝熊ヶ岳は 霊山なりと(同上)

経塚は 平安末期の 建立で 昭和の中期 国の史跡に(同上)

朝熊山 展望台の 標高は 五百メートル 新山頂に(同上)

山頂に 磐座の如く 岩もあり ここも朝熊山 同じ山塊(同上)

霊山と 三百名山 駆け登り 断念するも 冬の寒さに(同上)

庭園と 城郭めぐりに 夢馳せた 若き旅人 老いて山を知る(臥牛山)

高梁は 五万石の 城下町 それに加わる 鉱山資源(同上)

備中の 松山城と 称される 高梁城の 天守は重文(同上)

()(ぎゅう)(ざん) 松山城の 建つ山で 展望所からの 眺めよろしく(同上)

臥牛山 四つのピーク 林立し 大松山は (4)(8)(7)難と(同上)

天守閣 小松山とも 称される ピークの上に 二重二階で(同上)

うっすらと 黒い瓦に 白い雪 天守無理でも 東屋に立ち(同上)

東屋に 傾きかけた 地蔵さん やる気の無さが 城の跡にも(同上)

また来るぞ そんな思いを 残しけり 春の高梁 秋の豪渓(同上)

岡山の (きの)(じょう)(ざん)は 山城で 白鳳時代 築城されし(鬼城山/霊山登拝62) 57歳

モンゴルと 相撲で結ばれ 中国と 蹴鞠で丸く なる日はいつか(同上)

面積は 九万坪の 広大さ 古代の城は 大迫力で(同上)

書写山(しょしゃざん)は 天台宗の (えん)(ぎょう)() 平安前期 (しょう)(くう)開山(書写山)

頂上に 白山権現 社殿建つ 神仏習合 融和な時代(同上)

書写山の ロープウェイも 魅力的 晴れた空には 瀬戸の島々(同上)

身近なる 鈴鹿山脈 目指すかな 三百名山 藤原(ふじわら)(だけ)を(藤原岳)

登山口 (じん)()神社の 鳥居建ち 藤原岳は いきなり霊山(同上)

神社過ぎ 不動明王の 石仏が 表登山道 見守る如く(同上)

急登の ガレ場の続く 二合目に 標識ありて メリハリ感ず(同上)

五合目で 広葉林の 落葉踏み 六合目から 新雪を踏む(同上)

禿げ山は 石灰岩の (さい)(くつ)() 藤原岳も 同じ運命(同上)

八合目 雪崩注意の 看板が きつい斜面に 立てかけてあり(同上)

山頂に 藤原山荘 避難小屋 誰もおらずに 一人休息(同上)

純白の 新雪踏んで 天狗岩 気分爽快 雪山を知る(同上)

通常は 藤原岳の 山頂は いい(11)司令(40)官 展望(てんぼう)(きゅう)と(同上)

登山口 立派で大きな 休憩所 藤原岳の 存在重く(同上)

景観美 山小屋風の 住宅と 藤原岳の 峰の白雪(同上)

琵琶湖には 蓬莱山(ほうらいさん)と 大橋が 新旧合わせ 浮き立つ如し(蓬莱山)

麓から ロープウェイで (うち)()(やま) 蓬莱山は スキーを履いて(同上)

ゴンドラは 全面ガラスで 定員は 百二十人と 規模が大きく(同上)

ゲレンデの 最上部が 山頂で ペアーリフトで 難なく登山(同上)

比良山地 蓬莱山は いい(11)(7)(4)と 三百名山 その一座でも(同上)

山頂に 法華供養塔 十地蔵 霊山らしさ 雪に埋もれて(同上)

上りギュウギュウ 下りガラガラ ロープウェイ 早い時間に 帰るに限る(同上)

予期もせぬ 山頂拝む (いわ)()(さん) 新たな名所と 留めおきたき(岩間山)

(いわ)()(でら) 奥宮神社 奥ノ院 オオクニヌシを 祀る社殿で(同上)

愛知県 最高峰は 茶臼山 県内唯一 スキー場もあり(茶臼山/霊山登拝63) 57

スキー終え 山頂目指し 登山口 本格的な 雪山チャレンジ(同上)

晴れ渡る 丘の先には 聖岳 南アルプス 主峰が四座(同上)

スキー場 (はぎ)()(ろう)(やま) 一帯で 春は芝桜 四十万株(同上)

新雪は カンジキなくては 進まない 道具頼りの 雪山登山(同上)

標識の 距離や縮まり 笹握る 斜面の笹は 杖代わりなり(同上)

山々は 重なり合って 敷島に 南アルプス 意外と近く(同上)

山頂の 展望台は 良し悪しで 樹木の成長 考慮してよと(同上)

晴れた日の 雪景色こそ 宝なり この人生に 展望なくも(同上)

新たなる 旅の楽しみ ロープウェイ 空飛ぶような 眼下の景色(六甲山)

六甲は ロープウェイが 四基あり ケーブルカーは 二基あると聞く(同上)

ゴンドラを 降りて目指すは 六甲の 最高地点 未知なる景色(同上)

市街地に 屏風の如く 屹立す 六甲山は 三百名山(同上)

六甲に 自然開発 免れた 森林もあり 稀少と眺む(同上)

山頂の 電波塔が 目印で 最高峰が 視界に入る(同上)

電波塔 眺める度に 思うのは 展望台を 兼ねたらいいと(同上)

雪の中 三角点と 誤認する 六甲山の 最高峰で(同上)

稜線に アンテナ群が 林立す 六甲名所 (りょう)(うん)(だい)で(同上)

有馬へと ロープウェイで また戻り 最高峰に 登山は終り(同上)

有馬には 歴史的な 山もあり 愛宕山には 愛宕大神(同上)

湯治客 愛宕山へは 近寄らず 東屋淋しく 人影もなく(有馬愛宕山)

有馬富士 ご当地富士に 名がなくも 地元の人は そう呼ぶようだ(同上)

旧友と 牛肉三昧 有馬の湯 忘れられない ピンポンの音(同上)

友は去り 有馬三山 (おち)()(やま) 今日も始まる 霊山めぐり(落葉山)

山頂の 寺の所有か モノレール ミカン畑の 他で見るとは(同上)

妙見寺 真言宗から (ほっ)()()に 鎌倉時代 改宗されたと(同上)

さまざまな 有名人の あとを知る 千古も今も 湯煙たえず(同上)

本堂に 妙見菩薩 祀るとか 日蓮宗も 本尊様々(同上)

妙法に 弘法大師と 善光寺 初めて触れる 組み合わせかな(同上)

妙見の 名前が残り 能勢に寄り 本場の妙見 登拝をせんと(妙見山)

昨日いた 六甲山を 大阪の 妙見山で 眺め見るとは(同上)

でかでかと 三角点の 標識が 柵の中から 頭を出して(同上/霊山登拝64) 57

明治期の (しょう)(ちゅう)()なる モニュメント 霊山ゆえの 景観なるか(同上)

星陵の 信徒会館 奇抜なり 妙見山の 展望台でも(同上)

奥宇陀の 高見山地の ()(うね)(やま) 三百名山 雪の季節に(三峰山)

昨年の ()()()(やま)登山 余韻あり 三峰山から 眺める景色(同上)

獣よけ ネットの先に 新天地 そんな気になる 人との棲み分け(同上)

丁字路は 新道峠 中間地 高見山への ルートを印し(同上)

山頂で 団体登山者 鉢合せ 単独登山者 肩身が狭く(同上)

北面に 室生火山群 鳥瞰図 谷間の道は 伊賀上野へと(同上)

三峰山 八丁平は 草原で 転がり下る 雪の上かな(同上)

山塊は ゲレンデの如く 斜面にて スキーがあれば 天国となる(同上)

南には 高鉢山が うっすらと 存在感を 示すが如く(同上)

懐かしき 大台ヶ原 眺めても あの日と同じ 影また薄く(同上)

山小屋は 典型的な 丸太小屋 屋根に暖炉の 小屋屋根架かり(同上)

登山口 登り初めの 新鮮さ 消えて溜息 ああ疲れたと(同上)

三峰山 八丁平と 不動滝 シカ肉シシ汁 温泉もあり(同上)

西行も 芭蕉も眺めた 鈴鹿山 齢を重ね 我もまた見る(福王山)

登山口 福王神社の 境内で 毘沙門天 祭神として(同上)

参道に 三角の旗 はためいて 福王山は 開放的で(同上)

吉野には (よし)()(やま)なる ピークなく (たか)()(やま)をば 想定したり(吉野山)

高城山 休憩所からの 眺めこそ 吉野で(いち)の 展望なるか(同上)

まほろばの 大和の国の 山々を 一望するは 吉野山なり(同上)

北の空 見えぬ()風呂(ふろ)() さておいて 龍門岳の 姿凛々(りり)しく(同上)

山ザクラ 吉野の他に あるまじき 鳥のさえずり 水潤む音(同上)

吉野山 (あお)()()(みね)が 最高地 その標高は (8)(5)(8)(まい)(同上)

吉野山 世界遺産に 相応しく 立派な地図と 案内板が(同上)

大峯(おおみね)の (おく)(がけ)(みち)は 吉野から 熊野を結ぶ 八十キロと(同上)

シンボルの 蔵王堂からの 馬の背が 吉野における 目抜き通りで(同上)

九州の 最高峰は 屋久島の (みや)()(うら)(だけ) 百名山で(宮之浦岳)

登山口 林道終点 淀川で 七合目から 登山を開始(同上)

前峰の 髙盤岳は 見るだけで 分岐を越えて 更なる上に(同上/霊山登拝65) 57

どんな花 花之江河に 咲くのかな 本土と違う 花があるかも(同上)

登山者の 足跡たどる 雪の道 遠く嶮しき 宮之浦岳(同上)

シャクナゲの 花の時期には 早やけれど 投石(なげし)湿原 想像の域(同上)

仙人の 住処(すみか)思わす 岩屋かな 広々として 小屋代わりにも(同上)

傾いた 標識あるも 気づかずに 道に迷う 場面もありき(同上)

(おきな)(だけ) 山頂手前の 岩峰で 屋久島山の 第四峰で(同上)

山頂が 視界に入り やや安堵 他に登山者 無いのが不安(同上)

四月でも 山頂尾根に 残雪が 迷いもしたり 屋久島の山(同上)

屋久島は マグマ溜まりの 花崗岩 隆起と言えど 温泉豊か(同上)

奇岩には 名前がなくて 名付ければ 着物姿の ヤクシマムスメ(同上)

(くり)()(だけ) 九州三位の 標高で 第八位まで 屋久島の山(同上)

シャクナゲと ササ生い茂る 栗生岳 仏の如く 尊石も立ち(同上)

山頂の 大岩転げ 落ちぬかと 少々心配 宮之浦岳(同上)

四時間で 何とか到着 山頂に 喜びよりも 一句(19)(36)(ざむ)(同上)

山頂の 三角点と 標識が 人工的な 山の造形(同上)

振り向けば 山頂挟んで 立岩が 仁王の如く 聳え立つかな(同上)

(なが)()(だけ) 険しき顏で 対峙する 宮之浦岳 温和な顔と(同上)

永田岳 今度来たなら 立ちたいと 思い別れる 第二の姿(同上/霊山登拝66) 57

遭難の 悪夢は消えた 登山道 侮れないな 残雪の山(同上)

標識は 世界遺産に 相応しく 整備を願う 屋久島の今(同上)

高津小屋 七時間ぶりに 人の顔 見ては安心 予定のコース(同上)

屋久島に 七千余年 鎮座する 世界最古の 縄文杉は(同上)

林業の 歴史を標す トロッコ路 八キロほどが 続く下山路(同上)

トロッコの 分岐ポイント そのままで レールバイクを 走らせればと(同上)

屋久島の トイレ不足は 深刻で トイレの横に またトイレ建つ(同上)

入山し 十時間半で 下山口 二十四キロ 夢のうつつに(同上)

()()(さん)は 去年は無念の リタイヤで 九州最後の 百名山よ(阿蘇山)

阿蘇山も ロープウェイに 乗りたくて 中岳ルート 選んでみたり(同上)

二十二座 百名山の ロープウェイ リフトの山は 六座加わり(同上)

()()()(がく) 烏帽子岳が 南西に 今日は中岳 高岳登山(同上)

中岳は 高岳前の ピークにて 阿蘇五岳では 第二の高さ(同上)

登山道 ザレ場ガレ場の 悪路にて 矢印頼る 不毛の景色(同上)

若き日の 感動再び 阿蘇の山 九州一の 山の眺めよ(同上)

中岳と 高岳合わせ 双耳峰 これも一つの 阿蘇山評価(同上)

阿蘇山の 最高峰は 高岳で その標高は イチ(1)(5)(92)とぞ(同上)

眼下には 阿蘇カルデラの 盆地かな (くっ)(しゃ)()()に次ぐ 面積と言う(同上)

噴煙が 絶えることない 火口には 避難シェルター 十五基設置(同上)

登山より 大観峰の 眺めこそ 値千金 阿蘇のカルデラ(同上/霊山登拝67) 57

阿蘇山の 高岳登山 達成し 百名山は 七十座目に(同上)

烏帽子岳 山頂に立ち 眺めたい 草千里ヶ浜 その鳥瞰を(同上)

足元に 響き伝わる 阿蘇山の 大きなマグマ 脈打つ台地(同上)

山上に 西(さい)(がん)殿(でん)() 奥ノ院 天台宗の 修験の古刹(同上)

阿蘇山の 山上(さんじょう)神社 上宮で 麓の本社 ()(ぐう)と称し(同上)

祭神は タケイワタツの ミコトとか 阿蘇の噴火を 鎮める神で(同上)

()()(さん)は 九州屈指の 霊山で 低山ながら 二百名山(英彦山)

登山口 高住神社 境内で 最短コース 地図見てトライ(同上)

登山道 奇岩巨岩の 説明書 (さん)(がん)ひと目 珍しきかな(同上)

英彦山の 望雲台は 行場にて 岩の窪みに ()(はん)の跡が(同上)

英彦山の 最高峰は 南岳 上宮中岳 次峰北岳(同上)

鋭角な 安山岩の 石段が 中岳直下 自然のままに(同上)

上宮は イザナミの()(がみ) 祀るなり 継体(けいたい)(てい)の 時代の頃に(同上)

南岳 イザナギの()(がみ) 祀りしと 遥拝をして 下山するなり(同上)

大和期に 宮地嶽神社 創建し (じん)(ぐう)皇后 主祭神とか(同上)

園路には 桜の花が 満開で 花見と登山 楽しみダブり(同上)

山域に 古墳もありき 石室の 副葬品は 国宝指定(同上)

古宮跡 ステンレス製 祠建つ 初めて拝む 材質であり(同上)

筑前に 遠きいにしえ 垣間見る 神功皇后 羽柴秀吉(同上)

(あら)()(やま) 宮地岳とを 遠望す 七泊八日 九州の旅(同上)

龍野城 訪ねてみると 山城の (けい)籠山(ろうさん)が あるので登山(鶏籠山)

赤松氏 室町末期に 築城し 江戸前期には 麓に移築(同上)

鳥かごに 山の(かたち)が 似ていると (2)一例(10)な 話と聞きし(同上)

予期もせぬ 霊廟が立つ 龍野かな 桜は満開 われ一人見る(同上/霊山登拝68) 57

尽きもせぬ 温泉めぐり 山登り 十七・八の 旅に戻りて(高森山)

天守台 展望台に 改修し (なえ)()(じょう)(あと) 見晴らしが良く(同上)

遠山氏 鎌倉後期 築城し 高森山は 良さ(43)(2)つあり(同上)

山頂に (うま)(あらい)(いわ) 巨岩あり 自然の魅力 城の跡にも(同上)

待ちわびた 登山の季節 到来し 先ずは秩父の 両神山(りょうがみさん)に(両神山)

桜咲く 日向(ひなた)(おお)()の 登山口 表参道 ピストン予定(同上)

入口に 観蔵行者 石像が 登山無事を 見守る如く(同上)

山際に 不動明王 祀るけど 水は流れず ウグイスの声(同上)

中間地 弘法之井戸 水なくも 喉の渇きは それほどもなく(同上)

唯一の 清滝小屋に 人はなく 人気(にんき)ないのか 両神山は(同上)

曲角 七滝沢の 合流地 通行注意の 但し書きあり(同上)

二時間余 産休尾根に 至り着き 山頂見えて 安堵もしたり(同上)

両神に 手を合わせて 登り行く 桜の花に 迎えられつつ(同上)

(おおかみ)が 両神神社の 狛犬で 絶滅しても 心の中に(同上)

両神は イザナギ・イザナミ 夫婦(めおと)(かみ) 御嶽神社は 修験の名残(同上)

山頂は 剣ヶ峰とも 称されて 富士や御嶽(おんたけ) 思い出すかな(同上)

山頂に 首なし地蔵 そのままに 廃仏毀釈 忘れまじとも(同上)

標識に 三角点に 奥宮と 両神山頂 三点セット(同上)

北面の 八丁尾根に 登山道 難路コースと 話に聞きし(同上)

未登頂 鳳凰山が 一座のみ 南アルプス 百名山は(同上)

未登頂 北アルプスの 百名山 八座もありて 出るは溜息(同上)

結局は 誰とも会わず 駐車場 桜の花に 別れの言葉(同上)

中能登の 石動山(せきどうさん)は 霊場で 天平時代 ()(とく)が開基(石動山)

登山口 案内板は 跡ばかり 七堂伽藍 また城郭も(同上)

山頂に (おお)()(ぜん)社が 建つばかり その(5)無視(64)され 荒れるがままに(同上)

後山(うしろやま) 林道工事 予想外 登山早々 無駄な歩きを(雲取山)

川沿いの 林道歩き 苦にならず 時折り聞こゆ ウグイスの声(同上)

何張りか 三条谷に テント見る 温泉があり 設営最高(同上/霊山登拝69) 57

登山口 温泉あれば 理想的 三条ノ湯が (くも)取山(とりやま)に(同上)

垣間見る 雲取山は 奥多摩の 百名山で 都の最高地(同上)

緩やかな 水無尾根は 眺め良く 新緑前の 景色格別(同上)

浮石や 堆積岩が 少なくて 歩き易き 水無尾根は(同上)

稜線の 三条ダルミに 到着し 山頂までは 一キロ弱に(同上)

山頂に 大賑わいな 避難小屋 鴨沢口を 登って来たか(同上)

山頂の 三角点を 写すにも 人の背中が 被写体になり(同上)

山上に 石仏(せきぶつ)(せき)() 安置せず 石の方位盤 その代わりでも(同上)

稜線に 最高峰の ()竜山(りゅうさん) いずれは登頂 果たしてみたき(同上)

四年前 興味などなき 山なれど 身近になりし 雲取山よ(同上)

雲取に 続く登山は (うん)(ぽう)() (さけ)石山(いしざん)の 山号もあり(同上)

下山道 迷う所に テープ貼り 赤がダメなら 黄色も加え(同上)

温泉は 冷鉱泉を 加温せし それでも硫黄 肌に浸透(同上)

甲州の 大菩薩(だいぼさつ)(れい) 登山口 (かみ)()(かわ)(とうげ) 舗装林道(大菩薩嶺)

大菩薩 遠い昔 見たような 映画の中に 消えた思い出(同上)

眼下には 甲府盆地の 町並みが 手に取る如く 鳥瞰したり(同上)

山頂の 直下に広がる 展望地 (かみなり)(いわ)と 呼ばれるガレ場(同上)

山頂の 三角点と 標識は 我れと同じで 草臥れ気味に(同上)

全国に 賽ノ河原は 数多あり 百名山は 八座ほどあり(同上)

小説で 大菩薩峠 名が知れて 中里介山(かいざん) 記念碑も建ち(同上)

峠では 介山荘に 人だかり 大菩薩嶺 ハイキングの山(同上)

由緒ある 勝縁荘は 閉館し 哀れを誘う 下山の道に(同上/霊山登拝70) 57

三国に ()()()()(たけ)は 跨りて 登山起点は (もう)()(だいら)に(甲武信ヶ岳)

千曲川 源流コース ピストンを 目指して登山 木毛平を(同上)

千曲川 藤村の詩を 思い出す その源流を 上り行くとは(同上)

登山口 大山祇(おおやまづみ)の 神社建ち 山神樣に 安全祈願(同上)

西沢に 千曲源流 名を変えて 甲武信ヶ岳の 融雪運ぶ(同上)

この地より 水の流れや 日本一 千曲川より 信濃川へと(同上)

分岐点 十三キロで (きん)()(さん) 百名山の ルート様々(同上)

山頂に 三時間余で 到着し ケルンの上の 標柱拝す(同上)

頂上に 三角点や 祠なく 標柱だけの 甲武信ヶ岳よ(同上)

南西に 南アルプス 北端が 誇らしそうに 姿を浮かべ(同上)

こんなにも 早く登れると 思わざる バッヂを求め 山小屋へ行く(同上)

(みつ)峯山(みねさん) 大権現の 石仏が 下山末路の 旧道にあり(同上)

()海山(かいさん) 足尾山地の 最高地 不動沢から 最短コース(皇海山)

最悪の 栗原川の 林道は 落石寄せて 進み行くなり(同上)

沼田から 二十三キロ 皇海橋 帰路は避けたい 林道と決め(同上)

登山口 必要不可欠 トイレかな 百名山の トイレは立派(同上)

不動沢 徒渉個所には 表示あり 迷うことなく 進み行くかな(同上)

登山者は 他には誰も 見当たらず 心配の種 熊との出遭い(同上)

登山者の いない山道 気は重く 曇り空なら 尚更のこと(同上)

樹林帯 山頂直下 続くなり 霧は晴れずに 見晴らしはなく(同上)

山頂に 至ると天気 回復し 登頂達成 祝うが如く(同上)

我ひとり 頂き拝む 皇海山 展望もなき 七十六座(同上)

百名山 熊野修験者 踏破して 記念のために ()(ふだ)奉納(同上/霊山登拝71) 57歳

七キロを 三時間余で ピストンし 印象薄き 皇海山かな(同上)

新たなる 林道行くと 崖崩れ これは無理だと 引き返すなり(同上)

林道に 肝を潰した 帰り道 登山するより 長くなるとは(同上)

(きん)()(さん) (おお)(たるみ)(とうげ) 登山口 路肩も車 溢れるばかり(金峰山)

山頂の 手前のピーク 鉄山は 針葉樹林 延長線に(同上)

三角が 小中大と 連なるは 瑞牆山(みずがきやま)の 山塊なりし(同上)

偶然に 屋根の如くに 岩架かり 名前はないが 岩のトンネル(同上)

西見れば 岩峰続く 稜線に キラリと光る 大日岩が(同上)

五丈岩 (かな)(ざくら)神社 御神体 登山禁止で 梯子などなく(同上)

あと数歩 山頂に立てぬ 悔しさに 老いを感じる 五丈岩かな(同上)

山頂に 山小屋なければ 背負い行く 氷に包んだ 缶ビールだけは(同上)

鉄山に (くに)()()(たけ)が 聳え立ち いずれは踏破 二百名山(同上)

北東の 甲武信ヶ岳は 先週に 登山したので まだ温もりが(同上)

ただ一座 南アルプス 未踏峰 鳳凰三山 ()(ぞう)()(たけ)に(鳳凰山)

登山前 青木鉱泉 宿決めて 車も預け 登り行くかな(同上)

登山路は ドンドコ沢を ピストンし 地蔵ヶ岳の 登頂目指す(同上)

案内図 見れば山小屋 五軒あり 鳳凰三山 人気が高く(同上)

土石流 堰堤包む 勢いで 地形を変えて 登山路移る(同上)

五メートル 落差があれば 滝とされ 無名の滝が 数多存在(同上)

大岩に 岩屋の如く 空洞が 滝に限らず 岩も無名で(同上)

滝の名で 白糸の名の 滝多く 全国各地 二十五ヶ所ほど(同上)

登山道 五色(ごしき)(のたき)の 標識が 大きく立派 立ち止まり見る(同上)

二段落ち 五十メートル 落差とか 五色滝に 新緑混じり(同上/霊山登拝72) 57

残雪が 目の前で融け 流れ来る ドンドコ沢の 最上流は(同上)

知らぬ間に 鳳凰小屋に 至り着く ドンドコ沢と とことん付き合い(同上)

積む石が 賽ノ河原に 少なくて 二・三個手にし 登り行くかな(同上)

尾根みちは 赤抜沢(あかぬけさわ)の (あたま)とか いよいよ山頂 地蔵ヶ岳に(同上)

山頂は オベリスクなり (27)無視(64)す 鯉なら登る その髙さかな(同上)

オベリスク 地蔵菩薩の 石像が 安置されては 地蔵ヶ岳と(同上)

山頂に 巨岩奇岩 数あれど 地蔵ヶ岳に 勝る岩見ず(同上)

金沢の ふるさとの山 ()王山(おうぜん) 風呂敷に似た 三百名山(医王山)

一等の 三角点が 山頂に 祠朽ちても 標柱は無事(同上)

分岐点 小原下ると 湯涌なり 消滅したる 江戸村があり(同上)

登山者は 他にいなくて 山頂の 展望台を 一人占めして(同上)

晴れた日の 眺望を思い 下山する 熊も横切る 龍神ノ池(同上)

()(あか)(ざわ) 三合目から 登山する 百名山の (なえ)()(さん)かな(苗場山)

苗場山 五つのコース あるけれど 小赤沢口 最短コース(同上)

五合目に 到着しても 樹林帯 展望のなき 登山退屈(同上)

足元に コイワカガミの 花を見て 少しは気分 晴れやかになり(同上)

坪場から 湿原越しに 頂きが 見えて嬉しき 予定タイムで(同上)

湿原に 大きな池塘 点在し 天空の園 見るが如くに(同上)

木道に 高層湿原 雄大で 苗場の山と 呼ぶのも理解(同上)

山上に 自然交流 センターが ヒュッテのように 建てられてあり(同上)

館内は 有料ながら 休憩所 昼食済ませ 昼寝もしたり(同上)

山頂に 地元名士の レリーフと 役行者の 記念碑が建ち(同上)

山小屋の 遊仙閣は 休止され 訳の分からぬ 経文聞こゆ(同上)

推移する 高層湿原 植生は クマザサ多く 湿地後退(同上)

笹原に 埋もれた石祠 ()()神社 霊山登拝 苗場山かな(同上/霊山登拝73) 57歳

新潟の 巻機山(まきはたやま)は よく知らぬ 三国山脈 百名山で(巻機山)

雪形が 北海道と 東北の 地図にも見えて 面白きかな(同上)

傾いた 役行者の 標柱に 三角点と 霊山を見る(同上)

一等の 三角点は ここになく 標高低き 割引岳に(同上)

池塘群 織姫ノ池の 名があるが 夫婦(めおと)と子との 池にも見えし(同上)

山頂は ふっくら笑顔 乙女似で 巻機山の 名に相応しく(同上)

牛ヶ岳 割引岳と 対峙する 巻機山の 東西の顔(同上)

木道に 知らぬ山々 目白押し 何れは登る 三百名山(同上)

にわか雨 暑さ遠のき 気持ち良し 巻機山の 山の恵みよ(同上)

清水には 巻機神社 社殿建つ 平安初期は 山頂に有りと(同上)

権現社 巻機修験の 講社とか 富士神社から 戦後に変り(同上)

二昨年 (ゆき)装備なく 断念し 雪辱果たす 今日の登山は(火打山)

シラカバの 林の木道 美の極致 自然と人の 夢の道でも(同上)

登山口 爽やか高地 笹ヶ峰 ダム湖に(まき)() トウヒの林(同上)

黒沢の 出合に架かる 橋渡り 十二曲りの ブナの急登に(同上)

火打山 (くび)()山群 最高地 江戸の古道を しばしは踏みて(同上)

ヤマモミジ 青葉を語る 詩人なく トウヒの中に 異彩を放つ(同上)

恐怖心 一つ二つと 克服し 命をかける 山に価値あり(同上)

初雪を 眺めって去った (こう)()(いけ) 今は残雪 未知なる先に(同上/霊山登拝74) 57歳

高谷池 ハクサンコザクラ 群生し それぞれ競う 天空の(えん)(同上)

絶景の 楽園の中 三角の 高谷池ヒュッテ 優雅に見えし(同上)

残雪は (しら)()に見えて 岩石は 三尊(さんぞん)(せき)か 枯山水か(同上)

本当に 雷鳥平に 雷鳥が 夏毛に変わり 見つけにくくも(同上)

焼山の 火山打ち消す 山の名も 優しき姿 浮かべるばかり(同上)

褐色の 断崖の上 緑地なり 下は残雪 空青くあり(同上)

山頂に 最後の標柱 九合目 意外と早く 到着せしと(同上)

昔より 旅で出会いし 友多く 山で出会いし 友のはじめて(同上)

石仏と 三角点は 風化して 山の信仰 格差激しく(同上)

剱岳 西の馬場島 登山口 (はや)(つき)尾根を 日帰り登山(剱岳)

剱岳 五つの(さとし) 石碑建つ 命令形に 心が折れん(同上)

標高差 二千メートル 剱岳 日本最大 難関登山(同上)

富山県 東部に自生 巨大杉 立山杉と 賞賛されて(同上)

馬場島の 早月尾根の 十キロは 北アルプスの 三大急登(同上)

四時間を 経た後やっと 二千まで 見晴らし良くて 絶景続く(同上)

剱岳 ()(まど)()(おう)は 岩峰で 上級登山者 憧れの的(同上)

転倒し 戯れてみる 雪の上 真夏の日差し 暑く涼しく(同上)

立山で 憧れ眺めた 剱岳 今日の登山で 逆に眺める(同上)

獅子頭 山頂手前の ピークなり 緑地の肌は まだ美しき(同上)

山頂に 人の姿は まだ見えず 険しき山を 身体で覚ゆ(同上)

剱岳 カニノハサミの 難所など 通らず登る コースが良いと(同上)

八ツ峰や ほぼ垂直の 岩峰に 氷食(ひょうしょく)(せん)(ぽう) まじまじと見る(同上)

終りなき 登りはないと 辛抱し 山頂間近 大きく呼吸(同上)

山頂に 剱嶽社の 祠建つ 三年前に 建替えられて(同上)

明治まで 未踏とされし 剱岳 平安前後に 修験者登頂(同上)

日帰りで 難関一座 踏破して ゴールは近し 百名山よ(同上)

登山口 戸隠牧場 キャンプ場 高妻山(たかつまやま)の 百名山に(高妻山/霊山登拝75) 57歳

(いち)不動 十三仏の 始まりで ブロック造り 避難小屋建ち(同上)

戸隠と 高妻山に 分岐する 神と仏に 別れしのちに(同上)

(じゅう)阿弥陀 まともな祠と 神鏡が 高妻山の 山頂側に(同上)

十一の 先なる仏 三尊は 乙妻山(おとつまやま)の 尾根にありとか(同上)

下山路は 弥勒新道 急斜面 一気に下山 藪を漕ぎつつ(同上)

折立で 北アルプスの 薬師岳 百名山を 日帰り登山(薬師岳)

雨の中 傘を差しての 山登り ストック一本 リュックに終い(同上)

目標の 太郎兵衛(だいら) 高原に 二時間半で 無事に到着(同上)

若人の 雪山に死す 悲しさよ 手を合わせつつ その山へ行く(同上)

薬師岳 圏谷群は 特天で 眺められない 不満も特別(同上)

山頂に 薬師を祀る 薬師堂 鎌倉初期の 開山と聞く(同上)

薬師岳 立山連峰 霊山で 三角点は 二等であると(同上)

山頂に 巨岩奇岩 見られずに (れき)(いし)の原 河原の如く(同上)

待望の 中央カール 俯瞰する 氷河地形の 永久凍土(同上)

木道に ハクサンチドリ 群生し コバイケソウも 頭を出して(同上)

湿原に 太郎平の 小屋見えて 帰路は楽しく 花の写真を(同上)

山小屋は 朝とは違う 賑わいで シーズン中の 繁盛願う(同上)

五竜岳 (うしろ)立山(たてやま) 連峰の 百名山で 先ずはゴンドラ(五竜岳/霊山登拝76) 57歳

出発は アルプス(だいら) 駅舎から 地蔵の(あたま) ケルンに地蔵(同上)

西(にし)(とお)() 七百五十 メートルを 出発しては 登り至りて(同上)

花の名を 尋ねてみれば 知らないと その後覚えた シラネアオイを(同上)

分岐点 北アルプスの 稜線に やっと出合えた 白岳山頂(同上)

山荘に 到着すると 急な雨 昼食を食べ 回復を待つ(同上)

山頂は 二夜人(281)(4)ぶ 星の山 ()×(ばつ)(じるし) 何を意味する(同上)

山頂の 奥の岩峰 険しくて 縦走せずに 引き返すかな(同上)

五竜岳 五つのピーク Gと呼び 中のG3 最高峰で(同上)

(しら)(たけ)は 山頂イコール 分岐点 再び遠見 折り返すかな(同上)

日帰りは 無理かと挑む 鹿島槍 長靴に傘 無頼の登山(爺ヶ岳)

登山口 柏原新道 扇沢 先ず(じい)()(たけ) 目指して登る(同上)

新道の 要所要所に 地名あり 八ツ見のベンチ 霧に包まれ(同上)

新道は 昭和中期に 山荘の 柏原親子 自力開設(同上)

険路なる 岩小屋沢岳 登山道 新越(しんこし)山荘 オアシスありと(同上)

富士見坂 全国各地 存在し ご当地富士に 富士見坂あり(同上)

新道は (たね)(いけ)山荘 終点で 爺ヶ岳へと 気持ち入れ替え(同上)

爺ヶ岳 三つのピーク 南北と 最高峰の 中央峰と(同上)

大勢の 老若男女が 往来す 花咲く山の 雨もまたよし(同上)

山頂と 思えば手前 布引(ぬのびき)で 山とも書かれ 岳とも記され(同上)

鹿島槍 (いち)(てん)()キロの 標識に 最後の力 絞り出すかな(同上)

鹿島槍 南峰北峰 双耳峰 最高峰は 南峰と聞く(同上/霊山登拝77) 57

登りには 五時間半で 力登す 鹿島槍ヶ岳 百名山を(同上)

雨の日も 多くの登山者 山頂に 三角点も リュックが置かれ(同上)

下山して 温泉に入る ことばかり 考えながら 午後三時半(同上)

()()(さん)は 越前五山の 一座にて 泰澄大師 奈良期開山(越知山)

越知山と 花立峠 結ぶ道 整備なされた 泰澄の道(同上)

神仏を 共に崇めた 大和人(やまとびと) 忘れ去りたい 神国の夢(同上)

三等の 三角点が 越知山に 昔は今も 修験の山で(同上)

折立は 二度の訪問 登山口 二泊三日の 山旅いかに(雲ノ平)

薬師沢 太郎(だいら)の 分岐点 今日の登山は 雲ノ(だいら)へ(同上)

天空の 雲ノ平の 楽園は 日本最後の 秘境と言わる(同上)

奥スイス 庭園の名は 誰決めし マッターホルン イメージしてか(同上)

池塘群 ギリシャ庭園と 称されて ハイマツ緑 草は紅葉(同上)

庭園は 所詮自然の 真似事で 雲ノ平の 写しを家に(同上)

夢に見た 雲ノ平は 裏切らず 高層湿原 その(ごく)()かな(同上)

ここに住み 半年間は 木道を 散歩をしては 詩歌排泄(同上)

山に来て 弾む話は 尽きもせぬ 一期一会の 山小屋の夜(同上)

俯瞰する 池塘の数は 日本一 雲ノ平の アルプス庭園(同上)

秘境とは 歩いて巡る 絶景で 雲ノ平と 尾瀬の花みち(同上)

朝食の 鮭の焼き物 超豪華 雲ノ平の 山荘は良く(同上)

祖父(じい)(だけ)は 雲ノ平の 最高地 眺め終えたら 登頂せんと(同上)

急いでも 雲ノ平へ 八時間 歩き得られる 景色は宝(同上)

南西に 黒部五郎岳 聳え立つ 威厳に満ちた 山の大きさ(同上)

七座もの 百名山が 顔合わす 北アルプスの 祖父岳の上(祖父岳/霊山登拝78) 57

登頂時 悪天候の 薬師岳 眺めて遥拝 祖父岳の上(同上)

祖父岳や ハイマツ草地 美しく 若者らしき 山の姿よ(同上)

振り向けば 雲ノ平は 別世界 高天原(たかまがはら)で 遊ぶ神々(水晶岳)

四差路の (いわ)(ごけ)乗越 左へと 百名山の 水晶(すいしょう)(だけ)に(同上)

ワリモ北 水晶岳の 分岐点 赤岳山頂 尾根に聳えて(同上)

薬師岳 水晶岳が 背比べを いずれも越せぬ 三千の壁(同上)

黒岳は 水晶岳の 別名で (せん)緑岩(りょくがん)の 色やや黒き(同上)

二時間余 水晶小屋に 到着す 快晴快歩 気分快適(同上)

赤岳の ピークに立ちて 眺めれば 水晶岳は 一キロ先に(同上)

天空の 狭間に聳ゆ 山と峰 岩場をめぐり 尾根道を行く(同上)

山頂は 近づくほどに 岩肌が ニキビ顔にも 見えてくるかな(同上)

山頂に 登山者数人 見えるけど 採掘終えて 水晶光らす(同上)

山頂の 眺めに絶句 夢心地 北の稜線 (あか)(うし)(だけ)が(同上)

南には 下山後登る (わし)()(だけ) 百名山が 二座続くなり(同上)

北峰に 水晶岳の (しるし)立つ (29)質屋(78)とは 何のことやら(同上)

三等の 三角点が 南峰に 少しは高く 肉屋(298)(6ら)がる(同上)

布団干す 水晶小屋の 今日の客 気持ち良く寝る 姿が見える(同上)

山容は 東西南北 上空と 眺めて分かる 山の特色(同上)

ワリモ北 ここより登山 鷲羽岳 水晶岳より 少しは楽と(鷲羽岳)

江戸の世の 深山幽谷 思いやる オオカミもいて イヌワシもいた(同上)

稜線が 県境となり 伸びて行く 富山長野の 百キロの旅(同上)

ワリモ岳 越えて鷲羽の 尾根に立つ 空飛ぶワシの 見る目と同じ(同上)

ヤセ尾根の 頂部を避けた 登山道 縫い目の如く 山頂へ()う(同上)

南麓の 三俣山荘 峰の上 尖がり帽子 笠ヶ岳見ゆ(同上)

百名山 山小屋二泊 旅を行く 雲ノ平に 魅せられてこそ(同上)

一等の 三角点は 見当たらず 三等扱い 鷲羽岳かな(同上)

山頂は 昼時とあって 大賑わい 雲ノ平の 山荘弁当(同上)

見下ろすと 三俣山荘 一帯は 雲ノ平の 縮小版で(同上)

祖父(じい)(だいら) 祖母(ばあ)(だいら)とが 雲の下 黒部源流 ユートピアでも(同上)

鷲羽岳 百名山を またクリア 鷲羽乗越 一気に下山(同上)

山荘で 休憩しては 三俣の 蓮華山頂 目指して登山(同上)

鷲羽岳 水晶岳と 踏破して 百名山も 残り少なく(三俣蓮華岳)

蓮華から 黒部五郎岳 近づいて 明日の登山 楽しみに見る(同上)

この辺の 山の標識 みな黄色 林家木久扇 思い出すなり(同上/霊山登拝79) 57

東には 硫黄岳上 憧れの ()(てん)(しょう)(だけ) 表銀座が(同上)

三俣も 恋しく思う 時は来る 苦しさ越えて 眺めた景色(同上)

三俣は 三県に跨る 山なれば 三角点が 三つもありて(同上)

二泊目は 黒部五郎の 山小屋で 三俣下りて 目指すは一つ(同上)

(くろ)()小屋 五郎(だいら)に 見えて来て 安堵の思い 山より高く(同上)

稜線に 雲ノ平の 山荘が 昨日の宿を 眺め見るとは(五郎平)

山名は (なか)()(また)(だけ)と 称されて 短縮されて 黒五とも言う(黒部五郎岳)

山肌は 朝日を浴びて 気分良く 人間一行 通してくれる(同上)

優しげな 山懐に 抱かれて 登る黒五の カール軽やか(同上)

岩間には 芝と苔とが 共生し ハイマツもない 景観もあり(同上)

斜面には 雷岩の 尻が見え 岩もゴロゴロ 洒落を言うなり(同上)

北西に 北ノ俣岳 尾根続く 帰路に立ち寄る 山でもありき(同上)

北東に 水晶岳が 屹立す 方位変われば 容姿異なり(同上)

四十分 黒部五郎の 肩に着き リュックをデポし 山頂へ行く(同上)

立山に 登って始めた 百名山 八十八座の 黒部五郎岳(同上)

南面に 百名山の 笠ヶ岳 乗鞍岳と 御嶽山が(同上)

北西の 黒部五郎は 別の顔 両性宿る 神にも見えし(同上)

絶景や 森林限界 果てしなく これから辿る 十キロの道(同上)

迫り来る 赤木岳の 登山路も 緩やかなれば 苦にもならずに(同上)

また一座 北ノ俣岳 登り行く 快晴快登 山は天国(同上)

この辺り 神仏祀る 山はなく これが自然の あるべき一面(同上)

三等の 三角点が 山頂に 神仏はなく (2)(6)無位(61)かな(同上)

登り得た 百名山が 四座見え 北ノ俣岳 特等席で(同上)

薬師岳 全国各地 名があれど この薬師岳 高さ日本一(同上)

振り向けば 北ノ俣岳 印象は 危うくもなく 展望すぐれ(同上/霊山登拝80) 57

分岐点 ()(えつ)新道 折立と 何れも同じ 距離と推測(同上)

薬師岳 金作(きんさく)(だに)と 中央の 見事なカール 国の特記で(同上)

最遠の (たか)(まが)(はら)の 温泉は 赤牛岳の 麓にありて(同上)

おとといの 悪天候に 比べると 太郎平は 嘘の如く晴れ(同上)

まず煙草 車に戻り 吸う煙り 禁煙三日 旨さ格別(同上)

槍ヶ岳 満を持しての 登山かな 北アルプスの 最後の一座(槍ヶ岳)

槍だけは 百名山の 最後にと 思ったものの 今がチャンスと(同上)

一ノ俣 橋を渡れば 槍沢に 梓川より 名前は変り(同上)

横尾から 一時間半と 順調で 昼食タイム 槍沢ロッヂ(同上)

外観は 新しそうな ロッヂにて 沢水沸し 露天風呂でも(同上)

シラカバは 植林したのか 登山道 まだ若木にて 迫力に欠け(同上)

花は枯れ 勇気をくれる 友はなし コルへの分岐 天狗原にも(同上)

岩屋跡 (ばん)(りゅう)(くつ)と 称されて 上人の事 振りかえるかな(同上)

猟師らが 獣を殺生(せっしょう) した場所に 赤い長屋の ヒュッテは建ちて(同上)

分岐(うえ) 表銀座の 尾根みちに 殺生大槍 ヒユッテが二軒(同上)

(ぎょう)(かい)の (かく)礫岩(れきがん)は 火山岩 山頂周り 岩石とかや(同上)

山荘に リュックをデポし 登ろうと 受付済まし いざ山頂に(同上)

登山道 一方通行 矢印が 白いペンキで 岩のあちこち(同上)

秋風と 共にキスする 槍の先 赤い祠に 賛意八(318)(0)(同上)

槍ヶ岳 その山頂の 鉾先に キッスをしたり 恋人として(同上)

山荘の 粗末な食事 仕方なし 愛する槍で やり放題か(同上)

山頂は 十人立てば 窮屈で ヘッドライトの 蛍三倍(同上)

御来光 山荘からも 眺められ 山頂目指す 蛍が哀れ(同上)

笠ヶ岳 槍から見れば 好敵手 岐阜単独の 最高峰で(同上)

北西に 黒部五郎に 蓮華岳 その座の上は 薬師岳かな(同上)

栗駒の 倍近くある 標高に 挑んだ青春 叶えた晩年(同上)

槍沢や 上から見ると 大カール 立場変われば 見た目も変わり(同上)

西鎌の 尾根の先には 鷲羽岳 水晶岳と 名山聳え(同上)

山頂と 同じ祠が 槍の肩 観音菩薩 祀りしと聞く(同上)

憧れの ()(てん)(しよう)(だけ) 夢景色 表銀座の ほぼ中央部(同上/霊山登拝81) 57歳

鷲羽岳 二週間前 山頂に 立っていたのが 昨日のように(同上)

南東の 雲に浮かぶは 八ヶ岳 存在感は 富士に並ぶや(同上)

槍の先 キスして頬を すりつける 北アルプスの 最後の峰に(同上)

西岳の 表銀座の 西側に 槍の弟 常念岳が(同上)

山荘は 収容数が 六百余 だけど白馬の 半分ほどで(同上)

南岳 穂高に連なる 鋭鋒で 槍ヶ岳より 二時間ほどに(同上)

槍ヶ岳 何処がベストか 眺めると 小槍隠れた 南面が良く(同上)

ハイマツが 見えた頃には 槍ヶ岳 (ほこ)を収めて 小さくなりぬ(同上)

槍沢や 赤沢山で 大曲り 下りは水の 気分となりや(同上)

赤石に 清流激突 白い波 槍沢下流 また新たなり(同上)

山小屋は グループ化進み 槍ヶ岳 山荘含め 五軒経営(同上)

雨の日の 登山は気持ち 重いけど 覚悟決めると リュックは軽く(越後駒ヶ岳)

登山口 ()(おり)(とうげ)の 駐車場 登山道には 観音像が(同上)

駒ノ湯と 銀山(だいら)の 銀の道 重複するや 神明峠(同上)

十合目 銀の道の 頂上で 大明神の 社殿が建ちて(同上)

駒の小屋 管理人いて 有り難い 山のバッヂの 入手ができて(同上)

山頂に サルタヒコ神 銅像と 新旧合わせた 三角点が(同上)

中ノ岳 越後三山 分岐点 時間あれば 中ノ岳へも(同上)

下山時は 道行山(みちゆきやま)も 顔を出し ピークの二座を 登って降りて(同上)

越後駒 ピストン終えて 六時間 百名山は 九十座目に(同上)

極楽は 登山の後の 秘湯なり 幾つめぐるか まだまだ続く(同上)

魚沼の (はっ)海山(かいさん)は 険峻で 越後三山 二百名山で(八海山)

麓から ロープウェイで 四合目 八海山は スキー場でも(同上)

登山口 木段沿いに ダケカンバ ススキもなびき 秋らしくあり(同上)

神像の 禅定印(ぜんじょういん)は 珍しく コノハナサクヤヒメ びっくり仰天(同上)

山頂の 様子も徐々に 見えて来て 鋭鋒並ぶ 中央部分(同上)

(こぎ)(いけ)は モリアオガエル 生息地 サンショウウオも 棲む池と言う(同上)

女人堂 登拝女性の 最終地 御嶽山(おんたけさん)や 高野山(こうやさん)にも(同上)

記念碑は 半世紀前 建立で 八海山大神 信仰広く(同上)

人の住む 場所のみ白く 見えるかな 山みな青く 見る如くに(同上)

祓川 小川の水で 身を清む 霊山に入る 昔の(おきて)(同上)

湿原に 熊いないかと 目を凝らす 遠く見たい 熊の生態(同上)

素晴らしさ 槍も剣も 及ばざる 八海山の 峰の乗り越え(同上/霊山登拝82) 57

(はち)(みね)の 大日岳は 最後尾 最高峰で 十合目でも(同上)

北西に 昨日登拝の 駒ヶ岳 会津の駒を 思い出すかな(同上)

御神体 八海山の 大神で 大日如来 (ほん)()(ぶつ)かな(同上)

山頂の 細粒岩(さいりゅうがん)は 崩れそう 玄武岩質 様々ありて(同上)

登拝後は 八海神社 参拝し 麓の神に 感謝伝えん(同上)

祭神は クニサツチノミコト (ほか)二神 八海山の 一合目でも(同上)

()(ひこ)(やま) 越後平野の 山塊で 弥彦神社の 御神体でも(弥彦山)

祭神は アマノカグヤマ ノミコトで 奈良期以前の 創建とされ(同上)

登山口 弥彦神社の 境内で ロープウェイで 九合目へと(同上)

石段は 奥宮に至る 参道で 歴史の重み 沈下もせずに(同上)

霊山の 魅力薄れる 弥彦山 現世利益 常楽我浄(同上)

()(ほう)(ざん) 気象レーダー 山頂に スカイツリーと 弥彦に対峙(同上)

山麓に 競輪場の バンク見え 神社に博打(ばくち) 妙な組み合わせ(同上)

アンテナの 数の多さは 新潟市 隣接をする 立地によるか(同上)

弥彦山 山頂駅は 公園で 観光客も 多く見られる(同上)

九合目 パノラマタワー 回転し 百メートルの 髙さに上る(同上)

ゴンドラの 下に眺める 温泉地 昔泊まった 思い出もあり(同上)

搭乗が 六十三度の コンドラで 全国制覇 まだ六合目(同上)

拝殿は 越後(えちご)(のこく)の 一宮 その名に恥じぬ 豪華さなるか(同上)

焼石は 奥州山脈 山塊で 二百名山 花の山でも(焼石岳)

登山口 中沼コースの 胆沢川 山頂までは 六キロほどで(同上)

名前だけ 覚えていたよ 銀名水 水割り飲んで 登ったあの日(同上)

遠い日の つぶ沼コース 分岐点 写真ないので 未知の世界に(同上)

手造りの 銀名水の 柄杓かな ステンレス製 銀をイメージ(同上/霊山登拝83) 57

避難小屋 ログハウス風で 新しく 避難するより 泊まってみたい(同上)

先を行く 登山者数人 重装備 夏油温泉 縦走なのか(同上)

名無沢 寸断された 木道を 迂回路探し 徒渉するかな(同上)

稜線に 天竺山の 山並みが 東の空に 続き行くかな(同上)

山頂の 手前に草地 広大で (うば)石平(いしだいら)と 称されており(同上)

姥石の 名前の由来 教えなく 消化不良の 山の地名よ(同上)

石板の 福耳(ふくみみ)仏像 姥石に いつの時代に 誰が安置か(同上)

山頂の 裾野に池や 池塘あり 泉水沼が 最も広く(同上)

紅葉の 焼石岳の オアシスは 自然庭園 泉水沼で(同上)

真夏なら 人目気にせず 水遊び 開放的な 泉水沼は(同上)

西面に 焼石沼の 親子沼 沼と言うより 池塘の如く(同上)

北東に 牛形山が 連なりて 越えると夏油 温泉となる(同上)

山体は 安山岩の 輝石とか 焼けた色した 岩石多く(同上)

山頂の 三角点は 一等で 岩手県には 二十九座が(同上)

同定で 牛形山を 眺めると 形が変わり 馬の顔にも(同上)

焼石と 南本内の 間には 焼石沼の 池塘群あり (同上)

横岳を 泉水沼は 横目して 紅葉(こうよう)斜面 誉め称えたり(同上)

果たせるか 経塚山の 縦走路 越えて三山 牛形山に(同上)

ひめか湯に 林道下りて まっしぐら 登山の後の 楽しみ一つ(同上)

満月と 昇る朝日に 手を合わせ 歩む山路に 命捧げん(秋田駒ヶ岳)

田沢湖を 俯瞰するなら 駒ヶ岳 死の湖も 七十歳に(同上)

(とお)()では 森吉山は なだらかで 何の形に 形容すべき(同上)

(いく)()にも 連なる山の その果てに お岩木山の 頂ぞあり(同上)

秋駒の 最も親しき 岩手山 いずれも県の 最高峰で(同上)

踏む石は 玄武岩質 火山岩 噴石集め 積んだものだと(同上)

阿弥陀池 ()(だけ)()(なめ)(だけ) 奪い合い 横やり入れる 横岳もあり(同上)

避難小屋 水洗トイレ ソーラー屋根 立派な小屋で 星座眺めん(同上)

横岳を 登り終えては 烏帽子岳 縦走路へと 気合十分(縦走路)

焼森は 焦土の如く 景観で コマクサの花 この地を好み(同上)

男女岳 男岳の間 阿弥陀池 北東(した)に 浄土平が(同上)

秋田駒 森林限界 八合目 千三百と 意外と低く(同上/霊山登拝84) 57

湯森山 山の形は 饅頭似 ササとハイマツ その皮となり(同上)

湯森山 森吉山の 組み合わせ 山頂附近の ツーショットかな(同上)

広大な (せん)(しょう)()(はら) 岩手山 手前に低き 笊森山が(同上)

針葉樹 熊見平に 繁茂して 東と西と 植生に差が(同上)

傾いた 三角点と 標柱が 笊森山の 哀れを誘う(同上)

岩手山 近づくほどに 山麓が 手にとる如く 眺め見えたり(同上)

烏帽子岳 乳頭山は 秋田側 岩手側では 烏帽子と呼ぼう(同上)

岩手山 千沼ヶ原 遮るは アオモリトドマツ 樹林帯かな(同上)

岩手側 表示はやはり 烏帽子岳 頑固な岩手 名前の如く(同上)

烏帽子の名 全国各地 聞くために 乳頭の名は 覚えやすくあり(同上)

縦走路 急登急下 何処もなく 乳頭山の 頂のみぞ(同上)

南面の 乳頭山は 初めてで 裾野を含め 立派に見えし(乳頭山)

森吉の 大白(おおしろ)(もり)に ()(しろ)(たい) 池塘が見えて 思わず嘆美(同上)

岩手山 圧倒的な 存在感 奥羽山脈 最高峰で(同上)

東には (たい)()(くら)(やま) 登山口 ここも一度は 辿りたき道(同上)

距離置くと 笊森山は 雄大で 標高山体 乳頭凌ぎ(同上)

分岐点 一本松と 孫六に いずれも温泉 夢見る下山(同上)

避難小屋 掘れば温泉 確実に 工夫が足りぬ ああ秋田県(同上)

今だ見ぬ 大白森の 山頂は テーブル状の 池塘湿原(同上)

木道の 先に田沢湖 飛び込んで ハングライダー 思い出すかな(同上)

折々に 姿を変える 山なれど 秋に勝れる 山もあるまじ(同上)

紅葉に 魅せられ座る ベンチには 山神樣も 膝を交えて(同上)

下山後は 車を停めた 八合目 タクシー呼んで 引き返すなり(同上)

孫六は 若い時分の 定宿で 女将も客も 世代交代(同上)

鶴の湯に 泊まれるその日 夢見たが 秘湯は消えて 名勝となる(同上)

房総の 旅に合わせて 霊山の 清澄山(きよすみやま)の 旭ヶ森に(清澄山)

古寺に 心地良いのは 鐘の音 時代は流れ 宗旨変えても(同上)

山頂に (あま)(とみ)神社 社殿建つ アマトミノミコト 他三柱を(同上)

千葉県の 最高峰の 愛宕山 夕陽が落ちて 遥拝したり(同上)

千葉県に 唯一存在 索道は 鋸山の ロープウェイで(鋸山/霊山登拝85) 58

古寺で 首なし地蔵 見るたびに 悲しく思う 神国日本(同上)

垂直に 掘削された 石切場 最大高さ 百メートルと(同上)

せり出した 鋸山の 展望所 立つのも怖き 見るのも怖き(同上)

津軽富士 目前に見る 部屋を借り 一年暮らす 温泉もあり(岩木山)

今回は 山頂直下 スキーにて (だけ)温泉へ 滑り降りると(同上)

山頂に 二十年前 埋められた 未来に向けた 夢のカプセル(同上)

連帯の 鐘と呼ばれる モニュメント 三角錐の ケルンスタイル(同上)

一等の 三角点の 直ぐ側に 大町桂月 歌碑が建てられ(同上)

登拝する 岩木山神社 奥宮に 滑り降りたら 本社参拝(同上)

朝夕に 眺めて褒めた 津軽富士 滑り下りては 温泉にいる(同上)

櫛ヶ峯 南八甲田 最高地 未踏の山が あちらこちらに(八甲田山)

八甲田 ロープウェイの 山頂は 春スキー場 ()()(やち)(だけ)で(同上)

今回は 赤倉岳を 登拝して スキーで一気 ()(しろ)(たい)へと(同上)

山頂に 祭神不明の 祠建つ 国立公園 私物化されて(同上)

大岳が 赤倉岳の 標柱に 重なり合って 別の山かと(同上)

大岳の 山頂直下 大斜面 滑ってみたき 思い叶わず(同上)

久々の 八甲田山の 春スキー 二里にも及ぶ 雪上の旅(同上)

田代平 スキーを肩に バスに乗る 山麓駅へ 戻るシャトルで(同上)

甥を連れ 鳥海山の 雪景色 見せてやりたく 無理やり誘う(鳥海山)

八合目 目印となる 避難小屋 下りコースの ターゲットでも(同上)

鳥海の (しち)高山(こうさん)は 北の顔 矢島コースの 目標地点(同上)

歩むべき 道を大きく 踏み違え また立ち帰る ふるさとの山(同上)

手を叩き 鳥海山の 大神に 好天元気 感謝するかな(同上)

鳥海の 最高峰は 新山で 溶岩ドーム 雪のほっかむり(同上)

死ぬ前に 再び体 預けたい 象潟の海 鳥海の山(同上)

ふるさとの 山は尊く 懐かしく 感謝が尽きぬ 鳥海の山(同上)

裾野まで 雪を残して 聳え立つ 皐月も末の 鳥海の山(同上)

転んだら 怪我をするぞと 言い聞かせ 必死に下る スキーと登山(同上)

下北の (ふっ)(こし)烏帽子(えぼし) 秀麗で 一度は登拝 叶えたいとも(吹越烏帽子)

登山口 砂利の林道 終点で 往復五キロ 軽登山なり(同上)

清流に 雲雀さえずる 空の上 春盛りなる 陸奥の横浜(同上)

山頂に 三角点と 祠建ち 霊山らしき 吹越烏帽子(同上/霊山登拝86) 58

横浜の 菜の花畑 面積は 百ヘクタール 本州一と(同上)

五所川原 住んでいる内 青森の (ぼん)珠山(じゅさん)など 霊山めぐり(梵珠山)

奈良時代 (どう)(しょう)上人 開山し 文殊に因み 梵珠と名付け(同上)

三合目 六角堂風 休憩所 霊山ながら 県民の森(同上)

岩木山 展望所の名 南西に あれど曇りで 遥拝ならず(同上)

南東に 八甲田山 展望所 ここも同じく 展望ならず(同上)

山頂に 七観音の 石仏が ブロック小屋 安置されたり(同上)

下山路は 釈迦堂山を 経由して 釈迦三尊を 拝して結ぶ(同上)

突然と ブナの巨木が 現れて 案内板が あればと願う(同上)

残された 北海道の 百名山 樽前山(たるまえやま)で 先ず足慣らし(樽前山)

珍しき 三重式の 活火山 樽前山は 国の天記で(同上)

東山 外輪山の 山頂に 立ちて満足 雨の登山は(同上)

蝦夷の山 大和(やまと)の神を 拒むよう 噴煙上げる 樽前山かな(同上)

群落は タカネイブキ ボウフウで 花は白くて 株は大きく(同上)

下山時は 自衛隊員 一団が 元気な声で 駆け登るなり(同上)

空を飛び 海を渡りて たどり着く 利尻と屋久の 島の頂(利尻山)

登山客 金魚の糞か 集団で 道をふさいで 我が物顔に(同上)

利尻山 天気悪くも 救われる 花の名山 ミヤマアズマギク(同上)

九合目 避難小屋側 小休止 最後の登り 晴れ間期待し(同上)

尾根みちは 崩落多き 火山礫 登山客らの 靴に削られ(同上)

エゾの名の 高山植物 多くあり ハクサンイチゲ その一種なり(同上)

尾根みちを 崩れる前に 木道に (しつら)えたなら 効果てきめん(同上)

山頂に 至りて気づく 双耳峰 前が北峰 奥に南峰(同上)

最果ての 山の祠に 礼拝し 薬師如来かと 知る利尻富士(同上)

南峰は 眺めるだけで 道はなし 稲荷(172)(1)位が その標高で(同上)

最北の 日本海にて 天を突く 剣にも似たる 利尻富士かな(同上)

南峰に ローソク岩に 北峰と 三峰眺め 下山を開始(同上)

目にとまる 花など写し 下山する 利尻の島の 花の豊かさ(同上)

初耳の エゾヒメクワガタ 花の名と 知りて驚く 絶滅危惧種(同上/霊山登拝87) 58

避難小屋 団体客に 占拠され スルーするしか 手段はないか(同上)

珍しき 花ばかり目に 利尻山 チシマヒョウタンボク 低木の花(同上)

雪渓に 利尻山での 春スキー 未練が残る 眺めとなりぬ(同上)

五合目に 雷鳥の名の (みち)(しるべ) 島にライチョウ 棲むとは聞かず(同上)

四合目 野鳥の森に 野鳥なく トドマツ林 薄暗くあり(同上)

利尻山 一泊二日の 山旅は 勿体ないと 反省ばかり(同上)

登山後も (かん)()(せん)(すい) 力水 日本名水 百選であり(同上)

秀麗な (よう)蹄山(ていざん)の 別名は シリベシ(やま)と 蝦夷(えぞ)富士と言う(羊蹄山)

最短の 京極コース 真狩(まっかり)へ 車の移動 甥にまかせて(同上)

合目ごと 表示があって 目標が 明確となり 登り易きや(同上)

三合目 混合林の 道続き 単独登山の 女史に越されて(同上)

連登の 疲れありてか 直登の 京極コース きつく感じたり(同上)

五合目で 体は少し 楽になり 息は落ち着き 空気はうまく(同上)

木の()には 京極の町 見えて来て 昨日泊まった 温泉宿も(同上)

シラカバは 斜面の横に 根を伸ばし 雪に抗して 曲りしままに(同上)

白い花 妙な接触 初見する ゴゼンタチバナ ミヤマハナゴケ(同上)

登山道 安山岩の 噴石が 大小様々 河原の如く(同上)

九合目 シラカバ健気に 群生す 北海道は シラカバ多く(同上)

花の山 羊蹄山は 豊かなり 高山植物 二百六十と(同上)

一等の 三角点は 噴石に 混じりてやすく 並べられたり(同上)

外輪を 半周しては 真狩の 下山コース (くだ)り行くかな(同上)

父釜を アイヌの神と 想定し 頭を下げて 感謝をしたり(同上)

利用者が 多いルートの 真狩は 避難小屋あり 整備もなされ(同上)

羊蹄山 歩き続けて 七時間 縦断こそが 山の楽しみ(同上/霊山登拝88) 58

天狗岳 白神山地 北の山 山頂以南 世界遺産で(天狗岳)

県道の 天狗峠の 登山口 天狗岳まで 五キロピストン(同上)

天狗岳 山菜取りの 不明者が 多くいるため 神隠し山と(同上)

クマササを かき分け登る 天狗岳 世界遺産に 津軽富士あり(同上)

白神の 最高峰は (むかい)なり 白神(しらかみ)(だけ)の 向かいに位置し(同上)

西側の 白神岳は 霊山で 代表的な 二百名山(同上)

標柱の 熊の爪痕 新しく 熊の縄張り 犯した様子(同上)

伸び悩む 白神山地 観光者 アクセス悪く 魅力にも欠け(同上)

(しろ)()(やま) 十和田湖囲む 外輪で 秋田県側 最高峰と(白地山)

分岐点 碇ヶ関と 結ぶ道 青森側に ルートあるとは(同上)

一等の 三角点や 白地山 眺望また 一等並みで(同上)

ワタスゲの 花一面の 白地山 湿原を行く 旅人ひとり(同上)

函館に 車と共に 上陸し 蠅も行くなり トムラウシかな(トムラウシ山/霊山登拝89) 58

大雪の トムラウシ(やま) 奥座敷 温泉前泊 日帰り登山(同上)

アイヌから 神なる山と 崇められ 漢字表記は (とむ)()牛山(うしやま)(同上)

徒渉には 黄色いペンキ 矢印が 迷わず進む コマドリ沢を(同上)

珍しい 車と書いて チングルマ 北海道も 駆け巡るかな(同上)

黒ぼっい 凝結岩の ガレ場には 好対照な 緑の草地(同上)

分岐点 十勝岳への 縦走路 距離が長くて 他から登山(同上)

山頂は 宝冠の如く 聳え立ち その岩塊に 徐々に近づき(同上)

宝冠は キングとクイン 双耳峰 トムラウシ山 カムイの威厳(同上)

山頂で 酒に(21)(4)(1) 一等の 三角点に 目を丸くする(同上)

トラムウシ その山頂を 一人占め 火口を眺め 朝飯を食う(同上)

火口上 外輪山の 稜線が 溶岩ドーム 面影残し(同上)

池泉式 枯山水の 庭園が 山頂下の 南沼附近(同上)

チングルマ エゾツガザクラ 白と紅 草地に妙な 組み合わせ見る(同上)

山頂を 眺めて見れば 双耳峰 前峰本峰 二つに分れ(同上)

紫の 花びらに白い 縁取りが 珍しきかな チシマギキョウは(同上)

二百種の 高山植物 大雪に ミヤマキンバイ 大切にして(同上)

登山時に 薄暗かった 雪渓も 下山する頃 登山者の列(同上)

登山道 陥没しても そのままに ホロカメトック 見て知らぬふり(十勝岳)

雲上に 大雪山の 旭岳 早くおいでと 手招きをする(同上)

裾野には 庭園の如く 牧草地 十勝岳から 眺める美観(同上)

旭岳 明日(あした)行くから よろしくと 北海道の 百名山に(同上)

十勝岳 登頂したら ()(えい)(だけ) 経由をしては この分岐点(同上)

樹林帯 登ることなく 中間地 眺望全開 十勝岳かな(同上)

噴煙は マグマ呼吸 気まぐれで 強く吐いたり 弱音も上げて(同上)

残雪に 硫黄の香る 十勝岳 生きとし生きる 山の命脈(同上)

ケルンには 赤地に黄文字 標識が 独自の雰囲気 演出をして(同上/霊山登拝90) 58

尾根みちは 荒涼とした 火山地で 魔王の如く 山頂聳え(同上)

山頂の 稜線上に 蟻の列 山黒ければ 人また黒く(同上)

十勝岳 灰や噴石 様々に 火山の歴史 知る見本市(同上)

山頂に 夏スキーできる 雪渓が 自力で上る スキーヤー消え(同上)

十勝岳 三角点は モニュメント 正規の点は 美瑛岳とか(同上)

山頂で 広げる弁当 前泊の 白金(しろがね)温泉 宿の手造り(同上)

外輪の 板状節理 湾曲し 竜の鱗と 称してみたり(同上)

斜面には 棚田の如く 花草地 名付けて呼ばん 花棚田とも(同上)

登山道 名も無き岩が 面白い 黒い帽子に 赤い岩肌(同上)

振り返り 鋸岳を 眺めると 黒い歯道に 褐色の背が(同上)

美瑛岳 取りつく登山者 前に見て 最終目的 果たさんとする(同上)

(2)礼後(05)(2) 三角点を 確かめん 二等で名前 (おぷ)(たて)しけと(同上)

赤土に 流紋岩の 黒き石 山頂狭き 美瑛岳かな(同上)

地獄沢 マムシの如く 峡谷で 緑地の中を 蛇行するかな(同上)

旭岳 大雪山の 最高地 百名山の ターゲットでも(大雪山)

登山口 ロープウェイの 山頂で 姿(すがた)()コース 今日はヒストン(同上)

駅を発ち 姿見ノ池 到着す 名前の如く 山頂映し(同上)

(くれない)の 化粧をまとう 旭岳 映してうっとり 姿見ノ池(同上)

カラフルな 石張り詰めた 石室は お伽の国の 家にも見えし(同上)

南西に 十勝連峰 十勝岳 美瑛岳には 感謝再び(同上)

五合目の 姿見ノ池 左下に 忠別ダムの 眺め重なり(同上)

北海の 大雪山は 蝦夷の華 雲ノ平を 幾つ数える (同上)

六合目 安山岩が ゴロゴロと 色様々に 山肌覆い(同上)

眼下には 昨夜の宿の ラビスタの 三角屋根と 部屋まで見えて(同上)

七合目 荒涼とした 尾根みちで 山頂遠く 視界に見えず(同上)

旭岳 山体上部 赤々で 赤岳に名を 変えればよいと(同上)

国内の 最大の旅 山旅で 百名山は もう九合目(同上)

旭岳 トムラウシ山 素晴らしく 天人峡に 両雄対峙(同上)

九合目 過ぎてニセの 金庫岩 傾き方向 尾根側にあり(同上/霊山登拝91) 58

山頂の 丸い頭に 登山客 十人ほどが 確認される(同上)

本物は 谷に傾く 金庫岩 箱岩同士 不思議な岩よ(同上)

山行は 羽黒神社の 石段を 登るが如く 旅の一部よ(同上)

旭岳 三角点は (2)(2)苦霊(90) 百年記念の プレート添えて(同上)

北面の (あん)(たろ)()(だけ)と (ぴっ)()(だけ) 大雪山の 秘境のコース(同上)

カルデラの ()(はち)(だいら)は 有毒(ゆうどく)で 温泉あれど 立入禁止(同上)

人名が 大雪山の 山々に 名付けられたり 松田岳もや(同上)

谷底に 姿見ノ池 噴煙と 眺めて飽きぬ 旭岳かな(同上)

山頂は 広々とした 円丘で 大パノラマは 北海道一(同上)

旭岳 大群落の チングルマ 眺めて下山 山旅終える(同上)

弘前に 霊山ありき ()()()(やま) こどもの森の 里山を兼ね(久度寺山)

フィールドの アスレチックは 手造りで あそびの森と 称されていて(同上)

三面の 不動明王 石仏が (いわ)(おとし)(やま) 入口に建ち(同上)

広場には 笠木のとれた 鳥居建ち 霊山衰退 見るが如くに(同上)

こつこつと 登り続けて 早や五年 二百三座の 頂きに立つ(同上)

山頂に オオヤマヅミの 祠建ち 碌々見える 佇まいかな(同上)

イヌワシの 棲息聞くは 岩木山 久度寺山まで 飛来するかも(同上)

良くできた 観音菩薩の 石仏が 憂い顔なる 参拝者なく(同上)

東屋は 新国見台 展望所 弘前市内 見晴らしが良く(同上)

先ず探す 弘前城と 五重塔 双眼鏡を 忘れて悔やむ(同上)

国見台 洒落たテラスの 展望所 ここの杉の木 大きく育ち(同上)

山腹に 久度寺が建ち 山麓に 民家も点在 久度山の里(同上)

三度目の 北海道の 山旅は 最難関の (ぽろ)(しり)(だけ)から(幌尻岳)

シャトルバス 五十分乗り 林道に 夜明け直前 登山を開始(同上)

最初から 七・五キロ 林道を 歩く試練が 幌尻岳に(同上)

一本が 三筋に分れ 落ちる滝 (ぬか)平川(びらがわ)に 名も無き滝が(同上)

終点の 取水施設に 到着し 本格的な 登山道へと(同上)

上流の 糠平川に 橋がなく 悪魔の如く 徒渉数あり(同上/霊山登拝92) 58

滝見せず 不老ノ滝は スルーして ウォーターシューズに 靴を履き替え(同上)

糠平の 林道歩き その徒渉 いよいよ登る 幌尻岳へ(同上)

下山時に 洗心ノ滝 ゆっくりと 眺めたいと 先を急ぐかな(同上)

中間地 幌尻山荘 到着し ヒグマの(せい)() 立ち入る恐怖(同上)

幌尻は 日高山脈 最高地 日帰り登山 達成目前(同上)

山頂に エゾウサギギク 群落が 黄色い声援 投じてもくれ(同上)

隆起した 日高山脈 花崗岩 ガレ場で見せる 山の歴史を(同上)

山頂の 肩には岩場 点在し 遠く眺めた 山肌異にし(同上)

×(ばつ)(じるし) 新冠(にいかっぷ)コース 合流地 知らず下山 怖ろしきかな(同上)

最遠の 百名山と 称される 幌尻岳は 体力勝負(同上)

稜線に ()(つた)(べつ)(だけ) 北の峰 連覇あきらめ 眺めるだけに(同上)

北面に ピパイロ岳の 鋭鋒も 日高山脈 奥深くあり(同上)

真南の 眼下のダムは (ぽろ)(しり)() ここから登る コース×印(同上)

北カール 登った尾根の 溜息が 再び聞こえ 木霊(こだま)するなり(同上)

振り向けば よくぞ登ったと 感嘆す ヒグマと遭わず 同志と出会い(同上)

新記録 幌尻岳は 最長で 日帰り登山 十四時間は(同上)

難関の 幌尻岳に 登り終え ますます高まる 山へのあこがれ(同上)

()(かん)(だけ) 百名山は 二座があり ()阿寒岳と ()阿寒岳が(雌阿寒岳)

最高地 雌阿寒岳を 登頂し 百名山の バッヂ手にせん(同上)

登山口 雌阿寒温泉 駐車場 トドマツ林の 木の根を登る(同上)

脳裏には 山頂よりも 温泉が 恋しく思う 雨の登山は(同上)

阿寒富士 雄阿寒岳と 欲がでる 阿寒三山 またいつの日か(同上)

()(うす)(だけ) 知床半島 最高地 世界遺産の 百名山で(羅臼岳)

登山口 木下小屋の 目前で (いわ)()(べつ)コース ピストン予定(同上)

根曲りの シラカバ林 トラバース 人に踏まれて 音を上げるかな(同上)

開拓者 ()()(きち)(みず)に 名を残し 山の歴史を 知る機会にも(同上)

登山者の 多く立ち寄る 銀冷水 水を汲むのも 順番待ちで(同上)

前を行く 若い登山者 幌尻で 会った同志で 羅臼も一緒(同上/霊山登拝93) 58

大沢の 急登見上げ やれやれと 思う気持ちを 花が和ませ(同上)

朝露に ミヤマキンバイ 葉は濡て 夏山らしき 寒暖差かな(同上)

大沢の 最後の難所 岩登り 先の景色は 如何なものと(同上)

山頂に 宝冠載せる 羅臼岳 見かた変えると 砦にも見え(同上)

羅臼岳 人気の高い 名山で 想像超えた 登山者の数(同上)

岩清水 口に含んで 山頂に 水場の多き 羅臼岳なり(同上)

山頂の 直下は急登 立ち休み 連なる山を 振り返りつつ(同上)

三ツ峰の 先には禿げた 硫黄山(いおうざん) 遠い昔に 海から眺め(同上)

よく見れば ゴゼンタチバナに ツガザクラ 白と赤との 色合いが綺麗(同上)

知床の 羅臼岳から 海を見る 国後島は 目の前の島(同上)

羅臼岳 三角点は 鋼製で 円盤状は 初めて見るか(同上)

山頂の 岩場の上は 人だかり 長居無用と 下山するかな(同上)

羅臼岳 眼下に浮かぶ 国後島 ここが他国と 誰や信ずる(同上)

下山時に 羅臼平に クマいると 注意喚起の 登山者の声(同上)

知床の 豊かな自然 肌に()む クマとの共存 これが遺産と(同上)

稜線の サシルイ岳は コニーデで 溶岩ドームの 羅臼と対峙(同上)

雌阿寒の 登山を終えて (しゃ)()(だけ)を 連登すべき 清岳荘に(斜里岳)

清里の 一ノ沢川 登山口 新道コース ピストンしようと(同上)

クマの棲む 洞窟でなく 安心す 仙人洞は 遺跡なのかと(同上)

六合目 登山者もなく 風の音 クマに怯えて 奇声を発す(同上)

ガスかかり 熊見峠は 風強く 時間も遅く リタイヤをする(同上)

一座だけ 残すも悔し 斜里岳に 一日おいて 再び登山(同上)

鉄色の 川底白く 波立てて 一気に落ちる 滝の上かな(同上)

斜瀑する 万丈の滝 その横を わずかな距離を 登るも楽し(同上)

衰えぬ 一ノ沢川の 水量は 独立峰の どこが水源と(同上)

また一つ 見晴の滝 登山道 こんなに多く 滝があるとは(同上)

龍神の 池の側には 龍神の 滝が流れて 水は豊かに(同上/霊山登拝94) 58

六つ目の 七重の滝や 素晴らしい 水のしぶきが 花咲く如く(同上)

八合目 霊華の滝が 七つ目で 短距離間で 日本一かと(同上)

滝眺め 至極の登り 五十分 気づかぬ魅力 斜里岳にあり(同上)

新道と 上二股で 合流し 水量激減 流れ緩やか(同上)

ハナウドに 一ノ沢川の 水源地 何とか見つけ 水すくうかな(同上)

山頂が 目前に見え 安心す 溶岩ドーム 美しきかな(同上)

清里や 八ヶ岳とを 比較する 北海道に 斜里岳があり(同上)

馬ノ背を 越えて神社の ミニチュアが 山頂背にし 煌びやかくあり(同上)

夕べまで 諦めようとした 頂きに 立ちて嬉しき 九座を極め(同上)

飲む酒は 一合四合(1545)と 増えてゆく 三角点の 山頂に座し(同上)

稜線に 南斜里岳 連なりて 尾根みち遠く 吸い込まれそう(同上)

馬ノ背に 南斜里岳 まん丸い 笑顔を浮かべ さよならを言う(同上)

振り向けば 溶岩ドーム 宝冠が 斜里岳の上 聳え立つかな(同上)

日を置いて 熊見峠を 眺めると 違った雰囲気 感じとれたり(同上)

舌を巻く 百名山も 金次第 三百キロを タクシー利用と(同上)

北海の 百名山を 登り終え 安堵安堵の フェリーの復路(同上)

その昔 北海道に 憧れた 牧場の朝と 蝦夷駒ヶ岳(北海道駒ヶ岳)

六合目 駐車場から 登山して 三十分で 九合目とは(同上)

駒ヶ岳 模擬山頂は 馬ノ背で 最高峰は 立入禁止(同上)

丸山で 同行していた 登山者と 足並みそろえ 引き返すかな(同上)

丸山に 火山監視の 装置あり 写らぬように カメラを避けつ(同上)

断層に 噴煙上る 活火山 北海駒は 荒ぶれる神(同上)

富士山の 未来の姿 駒ヶ岳 山頂崩壊 比類なき規模(同上)

馬ノ背の 先の耳なる 剣ヶ峰 その上に立つ 日々が待たるる(同上)

駒ヶ岳 大沼小沼 一体で 富士山麓の 富士五湖に似て(同上)

幾度なく 函館山は 登ったが 殆ど夜景 眺めるために(函館山)

登山道 西国観音 霊場の 三十三の 石仏祀り(同上)

登山口 つつじ山の 駐車場 函館山の 最短コース(同上)

自力にて 展望台へ 初登山 ロープウェイは 三度の利用(同上)

港背に 函館山の モニュメント 立派な表示 写真撮影(同上)

函館の 三角点は 保護されて 扱い方は 山によりけり(同上/霊山登拝95) 58

山頂に 伊能(ただ)(たか) 記念碑が 新たに刻む 函館山を(同上)

船種ごと 函館港の 船数え 遊んでみたり 函館山で(同上)

ベイエリア 三角屋根の 倉庫群 函館らしき 港景観(同上)

懐かしき 連絡船の 摩周丸 函館港に 保存展示し(同上)

欠かせない 三大夜景に ロープウェイ 神戸()()(さん) 一番古く(同上)

平ヶ岳 台風被害で 順延し 百名山の 最後の山に(平ヶ岳)

登山口 只見川沿い 駐車場 約十二キロ ピストン登山(同上)

徒渉には 丸太の橋が 架けられて 下台(しもだい)倉沢(くらさわ) 難なく渡り(同上)

南東に 燧ヶ岳が 顔を出し 今日の達成 見守る如く(同上)

前を行く 甥子の姿 逞しく 八座目となる 百名山は(同上)

中間地 台倉山の 山頂に 三等なれど 三角点が(同上)

樹林には 台倉清水 水場あり 暑さをしのぐ 二つの要素(同上)

またピーク 山頂手前 池ノ岳 ここを越えれば 百名座(同上)

東遠の 帝釈山地 憧れる 二百名山に 夏のゴンドラ(同上)

池ノ岳 高層湿原 姫ノ池 百名山の 魅力はここに(同上)

姫ノ池 どんな生き物 暮らすやら 案内板が あればと思う(同上)

たまご石 案内標柱 傾いて 行く気傾き スルーするかな(同上)

山頂へ 残り一キロ 目に見えて 池塘の木道 歩み寄るかな(同上)

たまご石 眺めて見れば 丸い石 転げ落ちない 不思議な石で(同上)

花畑 コバイケソウから リンドウに 花の盛りが バトンタッチし(同上)

チョロチョロと 水場の樋に 水流れ いよいよ山頂 力水にし(同上)

三国(みくに)でも 最も過酷な 平ヶ岳 頂きに立ち 旅は消えゆく(同上)

池塘には 島の如くに 草生えて 瀬戸内海を 眺めるように(同上)

木道の 南端先は 行き止まり 平ヶ岳には 山小屋もなく(同上)

平ヶ岳 太古昔 そのままに 大平原の 一部と紹介(同上)

山麓の 国道沿いの 集落が 山の緑に 変化を与え(同上)

百名山 登り終えたら 太ももが 頭一つの 大きさとなり(同上)

見送りは コバギボウシ 群落で 無事に下山し 甥子を待ちし(同上)

平ヶ岳 意外と楽な ピストンで 九時間半で 登山を終える(同上)

百名山 登り終えて ホットする これから始まる 新たな登山(同上)

(あお)()(さん) 若狭富士とも 称される 海に面した 独立峰で(青葉山/霊山登拝96) 59歳

登山口 中山寺(なかやまでら)側 旅行村 東峰コース ピストン予定(同上)

山腹の 中山寺を 参拝し 山号の山 登拝をせんと(同上)

一本の ヤマザクラ咲く 青葉山 桜の季節 淋しく眺む(同上)

高浜の 内浦湾には 原発が 負のイメージを 抱かせたまま(同上)

青葉山 毎日登山者 姿なく ベンチ空席 (われ)一人なり(同上)

山頂に 青葉神社の 小社建つ 泰澄大師 建立せしと(同上)

(ろく)()(だに) 丹後街道の 要所地(ようしょち)で 青葉山には 城なき不思議(同上)

南麓に 松尾寺(まつのおでら)の 霊場が 舞鶴コース 入口に建つ(同上)

青葉山 (わか)(たん)山地 双耳峰 西峰山頂 権現祭祀(同上)

仕事より 登山重視の 人生を 歩いてみたい 六十路(むそじ)を前に(同上)

()徳山(とくさん) 鳥取西の 霊山で (えんの)行者(ぎょうじゃ)が 開基したとか(三徳山)

標高が 九百メートル 三徳山 天台宗の (さん)(ぶつ)()建ち(同上)

登山口 三徳川沿い 駐車場 寺の入口 門前店が(同上)

国宝の (なげ)(いり)(どう)を 遥拝し 三徳山へは 次の機会に(同上)

三瓶山(さんべさん) 国引き神話の 霊山で ()三瓶山が 最高峰で(三瓶山)

登山口 定めノ松の 駐車場 男三瓶山を ピストンするや(同上)

三瓶山 男と女 子と孫の 顔を拝める 時ぞ待たるる(同上)

草原の 遊歩道過ぎ 登山口 本格的な 登山道へと(同上)

三瓶山 三角点は 一等で 転がる丸太 イス替わりかな(同上)

帰国して 初めて登る 山陰の 二百名山 頂を踏む(同上)

山頂の 避難小屋は 新しく 大の字になり 五分休憩(同上)

晴れてれば 兜山コース 周遊し (おんな)孫子(まごこ)の 三瓶も見たき(同上)

横山は 錦帯橋の 見物に 訪ねて上る ロープウェイで(横山)

横山は 岩国城の 山城で (きっ)(こう)公園と 総称もされ(同上)

百超える 観光用の ロープウェイ 岩国城は 六十八目(同上)

城や寺 山に関わる 場所多し 霊山登拝の 一つなりしか(同上)

太宰府の (ほう)満山(まんざん)は 霊山で 最澄上人 渡唐時祈願(宝満山)

登山口 竈門(かまど)神社 境内で 約三キロの 古き参道(同上)

中宮の (かま)()(さん)()の 記念碑は 天台修験の 寺を偲んで(同上/霊山登拝97) 59歳

大伽藍 廃仏毀釈で 破壊され 中宮跡に 祠が残る(同上)

山上に 磐座(いわくら)思わす 大岩と 玉座の如く 方位盤あり(同上)

九州の 霊山一つ 登り終え まだまだ続く 旅の始まり(同上)

岩窟に 石仏多く 安置され されども供養 されぬ有様(同上)

修験道 宝満山 復活し 鳥居に響く ホラ貝の音(同上)

由布岳は 温泉街の シンボルで 二百名山 豊後富士とも(由布岳)

登山口 日田(ひた)往還の 南側 (ごう)()(ごし)から 山頂ピストン(同上)

双耳峰 美しきかな 豊後富士 下山の後は 湯より眺めん(同上)

西峰に 東峰隠れ 一体に 合野越より 眺める頂部(同上)

南西に 九重連山 やまなみと (ゆの)(ひら)高原 ハイウェイが(同上)

有史から 噴火途絶えた 由布岳の 溶岩ドーム まだ生々し(同上)

一等の 三角点が 西峰に 他に人的 工作はなく(同上)

由布岳の 総合的な 評価では 水に乏しく 植物少なし(同上)

九重山 由布岳超える 山々が 九座もありて 太刀打ちできず(同上)

街の端 昨日泊まった 宿も見え 湯布院温泉 一度で良いと(同上)

剣ノ峰 ウバガウジの 火口丘 崩壊進み 白い山肌も(同上)

西峰の 谷の間に 犬ヶ岳 筑紫の霊山 いずれは登拝(同上)

双眼鏡 見えぬ所も 見渡せる 夢心地なる 由布岳山頂(同上)

東峰に 西峰重ね 撮影す 西峰登山者 蟻の如くに(同上)

温泉は 湯布院表記で 自治体は 由布市を名乗り 紛らわしきかな(同上)

祖母山の 徒渉で転倒 骨折す 忘れられない 小指の思い出(同上/霊山登拝98) 59

剣ノ峰 奥に見えるは 鶴見岳 更なる奥に 大平山(おおひらやま)が(同上)

憧れの 大船山(だいせんざん)に 坊ガヅル 九重連山 夢のオアシス(同上)

眼下には ()(もり)()(じょう)と 日向(ひゅうが)(だけ) 標高千の ツルツル頭(同上)

鶴見岳 別府のシンボル 活火山 鶴見連山 最高峰で(鶴見岳)

丸形の 頭の角は 電波塔 山頂近く ロープウェイも(同上)

由布岳と 比較できない 賑やかさ サクラ満開 鶴見岳かな(同上)

正式な 名前は別府 ロープウェイ 搭乗定員 九州一と(鶴見岳)

展望は 山上駅の 屋上が 第一ポイント 必ずや立つ(同上)

一の宮 鶴見山上 権現が 祭神とあり 昭和の再建(同上)

様々な 電波塔など 見るけれど 全く同じ 形状はなし(同上)

由布岳や 双耳峰には 見えぬなり 鶴見岳から 眺める(なり)は(同上)

琵琶(いだ)く 弁財天の 石像は (さか)(つぼ)注ぐ 淑女に見えて(同上)

専用の 別府市内の 展望所 鶴見岳には 粋な計らい(同上)

下山後は 別府港より フェリーにて 神戸に向かい 関西の山に(同上)

山旅に 船旅もまた 欠かせない 月の明かりに 波の水音(同上)

温泉の 泉都は別府 日本一 源泉数に 宿の軒数(同上)

由布岳の 山のバッヂは 得られなく 鶴見岳には あるは嬉しき(同上)

禿げ山の 大平山に 湯の煙り 黄砂のせいか 湾まで見えず(同上)

(ひょう)()(せん) 中国第二の 高峰で 二百名山 カルデラの山(氷ノ山)

登山口 スキー場の ゲレンデで 三ノ丸コース 選んでみたり(同上)

地図もなく 標識頼りの 登山では 残雪が敵 コースを塞ぎ(同上)

木段に 最後のリフト 眺めては スキーシーズン 登るが楽と(同上)

山麓が 随分小さく 見えて来て 鉢伏山が 肩を並べる(同上)

古来には ひえの山とも 称されて 山の(かたち)は ()(えい)に類似(同上)

中間地 三ノ丸山 休憩所 登山者もいて 情報収集(同上)

下山路は (せん)(だに)コース 予定せし 聞くとこの時期 危険と助言(同上)

雪を踏み 花雲分けて 消ゆる旅 わが人生の 思い出とせん(同上)

三ノ丸 展望台も ある広場 天候悪化 先ずは山頂(同上)

山頂の 休憩所は ガスの中 三角点を 暗中模索(同上)

一等の 三角点が 山の神 一期(15)一礼(10) 次回はスキー(同上)

スキー場 ここまで来れば 安心と カメラ取り出し 写真一枚(同上)

十二キロ 四時間半の ピストンで 消化不良の 氷ノ山かな(同上)

(だい)()(さん) 上醍醐寺の 山域で 女人堂から 入山有料(醍醐寺)

山頂は 二・六キロ 一時間 案内標識 至極明快(同上)

(たき)(ぎょう)に 相応しからぬ 滝に見え 不動の滝は 変動するか(同上/霊山登拝99) 59歳

新旧の 石段なのか 擁壁か 理解に悩む 世界遺産よ(同上)

双胴船 定員七百 ぞっとする 十人前後の 静寂もあり(箱根山)

箱根山 ロープウェイで 駒ヶ岳 雨の登山も 致し方なし(同上)

石碑には (あま)(てらす)(かみ) 名を刻み 神山らしさ この石碑のみ(同上)

神山は 箱根の山の 最高地 三角点は 一等と聞く(同上)

加工した 礎石は古き (やしろ)(あと) 新たな社殿 山上に建ち(同上)

駒ヶ岳 箱根元宮 参拝し 霊山登拝 箱根山かな(同上)

登山口 とんとん地蔵 遥拝所 未知なる道の 高尾山かな(高尾山)

高尾山 ガチンコ登山 一号路 六根清浄 唱えながらも(同上)

中腹に (こん)()()(だい)の 園地あり 四国金毘羅 脳裏を過る(同上)

奈良時代 薬王院は 創建す 飯綱権現 本尊として(同上)

二等でも 三角点の 立派さは 高尾山頂 日本一ぞ(同上)

案内図 眺めながらの 八王子 圏央道の 存在光る(同上)

高尾山 四十年ぶり 相模湖も 記憶に残る ユースホステル(同上)

高尾から 津久井湖めざし 歩きたき 峠の古道 三井(みい)の吊橋(同上)

八王子 高層ビルが 建ち並び 昔の写真 展示があれば(同上)

北西に 大岳山(おおだけさん)が 薄らと 何れは登拝 二百名山(同上)

山頂の ビジターセンター 健在で 入場無料 有難きなり(同上)

ケーブルの 山頂駅は 建て替わり 山小屋風で 親しみ易く(同上)

昭和初期 ケーブルカーは 開業し 現在車輛 四代目とか(同上)

全国に ケーブルカーは 三十基 高尾を入れて まだ十四基(同上)

開山は 平安初期の 華厳僧 八王子なる 権現祀り(城山)

城のよう 東京工科 大学の キャンバス広く 校舎が高く(同上)

懐かしさ 込み上げて来る ギャラクシー 米軍基地の あの思い出(同上)

築城は 桃山時代に 北条氏 百名城で 国史跡なり(同上)

動かざる 荒船山(あらふねやま)は 空母にて 雲海に浮く 姿恋しき(荒船山)

分岐点 (きょう)塚山(づかやま)を 先ず目指す 最高峰で 二百名山(同上)

船ならば 経塚山は ブリッジで 下の林野は デッキにあたる(同上/霊山登拝100) 59

祭神は タケミナカタと 聞く祠 長野に多い 諏訪の神でも(同上)

艫岩は 船尾にあたる 断崖で 手すりなければ ロープ張られず(同上)

断崖は 二百メートルの 髙さとか 漫画家などが 転落死もし(同上)

艫岩に (ひな)び汚れた 休憩所 山オアシス 荒船になく(同上)

事故もなく 下山するのが 山人よ 臆病こそが その心得か(同上)

妙義山 三大奇勝 (おもて)(うら) 今回表の 相馬岳へと(妙義山)

登山口 妙義神社の 境内で 参拝しては 登山を開始(同上)

創建は 大和時代の 神社にて ヤマトタケルを 主祭神とか(同上)

標識に 上級コースと 記されて 疑心暗鬼に 登り行くかな(同上)

難関の 岩場を登り 満足す 妙義の山の 奇岩怪石(同上)

ゆっくりと 時間をかけて 眺めたい 天下の奇勝 妙義連山(同上)

今日泊まる 霧積温泉 見えぬけど (はな)(まがり)(やま) 麓の谷に(同上)

山ふたつ 登り終えては 温泉に 一目散に 向かう喜び(同上)

碓氷川 名水と賞される 水源地 旧中山道の 峠の道に(碓氷峠)

祠群 歌碑なども建ち 賑やかに 鼻曲山 登山口でも(同上)

力餅 碓氷峠の 名物で 茶店や店舗 四・五軒ほどと(同上)

峠には (くま)()(こう)(たい) 神社あり 長野と群馬 社殿を()(ぶん)(同上)

創建は 古墳時代で 主祭神 熊野権現 イザナミノミコト(同上)

袋田の 滝を見に来て 登山する 奥久慈にある 男体山を(奥久慈男体山)

登山口 コース二つに (ちゅう)(ちょ)して 上り健脚 下り一般に(同上)

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