写句集27

寺院・神社その1 短句(俳句・川柳)

庭園の 紅葉盛る 成田山(新勝寺/寺院・神社1) 39

晩秋の 成田不動に 人絶えず(同上)

鐘撞けば 師走の空に 念仏が(西念寺)

冬なれど 古木目を引く 八重の藤(笠間稲荷神社)

総門の 茅葺き屋根に こけ落葉(本寺専修寺)

三重の 三匝堂(さんそうどう)は さざえ堂(総持寺)

修禅寺や 寺より温泉 名を馳せし(修善寺)

新緑や 奇岩の上の 頭まで(両子寺)

玉せせり 博多の人の 祭り好き(筥崎宮)

京の風 九州佐賀の 地にまでも(清水観音)

最澄の 開山遠き 地蔵群(同上)

国宝の 梵鐘の音 最古なり(観世音寺/寺院・神社2) 40

秋風に 鈴の音高く 宝塚(中山寺)

菊の供花(くげ) 桧皮の屋根の 太子堂(鶴林寺)

また一つ 諸国寺院の 塔めぐり(同上)

秋晴れの 南大門に 人の波(東大寺)

思い出す 春日大社の 節分を(春日大社)

行く秋や 北円堂の 屋根見上げ(興福寺)

その昔 住吉津あり 潮風も(住吉大社)

()(ぶん)()や 大阪最古の 図書館で(同上)

楕円形 池に映るや 太鼓橋(同上)

紅葉(もみじ)背に 八幡宮や (きん)()かな(盛岡八幡宮)

中門や 小春日和 心地良く(報恩寺/寺院・神社3) 40

茅葺きの 庫裡には 萩の 花咲きて(長勝寺)

秋深き 伊達政宗が 見え隠れ(大崎八幡宮)

雪残る 古四王神社 田の中に(大曲古四王神社)

桜咲く 津軽の栄華 三門に(長勝寺)

世の中に 振り回されるな 風車(恐山菩提寺)

山眠る 恐山には 湯のけむり(同上)

夏草や 観音堂の 茅の上(清水寺観音)

寺絶えて 霊屋だけが 涼しげに(南部利康霊屋)

庫裡の屋根 赤いトタンに 雪白く(天台寺)

国宝の 庫裡の屋根には 鷺が舞い(瑞巌寺)

美しき 五重塔に 雪白く(最勝院)

梅の花 望楼塔に 色添えて(選択寺)

堀の島 クロマツ五本 逞しく(鎮守府八幡宮/寺院・神社4) 42

松島や 価値高めたる 五大堂(瑞巌寺)

豊かさの 証しや寺社の 彫り物は(西法寺)

広大な 本堂の屋根 春の田に(同上)

日本酒の 太平山が 名に高し(太平山三吉神社)

大鐘や 建治の音が 夏空に(羽黒山神社)

涼しさを 壜に詰めたり 須賀の滝(同上)

石段や 五重塔の 共は消え(同上)

三途(さんず)(かわ) 十王堂に 鳴くは蝉(十王堂)

日の神の (あまつ)(ひの)(みや)に 遅桜(唐松神社)

丸い屋根 社務所の外観 奇抜なり(同上)

円墳の 天日宮は 今日ツツジ(同上)

久々に 洛南めぐり 冬の旅(城南宮)

神社では 大庭園は 珍しき(同上)

喧噪さ えびすの森が 消音す(西宮神社)

須磨寺や 七堂伽藍 今の世も(須磨寺)

本坊に 笛の音聞かず 冬の須磨(同上)

(あつ)(もり)に すまんと詫びる (なお)(ざね)か(同上)

震災の 復興終えて 神安堵(長田神社/寺院・神社5) 50

大木に (しゃ)(そう)の名残り 寄せる春(同上)

遊行(ゆぎょう)僧 終の棲家や 五輪塔(真光寺)

庭園の (しゅ)(ぼく)はやはり クスノキで(湊川神社)

湊川 天下分け目の 古戦場(同上)

表門 屋根形状 比類なき(同上)

陽も射さぬ 生田の森の ヒグラシに(生田神社)

神木や 生田の女神 クスノキに(同上)

神社名 コロコロ変わり 定まらず(北野天満宮神戸)

神戸にも 八幡社あり 慎ましく(筒井八幡神社)

境内に 灘の一つ火 モニュメント(保久良神社)

立岩や 木の切り株と 勘違い(同上)

社叢には ケヤキの古木 はつらちと(同上)

(ほう)(ざん)() 七堂伽藍 山を背に(宝山寺)

石地蔵 手厚く並ぶ 石段に(同上)

奥ノ院 本堂本尊 不動様(同上)

俯瞰する (かわら)()(わだ) 途切れなく(同上)

岩屋には 御堂に石仏 冬籠り(同上)

裏側の 一階ベランダ 掛け造り(同上)

梅林の 花ほぼ咲きし 一宮(枚岡神社/寺院・神社6) 50

車座で 枚岡橋林 花見客(同上)

法善寺 目の先花の 俗世かな(法善寺)

寒さ除け 水掛不動 苔衣(同上)

坐雲亭 楼閣風の 離れなり(南宗寺)

茶の町に 利休好みの 茶室かな(同上)

名残り雪 降れよと願う 冬の庭(同上)

絵にもなる 三重塔に 光り射し(家原寺)

ヤマモモの 大木の下 薬師堂(同上)

御神馬に 楠の神木 手水舎に(大鳥神社)

老酒(ラオチュウ)に 温められて 異教かな(関帝廟)

開山は 役行者と 言う声も(神呪寺)

多宝塔 真言宗の シンボルで(同上)

西宮 市街一望 神呪寺(同上)

戦時中 供出されし 寺の鐘(同上)

八十種 八百本の 梅の花(道成寺天満宮)

分れても 共に梅咲く 境内は(道成寺)

渡られぬ (ほう)(じょう)(ばし)や モニュメント(誉田八幡宮/寺院・神社7) 50歳

この(こん)() 八幡宮が 最古とか(同上)

江戸期まで 石室内で 拝みしと(叡福寺)

太子宗 聖徳宗は 一つ和に(同上)

真言も 浄土も知らぬ 太子像(同上)

経蔵の 後に隣地 飛雲閣(興正寺)

阿弥陀より 偉く聳える ()(えい)(どう)(西本願寺)

重文の 舞台の狂言 壬生の華(壬生寺)

遊宴の 風情再び 龍頭船(神泉苑)

梅匂う (ほう)(じょう)(ばし)に 貴婦人も(同上)

春の空 鷺のコロニー 悩ましく(梅宮大社)

神苑の 池の茶室は 野趣深く(同上)

神苑や 社名に因み 梅林も(同上)

山肌を 擬したるツツジ 曲水に(同上)

松尾山 上古の庭が 深山に(同上)

庭横の 神像館に 壁絵でも(同上)

蓬莱の 神仙(しんせん)世界 立体に(同上) (同上)

蓬莱の 庭に池あり 鯉は跳ね(同上)

中門の 内の四殿 春日式(大原野神社)

大原野 春日の名や 不動尊(正法寺)

庭園に 四季の花々 花の寺(勝持寺)

西行の 出家の寺も 桜かな(同上)

春近き (さえ)()の沼の 歌枕(同上/寺院・神社8) 50歳

石垣の 上の書院は 城らしく(同上)

茅葺きの 庫裡の建屋は また春に(同上)

入母屋の 茅に春草 芽を出して(同上)

唖然とす 三万坪の 境内に(善峯寺)

春風や 開山堂は 眺め良く(同上)

本坊の 鑑賞庭園 花期迎え(同上)

塀の外 自然庭園 桜咲き(三鈷寺)

前庭の (うん)嶺庭(れいてい)は ()(れい)作(光明院)

久々の 塔頭めぐり 泉涌寺(雲龍院)

的射る 合格祈願 与一墓に(即成寺)

庭園に 黄泉(よみ)がえり井戸 (たかむら)社(六道珍皇寺)

東山 八坂ノ塔は ランドマーク(法観寺)

本堂に 阿弥陀仏像 隔絶し(大谷祖廟)

総門は 桧皮の屋根の 唐門で(同上)

クスノキの 霊木親鸞 手植えとか(青蓮院)

園路には (そう)()()の庭 池に滝(同上/寺院・神社9) 50歳

整わぬ 庭の白洲は 野暮に見え(同上)

宸殿に うたた寝すれば シンデレラ(同上)

真宗や 勢力争い 今もなお(仏光寺)

重文の 東照宮に 梅咲かん(南禅寺金地院)

平石は 東照宮の 遥拝所(同上)

刈り込みの 花や如何にと 想像す(同上)

鶴が右 亀が左に 配されて(同上)

紅白の 紅梅のみ咲く 唐門に(金戒光明寺)

松に梅 竹は何処かと ()(えい)(どう)(同上)

行願寺 天台宗の 尼寺で(行願寺)

本堂は 白壁造り 寄棟で(本禅寺)

宗門の 妙見宮は 鎮守社で(本満寺)

大庫裡は 四階相当 搭屋付(同上)

御影堂 大修理にて 囲い越し(本山専修寺)

親鸞の 霊廟数多 宗派(ごと)(同上/寺院・神社10) 51歳

銅鐘に 寺の悲劇が 響くかな(同上)

環濠の 高田本山 まるで城(同上)

珍しき (ぎょう)(まん)堂の 寿(じゅ)老人(ろうじん)(椿大神社)

秋風や 伊勢国分寺 草原に(伊勢国分寺)

国分寺 古代日本の 金字塔(同上)

尾張では 城より古社が 多くあり(津島神社)

地味ながら (いし)()の技や アーチ橋(同上)

門柱に 象の像乗す 薬師かな(西福院)

急坂(きゅうはん)や ()(うま)神事(しんじ) ()(そら)(ごと)(多度大社)

参道に 塵ひとつなし 秋の多度(多度大社)

()(ぶき)(もん) くぐり本宮 神域に(同上)

本宮の 神明(しんめい)造り 慎ましく(同上)

いつ頃か アマツヒコネを 本殿に(同上)

大社前 焼きハマグリを 紅葉屋で(同上)

庫裡寂れ 茅葺き屋根に 秋の風(養老寺)

反り橋や 踏み桟付きで ()(きょう)可で(多賀大社/寺院・神社11) 51歳

能舞殿 秋の催事は 如何にかと(同上)

手水舎(ちょうずしゃ)も 大社の風格 桧皮葺き(同上)

鐘楼に 神仏習合 名残見ん(同上)

大釜に 江戸の造営 偲ぶなり(同上)

門前に 古き家並みや 多賀うどん(同上)

石段の 先に廃仏 秋の風(胡宮神社)

振り向けば 歴史は遠き 多賀の里(同上)

拝殿は 入母屋造り 寺院風(同上)

社務所には 人影がなく 秋寂し(同上)

庭園は 自由拝観 喜びも(同上)

池泉式 鑑賞庭園 華はなく(同上)

手入れせぬ 名勝庭園 絵にならず(同上)

刈り込みは 手入れ整い 秋らしく(西明寺)

蓬莱や 仙境眺む 西明寺(同上)

飛び石の 先のモミジや まだ青く(同上)

国宝の 本堂抜ける 秋の風(金剛輪寺)

初層には 大日如来 オープンに(同上)

本坊の 甍に琵琶湖 霞むなり(百済寺/寺院・神社12) 51

持仏には 不動明王 よく見かけ(同上)

庭園は 天下遠望の 名園と(同上)

大岩の 石仏群は 無視されて(同上)

袴腰 鐘楼堂に 禅の風(永源寺)

法堂(はっとう)に ハットするなり アオモミジ(同上)

入母屋の 茅の道場 慎ましく(同上)

寺院には 土蔵建築 珍しく(同上)

唯一の 寺の史跡 井伊家墓所(同上)

楼門や 秋たけなわの 空高く(伊賀八幡宮)

お膝元 東照宮も 境内に(同上)

家康の 手植えとされし ツブラジイ(大樹寺)

家康の 先祖八代 大樹寺に(同上)

反り橋に 桧皮の屋形 ()(さい)(ばし)(永保寺)

秋の野趣 六角堂の 屋根に苔(同上)

林泉の 土蔵の建屋 趣が(同上/寺院・神社13) 51

()(けい)(ざん) 信長塀が 池に映え(同上)

土岐川に 染まり始めの モミジ見ん(同上)

経蔵は 二層の土蔵 櫓風(瀬戸定光寺)

(しょう)(ほう)() 六角堂に 秋せまり(同上)

尾張家は (そう)()と同じ 浄土宗(建中寺)

経蔵に 白亜の楼閣 見る如く(同上)

雰囲気は 檀家信徒の 建中寺(同上)

重文の 石の芸術 (いし)()(ばし)(南宮大社)

拝殿の 手前で巫女(みこ)(まい) (こう)()殿(でん)(同上)

独特の 南宮造り 配列も(同上)

拝殿の 小春日和が 心地良し(同上)

宝蔵庫 絵馬に鉱石 展示され(同上)

分れても 塔に射す陽や 同じなり(真禅寺)

梵鐘や 千年の音 片ひびき(同上)

礎石見て 伽藍の巨大さ 目に浮かぶ(美濃国分寺)

北の奥 美濃国分寺 新たなり(同上)

堂の先 国分寺跡 時空間(同上)

菩提樹や 本堂横に 慎ましく(願證寺)

珍しき 真宗の寺に ご朱印が(同上/寺院・神社14) 51

鳩に猫 六角堂の 居候(甚目寺)

越屋根が 庫裡の特徴 釜の煙(妙興寺)

欄干の 鐘楼珍し 江戸期作(同上)

庭園で 名物そばを 食べたきと(同上)

シンメトリ 尾張造りの 社殿かな(真清田神社)

西鳥居 商店街の アーケード(同上)

男根(だんこん)の 石を撫でても 相手なし(同上)

琵琶湖には 堅田の落雁(らくがん) 浮御堂(満月寺)

霜月の 浮御堂には 伊吹山(同上)

干潟には 琵琶湖大橋 海を断つ(同上)

茶室には 紅葉にサザンカ 風流に(同上)

鐘楼の ミモジ陽に映え キンカンと(西教寺)

丸と角 池の刈込 野暮に見え(同上)

光秀の 供養塔には 血のモミジ(同上)

唐門に 琵琶湖は見えず 秋の暮れ(同上)

大師号 乱発された ()(ごう)かな(同上)

紅葉の ()(よし)大社は 橋めぐり(日吉大社)

重文の 日吉三橋 紅葉(もみじ)()に(同上)

産湯井戸 (つる)()あればと 眺め見る(生源寺/寺院・神社15) 51歳

高木の カエデの赤が 池に映え(滋賀院)

石橋の 先に蓬莱 見る如し(同上)

何故ここに 桓武天皇 ()(こつ)(とう)(同上)

庭園の 赤灯籠に 散る紅葉(律院)

唐門の 屋根をモミジが 焼くほどに(寿量院)

家康の 威光が時代 支配して(日吉東照宮)

無念かな 名勝庭園 非公開(宝積院)

調和せし 桧皮の屋根に 染むモミジ(兵主大社)

出島には 見頃のモミジ さりげなく(同上)

遣水に 流す歌なし 過ぎる秋(同上)

庭園の 松も美し 紅葉期(同上)

紅葉の 弁天島の 赤御堂(同上)

太鼓橋 遊び心の モニュメント(水口神社)

サツキ咲く 庭の様子は 夢の中(大池寺)

白砂に 横たうサツキ 竜の尾か(同上/寺院・神社16) 52

玉サツキ 臥龍の松が 芽を細め(同上)

(だい)()()に 他の庭には 野趣ありき(同上)

付け足しの 枯山水の (しん)()(にわ)(同上)

ため池の 弁天池に 鳥居建ち(同上)

秋盛る 湖南三山 善水寺(善水寺)

ヤマモミジ 三重塔に 美を添えし(常楽寺)

本堂も モミジに染まり 美しく(同上)

鎮守社の 白山神社 過去の神(長寿寺)

境内に 管理がされず 荒れた池(同上)

参拝者 我一人なり 仁王門(金勝寺)

名木の 金勝寺杉 光り絶え(同上)

本坊の 茅葺き屋根は 風情あり(荒子観音寺)

廃城の 憂いは高き 年の暮れ(油山寺/寺院・神社17) 52

前庭の 松や目出度き 松飾り(同上)

境内の 自然林は 粋に見え(同上)

瀧堂や 白龍冷やか 天井画(同上)

堂内の 重文厨子は (きら)びやか(同上)

鐘の音や 悲運の武将 泣く声か(大御堂寺)

雪やなし 東海道の 石薬師(石薬師寺)

裏門に 新年祝う 松はなく(同上)

大仏の 屋根に(はかな)い 雪白く(正法寺)

(しょう)(ほう)() 岐阜大仏に 初詣(同上)

明風の 黄檗宗は そのままに(同上)

境内は 初詣客 途切れなく(伊奈波神社)

神門に 新たな年の 雪積もり(同上)

()()()には 空き地に庭が 不可欠と(美江寺)

春なれど 五重塔は 消えしまま(宝生院/寺院・神社18) 52

花もなく ただ静寂な 庫裡の前(華厳寺)

門前は サクラ満開 鉦の音(同上)

楼門の 桧皮の屋根に ヤマザクラ(横蔵寺)

新緑は 映えても塔は 色さえず(同上)

舎利堂の (そく)身仏(しんぶつ)は 見世物に(同上)

横蔵寺 七堂伽藍に 覇気がなく(同上)

境内に 桜有ればと 一宮(砥鹿神社)

珍しや 今も現役 太鼓楼(同上)

クスノキに ケヤキの古木 若葉吹く(同上)

一宮 朱印集めに 無我夢中(同上)

ピンク色 サツキツツジが 池に映え(妙厳寺)

妙厳寺 七堂伽藍 春の空(同上)

参道の 景雲門に 旗無数(同上)

納符堂 八角円堂 また立派(同上)

異色かな 大黒天堂 白土蔵(同上)

何故ここに 弘法堂が 有りしかと(同上)

八重桜 三万坪の 境内に(同上)

いなり寿司 発祥の地で 所望する(同上/寺院・神社19) 52

八重桜 寂しく一本 境内に(三明寺)

阿弥陀堂 御影堂より 控え目で(錦織寺)

格高き 大玄関は 唐破風で(同上)

境外には 田んぼの中に 旧跡碑(同上)

隆盛(りゅうせい)の 寺に廃れた (ふる)(ほこら)(同上)

新緑に 三重塔 思ひ色(長命寺)

はね出した (よう)(こう)(せき)は 怪石で(同上)

()()()(いわ) 天地開闢(かいびゃく) 意味すると(同上)

長命寺 七堂伽藍 山腹に(同上)

鯉のぼり 八幡宮に 遊び場で(日牟禮八幡宮)

不動堂 神仏習合 懐かしき(苗村神社)

摂社ほか 重文多く 目が回る(同上)

息切らす 七百段の 石段に(太郎坊宮)

懸造り 舞台の下に 花の雲(同上)

石段に 白木の鳥居 トンネルに(同上)

鐘楼の 奥に切妻 洒落た庫裡(浄厳院/寺院・神社20) 52

不動堂 浄土宗には 珍しき(同上)

春の田に 浄厳院の 屋根高く(同上)

明治期の (どん)(けつ)の庭 お神酒(みき)付(沙沙貴神社)

霊廟は 信長らしく 城の石(摠見寺)

庫裡の中 仮本堂に 観音を(同上)

面白き 北間地蔵尊 樽造り(観音正寺)

訓読みの 古刹の名には 親しみが(桑実寺)

寂れたる 鎮守三社と その上屋(同上)

(ちく)()(しま) 七堂伽藍 荘厳に(宝厳寺)

重文の 五重石塔 ()(ぶつ)彫り(同上)

五月晴れ 三重塔 その空に(同上)

秀吉の 浪花(なにわ)の夢や 舟廊下(同上)

かわらけを 投じて悲し 春の(うみ)(竹生島神社)

宝厳寺 眺め格別 船の上(宝厳寺/寺院・神社21) 52

春うらら 竜神拝所 波もなく(竹生島神社)

竹生島 戻れと願う 元のさや(同上)

太鼓楼 まるで城郭 櫓風(大通寺)

花まつり 多くの子供 参拝に(同上)

石橋や 枯山水の 空池に(同上)

石組みは 深山幽谷 凝縮す(同上)

盆栽に 十三石塔 不釣り合い(同上)

赤松に 五重石塔 色白く(同上)

総持寺や 牡丹五十種 五百株(総持寺)

国分寺 そのひな形が 総持寺と(同上)

池の側 赤い牡丹に 共はなく(同上)

書院から 庭を見たいと 泣くカエル(同上)

珍しや 両部鳥居は 色紅く(敢国神社)

磨崖仏 虚空蔵菩薩 鮮明に(笠置寺)

太鼓岩 叩けば千歳(ちとせ) 続く音(同上)

多宝塔 十六年目の 春となる(円成寺/寺院・神社22) 52

重文の ()()(じん)本殿 記念物(同上)

(りょう)(ぜん)() 七堂伽藍 ()()(さん)に(霊山寺)

弁天は 聖観音と 同一視(同上)

寺に春 重文仏像 十体も(同上)

バラの花 奈良に新たな 仏たち(同上)

面白き 味噌なめ地蔵 矢田寺に(金剛山寺)

(まつ)()(でら) 三重塔 華やかに(松尾寺)

石造の 十三重石塔 積む小石(同上)

藤原氏 栄華の夢や この地にも(談山神社)

東西に 校倉造り 宝庫建つ(同上)

三天社 上座を離れ 下座へと(同上)

国史跡 ()()(でら)跡は 草の中(安倍寺跡/寺院・神社23) 52歳

内外の 拝殿壮大 初代みな(橿原神宮)

斎庭(さいてい)は 草木はなし 白砂のみ(同上)

初詣 奈良県最多 百万人(同上)

伝説の 久米仙人や 梅雨空に(久米寺)

庭園の サツキは枯れず 水無月へ(同上)

塔跡に 低く小さな 多宝塔(同上)

弁柄の 権現造り 桧皮葺き(鳳来山東照宮)

護摩堂や 屋根は破れて 梅雨の中(鳳来寺)

宿坊や ユースホステル 遠い空(同上)

参道に 芭蕉の姿 杉並木(同上)

石段は 千四百段 鳳来寺(同上)

傘杉は 日本一高い 国天記(同上)

乳銀杏 天平伝える 国天記(飛騨国分寺)

二重屋根 鐘楼堂は 珍しく(同上)

顕家の ()()の姿に 秋の風(北畠神社)

石段の 回廊城の 如くあり(丹生神宮寺/寺院・神社24) 52

三重県で 五重塔は 唯一で(津観音寺)

浮舟や 源氏物語 面影が(三室戸寺)

重文の 十八(いそは)神社 寺離れ(同上)

石造の 十三重塔 ワンパターン(同上)

興聖寺 十六棟の 諸堂建つ(興聖寺)

秋晴れの 熱田詣でや 清々し(熱田神宮)

木漏れ日や 信長塀に 秋の絵を(同上)

伊勢詣で 神宮杉が 危なげに(伊勢神宮外宮)

秋の空 拍手の音 絶えもせず(同上)

餌やりや 日常忘れ 鯉を見る(同上)

秋深き 枯山水は 色褪せて(金剛證寺)

()(もん)()(どう) 真言宗の 面影が(同上)

極楽や 竜宮門に 秋さくら(同上)

()(とう)()や 黄泉(よみ)への門出 奥ノ院(同上/寺院・神社25) 52歳

神苑の 芝に見事な 五葉松(伊勢神宮内宮)

姫石や 目に悩ましき 形状で(大懸神社)

東門 鐘楼造り 寺最古(龍潭寺)

仁王石 丸いサツキが 仏たち(同上)

(しん)()(いけ) 奥の霊屋 拝む庭(同上)

正月の 庭に松なく 愛でられず(同上)

本堂の 屋根には墨絵 冬の木々(方広寺)

境内は 二十四棟 大伽藍(同上)

城郭を 思わす寺観 方広寺(同上)

鐘楼に 東海らしき ソテツかな(同上)

稲荷社や 灯火もなし 正月に(同上)

本堂の 瓢箪(ひょうたん)廊下 奇抜なり(大福田寺)

(そう)(おん)() 足助(あすけ)八景 鐘の音(宗恩寺)

足助氏の 五輪塔群 雪がなく(香積寺)

鐘楼に 神宮寺跡 名残見る(足助八幡宮)

生誕地 芭蕉奉納 貝おほい(上野天満宮/寺院・神社26) 53

二万坪 国分寺跡 やや寒く(伊賀国分寺)

流転後の 西行法師 花に死す(弘川寺)

境内に 西行(あん)() 感無量(同上)

芭蕉翁 見せてやりたし 花の庵(同上)

冬なれど 花咲かそうと 寒桜(同上)

境内の 桜並木や 花の寺(同上)

庭園の 茅葺き茶室 異空間(若狭神宮寺)

神木の 千年杉が 冬空に(若狭姫神社)

若狭では 国府の跡は 謎のまま(若狭国分寺)

庫裡の屋根 横向き搭屋 珍しき(一休寺/寺院・神社27) 53

石一つ 富士をイメージ したのかと(同上)

鐘楼の 欄干に立つ 夢遠く(同上)

重文の 浴室肌で 感じたき(同上)

重文の 東司(とうす)珍し 他一つ(同上)

庵らしく 茶室が五棟 境内に(同上)

苑路には 石仏群が ユニークに(同上)

銅像の 一休さんは 手にほうき(同上)

里の冬 ひっそり佇む 観音寺(大御堂観音寺)

庫裡の前 修行大師が 托鉢に(蟹満寺)

宝形の 小さな御堂 何祀る(山城国分寺)

()(せき)には 七重塔 目に目に浮かぶ(同上)

花を見て 人間観察 吉野山(吉野神宮)

どや顔で 吉野の桜 眺めけり(同上)

めぐる春 遠き思いや 吉野山(金峯山寺)

桜咲く 拝殿前の 石垣に(丹生川上神社)

弁事堂 岡倉天心 寄進とか(大蔵寺/寺院・神社28) 53

朱印なく 庫裡にはバイク 大蔵寺(同上)

信州に 七堂伽藍 珍しく(光前寺)

客殿の 前庭園に 小桜が(同上)

刈込の ツツジに山を 見る如く(同上)

山を背に 枝垂桜が 華やかに(同上)

祥瑞寺 芭蕉の句碑は もう秋で(祥瑞寺)

恵心堂 僧都は消えぬ 比叡山(延暦寺)

紀州では 三重塔 唯一で(道成寺)

鐘の()や 安珍清姫 物語(同上)

(しん)(ぱく)は 七百年と 駒札に(同上)

虚無僧の 深編笠や 時代劇(興国寺/寺院・神社29) 53

幾重にも 甍連なる 五月空(同上)

江戸時代 紀州徳川 菩提寺に(長保寺)

国史跡 歴代紀州 藩主墓所(同上)

戦災の 死者慰霊す 地蔵尊(同上)

名水や 三井(さんせん)(すい)に 芭蕉見る(紀三井寺)

天徳院 名勝庭園 いつの日か(高野山)

花見する 芭蕉の姿 堂の中(同上)

国宝は 日本で六基の 多宝塔(同上)

最優美 枝垂れ桜に 多宝塔(同上)

桜咲く 高野の山で 般若湯(同上)

石楠花の 花も恋しき 花見かな()

国史跡 世界遺産の 境内は(丹生津比神社)

高野山 (ちょう)(いし)(みち)が 神社にも(同上)

(ちょう)(いし)に ツツジ花咲き 高野へと(丹生官省符神社)

天平の 六角堂や 阿陀(あだ)郷に(栄山寺/寺院・神社30) 53歳

塔二つ 壺阪寺の 春の空(壺阪寺)

傘の下 色様々に ボタン咲く(岡寺)

心には 春と秋との 二面石(橘寺)

西福寺 北陸拠点 浄土宗(西福寺)

入母屋の 伽藍の下に 咲くツツジ(同上)

華頂門 宮家の旧門 寺の隅(同上)

本堂の 阿弥陀如来の 顔見えず(福田寺)

行く春や 蓮如(れんにょ)の松は 臥龍なり(同上)

田園に 名勝庭園 福田寺(同上)

青岸寺 後光がさすや 築山(つくやま)に(青岸寺)

龍潭寺 井伊氏移転で 彦根にも(龍潭寺)

回廊に 枯山水の 庭続き(同上)

近付けぬ 観音堂や 珍しき(長寿院)

池の側 ノムラモミジに 咲くツツジ(円鏡寺/寺院・神社31) 53

搭屋なき 庫裡を眺める 円鏡寺(同上)

瑞龍寺 百万石の 寺観かな(瑞龍寺)

回廊の 窓に青芝 目に入り(同上)

大庫裡は 結露防止の 漆塗り(同上)

庭園が 無きが淋しき 茶室かな(同上)

伽藍には 井波彫刻 美を極む(瑞泉寺)

蕉風や 梅雨爽やかに 浄蓮寺(同上)

門前の 八日町(ようかまち)(とおり) 人絶えず(同上)

水と米 臼浪(きゅうろう)(すい)は 城の井戸(井波八幡宮)

僧堂で 独り座禅は うたた寝で(大乗寺)

()(げつ)(ばし) 三連アーチ 優美なり(尾山神社/寺院・神社32) 53歳

フラットな 屋根珍しき 拝殿に(福井神社)

不憫かな 橘曙覧(あけみ) 親子像(足羽山公園)

尊像 継体天皇 梓弓(同上)

屋根の棟 ()(ぎょ)六葉(ろくよう) 目に留まる(専照寺)

手を合わせ 南無阿弥陀仏 阿弥陀堂(誠照寺)

門跡の 格式微妙 対面所(同上)

證誠寺 移り変わり 四宗派(證誠寺)

真宗の 本山めぐり 旅終えん(毫摂寺)

この寺も 戦闘モード 太鼓楼(城福寺)

庭園に 三百年 歴史見る(江沼神社)

城跡に 神社と庭園 夏の風(同上)

庭の木々 仕立てられずに あるがまま(同上)

庭園に コンクリート橋 無粋かな(同上/寺院・神社33) 53

国史跡 能登国分寺 風涼し(能登国分寺)

僧堂や 大騒動の 座禅僧(総持寺祖院)

瑩山の 霊廟もまた 被害受け(同上)

張り詰めた 緊張感が 仏堂に(永平寺)

静寂さ 求め道元 都落ち(同上)

禅林に 禅風涼し 苔の岩(同上)

涼しさや 枯山水に 苔の海(平泉寺白山神社)

珍しや 両部鳥居は 小屋根載せ(同上)

美しさ 京の苔寺 凌ぐほど(同上)

ブーム去り 閑古鳥鳴く 門前は(清大寺)

湯を立てる 探湯(くがだち)の釜や 使えばと(雄山神社)

石段に 三重塔 赤裸々に(日石寺/寺院・神社34) 54

滝行に 勤しむ人なし 秋に入り(同上)

珍しき 樅の並木が 参道に(立山寺)

謙信の 智恵と信仰 この寺で(林泉寺)

北陸の 最古の寺は 雪化粧(末松廃寺)

大乗寺 二度の拝観 春見んと(大乗寺)

楼門の 枝垂れ桜は 可愛げで(同上)

僧堂で 徹通(てっつう)()(かい)と ()(かん)()()(同上)

夕暮れや 春の町家に 浅野川(宝泉寺)

敗者には 哀悼の念 より深く(称念寺)

庫裡含め 五棟の堂宇 江戸のまま(大安禅寺)

しょうぶ園 花咲かずても 木は映えり(同上)

本堂で 拝観するは 八重桜(宝円寺)

庭園は 五重塔を 借景に(妙成寺)

春の旅 加賀()()(じょ)墓に ご挨拶(聖興寺)

本堂は 真宗自力(じりき) 大伽藍(勝興寺/寺院・神社35) 54歳

鼓堂には 真宗独自の こだわりも(同上)

ヤシの木に 薬師堂建つ 国分寺(越中国分寺)

舟形の 石仏群や (あり)()(うみ)(同上)

石庭に 白洲ないのは 絵にならず(国泰寺)

庭園に 花なく淋し 国泰寺(同上)

太鼓楼 宝形造り 珍しき(善徳寺)

安居寺の 五百年知る 大ケヤキ(安居寺)

茅葺きの 入母屋()(なみ) 水無月に(戸隠神社)

穴大師 古墳横穴 ()の入りに(舘山寺)

火の神も 山の火事には 逆らえず(秋葉神社)

涼しさを いぼとり池に 願うのみ(小国神社)

霊廟の 義仲像は 再評価(徳音寺)

木曽殿の 何処に惚れたや 芭蕉翁(同上)

寺からは 明媚な眺め 只見川(円蔵寺/寺院・神社36) 54

鐘楼や 石は珍し 袴腰(同上)

傾いた 樹枝や絵になる 庫裡の松(同上)

紅葉の コミネカエデや 如何にかと(同上)

断崖に 石段設え 仁王門(同上)

願わくば 佐々木道誉も 祭神に(沙沙貴神社)

山の崖 枯山水と 一体に(石馬寺)

禅寺の 風格消えし 秋の空(同上)

重文の 古民家めぐり 尽きもせず(同上)

山里の 古刹の堂に 暮れる秋(同上)

坐禅岩 望郷の念 禅師かな(同上)

水行場 注連縄掲げ 元のさや(龍泉寺)

鉢植えの 花様々に 観音寺(おふさ観音寺)

拝殿の 屋根に紅葉(こうよう) 畝傍山(うねびやま)(橿原神宮)

覗き見る 御殿の紅葉(みもじ) 美しく(同上)

石窟の 錆びた(てっ)()に 秋の風(二上山)

行く奈良の 小春()(より)の 三輪鳥居(大神神社)

参道は 錦のジュータン 赤い橋(地主神社)

鮮やかな モミジの赤は ご褒美か(同上)

園路には 錦の落葉 光る霜(那谷寺/寺院・神社37) 55

池泉には ドウタンツツジ 色を添え(同上)

草庵は 凝灰岩の 岩屋かな(同上)

橋の上 三重塔 欄干に(同上)

苔多き 名勝庭園 庫裡の中(同上)

禅林に 厳しき増すや 冬の風(永光寺)

回廊の 角に鐘楼 庭白く(同上)

新社殿 神明造り シンプルに(熱田神宮)

信長の 消えぬ一面 塀の名に(同上)

扁額は ただ山神社 三文字で(山神社)

外観は 寺院の客殿 社務所かな(岩木山神社)

霊廟で 名君偲ぶ ホトトギス(高照神社)

茅葺きの 屋根に青葉が 調和せし(革秀寺)

霊屋に 髭づら為信 想像す(同上)

新緑に ノムラモミジが 本堂に(長勝寺/寺院・神社38) 55

鐘楼の 袴腰には オレンジが(同上)

弘前の 藩主の墓所は バラバラに(同上)

祭神に タマヨリヒメも 姿見せ(弘前八幡宮)

山門の (りゅう)(とう)(すぎ)は 開基より(深浦円覚寺)

珍しや 寺に神木 大銀杏(おおいちょう)(同上)

春光り 菅江真澄の 影偲ぶ(同上)

花盛る 草花庭木 円覚寺(同上)

銅鑼(どら)もなく 観音堂は 寂びれたり(大日坊)

手水舎の 観音像は 活き活きと(同上)

水田に 茅の山門 アーチ橋(同上)

新緑に 凝灰岩の 地蔵倉(薬師神社)

分離後は 薬師如来は 神様に(薬師神社)

アジサイが 金堂落成 祝福す(慧日寺)

講堂も 復元される 日を願う(同上)

修験絶え オオムラサキに 不動堂(同上/寺院・神社39) 55

入母屋の 社殿修復 新たなり(磐梯神社)

祭神は 磐梯明神 会津富士(同上)

岩手山 冠せしも 稲荷様(もりおかかいうん神社)

境内は たそがれ(せい)兵衛(べい) ロケ地とか(由豆佐売神社)

境内に 目を見張るかな 乳イチョウ(同上)

山頂に 登拝するのは 我一人(金峯神社)

城跡に 宝物館より 城郭を(荘内神社)

羽黒山 意外な場所に 東照社(羽黒山神社)

御田原の 参篭所は 山小屋で(月山神社)

月山に 登る空海 (みず)()()を(荒沢寺)

ホラ貝の 音響かざる 夏の山(同上)

塀跡の 夏草虚し 石垣に(妙泉寺跡)

宿坊に 門前町の 面影が(早池峰神社/寺院・神社40) 55

弥生期に 徐福伝説 男鹿にまで(赤神神社)

徐福塚 石は風化し 夏草に(同上)

石段で なまはげの真似 夏なのに(同上)

鳥居から 五社堂境内 本殿に(同上)

池の中 中島二つ 橋もなく(長楽寺)

クロマツや 二木に分れ 争いに(同上)

宮殿に 内陣外陣(げじん) (しゅ)弥壇(みだん)も(真山神社)

真山や 廃仏毀釈 緩やかに(同上)

神輿庫の 神輿二基が 出番待ち(同上)

美しき 大尽山 ピラミット(恐山)

火山跡 賽の河原に 旅がらす(同上)

見渡せば 過ぎ行く夏に 大伽藍(同上)

宇曽(うそ)()()に 大尽山 浄土的(同上)

菩提寺の 地蔵菩薩に 貴婦人も(同上)

地獄かと 思えば天国 湯の恵み(同上)

見渡せば 大湯温泉 秋の空(大湯薬師神社)

山里に 大ミズナラは 珍しく(那須温泉神社)

秋空に 七堂伽藍 楽法寺(楽法寺/寺院・神社41) 55

回廊の 林泉庭園 秋景色(同上)

樹木越す 鐘楼堂は 巨大なり(同上)

スダジイの 奇形の幹に 唖然とす(同上)

湖に 箱根以来の 鳥居見る(二荒山神社中宮祠)

石段に 杉の古木が 仁王立ち(同上)

屋根の懸魚(げぎょ) 気仙大工 匠見ん(同上)

白壁の 書院に黄色 イチョウの葉(長安寺)

鐘楼に 十二本もの 柱立つ(同上)

鼓楼には 太鼓響かず 形骸化(同上)

大イチョウ 三百年の 黄葉に(同上)

この時期は 落葉は掃かず あせるまで(同上)

池泉には 一本松が 高々と(同上)

参道で 癒されるかな 水音に(寺下観音)

多聞山 観音二躯は どうかなと(多聞山)

外観は 毘沙門堂は 格上で(同上)

松島や 多聞山の鐘 八景に(同上)

扇谷 晩秋に見る 幽観さ(扇谷)

鎮座する 禅師の好み 達磨堂(同上)

達磨像 面壁九年 誤解され(同上)

眼下には 秋の松島 茅葺きに(富山観音堂)

()()()(ひめ) 観音堂に 化けたかな(同上)

素通りす 芭蕉の姿 富山(とみやま)に(同上/寺院・神社42) 55歳

茅葺きに 白壁絵になる 紫雲閣(大仰寺)

松島に 五重石塔 紅葉も(同上)

()(たび)(しょ)や 神は神輿で 春の海(黄金山神社)

参道の 樹齢を競う 杉並木(同上)

御神木 八百年の ケヤキかな(同上)

社務所には 松と楓の 相生(あいおい)が(同上)

振り向けば 随神門は 黄葉に(同上)

椿咲く 側で鹿たち 餌あさり(同上)

鹿触る 女性の姿 及び腰

四角形 石灯籠が 様々に(同上)

新雪や 足跡一つ 参道に(法光寺)

屋根の雪 落ちる音だけ 境内に(同上)

余分かな 観音再び 境内に(同上)

晴れた日は 雪踏みながらも 参拝者(岩木山神社)

杉並木 楼門遥か 冬空に(同上)

楼門の 注連縄大きく 有ればなと(同上)

中門の 雪囲いには 北国が(同上)

雪積もる 茅は隠れて 妻だけに(同上)

晴れた空 冬の久度寺は 如何(いかが)かと(久度寺)

赤色の 観音堂に 白い雪(同上)

本堂の 観音危うし 屋根の雪(同上)

(しょう)(でん)() 大屋の梅は 遅咲きで(正伝寺)

本堂の 側は古木の 大屋梅(同上/寺院・神社43) 56

羽後路には 梅の名所や 正伝寺(同上)

茅葺きに 江戸の郷愁 見る如く(瑞雲院)

霊屋で 未だ奉公 草むしり(同上)

江戸後期 簡素化されて 石塔に(同上)

シモクレン ノムラモミジや 秋らしく(同上)

鳳来寺 二度の参拝 芭蕉追い(鳳来寺)

寺宝には 釈迦涅槃像 文化財(元善光寺)

本堂の 戒壇巡り 本家とか(同上)

あら何と サツキとツツジ 五千本(同上)

開山の 蔵王権現 そのままに(明星輪寺)

本堂を 見下げて眺む 夏の雲(同上)

岩肌や 役行者の 修験かな(同上)

カルストの 地形の下に 美濃平野(同上)

暑さ増す (きん)(しょう)(ざん) 屏風岩(同上)

上げ馬の 坂にも提灯(ちょうちん) 夏来たり(多度大社)

紅白と 白い提灯 二千灯(同上)

頭上には 提灯藤の 如く見え(同上)

珍しや 随神門に 黒鳥居(榛名神社/寺院・神社44) 56

感激す 朱色の神橋 渡るとは(同上)

手に触れぬ (まん)(ねん)(せん)は 記念碑に(同上)

健気かな 国の天記の 矢立杉(同上)

酒注ぐ 瓶子(みすず)の滝は 人造と(同上)

巫女舞や 脳裏を過る 夏舞台(同上)

神社には 温泉らしく 薬師堂(伊香保神社)

総門を 行くと石段 下り坂か(貫前神社)

(しゃ)(そう)には 社殿の屋根が 幾重にも(同上)

目に見えて カメラそっぽの 不動滝(布引観音)

息切らし やっと涼しさ 山門に(同上)

護摩堂の 堂宇鄙びて 夏の花(同上)

本堂の 屋根は木間(このま)に 遠く見え(同上)

館内は 屋台の展示 壮観で(桜山神社)

天領や 飛騨高山は 豊かなり(同上)

ケーブルで 大山参り 秋の暮れ(大山阿夫利神社/寺院・神社45) 56

大山や 関八州の 眺望も(同上)

社務所では 仕立て美し 菊まつり(同上)

下山路で 逆に眺めん 山門を(大山寺)

(うん)(ぎょう)の 金剛力士 張り手かな(日向薬師)

()形像(ぎょうぞう) 金剛(しょう)を 振りかざす(同上)

石段の 両側の土 苔優美(同上)

鐘楼の 茅葺き屋根に 秋の草(同上)

参道の 凹凸(おうとつ)ゆかし 石畳(大神山神社)

拝殿の 翼廊まるで グライダー(同上)

開運の 鐘のカエデは 黄金色(伯耆大山寺)

金門は 行者の聖域 地蔵尊(同上)

柿葺き 最高級の 屋根と見る(同上)

楼門の 菊提灯に 菊の花(御上神社/寺院・神社46) 57

冬近く 酒樽六つ 神門に(愛宕神社)

時は今 明智光秀 露と消え(同上)

石仏に 旧白雲寺 名残見る(同上)

総門は 千木(ちぎ)(かつ)()() 屋根に載せ(猿投神社)

中門が 拝殿代わり 妙な観(同上)

太鼓楼 鐘楼造り 目はハテナ(同上)

門前の 店の閉店 哀れなり(同上)

猿投山 紅葉散りても 地を染めて(東昌寺)

銀閣寺 (こう)(げつ)(だい)が 名古屋にも(興正寺)

興正寺 七堂伽藍 冬の空(同上)

興正寺 五重塔は 東寺風(同上)

聳え立つ 五重塔に 印塔群(同上)

柴垣に マリア灯籠 散る紅葉(同上)

竹林に 銀杏一本 黄金色(同上)

普門園 長方形の 池奇抜(同上)

苔庭に へんちくりんな 塀と竹(同上)

太閤の 遊び心や ひさご池(転法輪寺)

伝説の (ころも)(がけ)の杉 株残し(大神神社/寺院・神社47) 57歳

師走には 大注連縄を 新しく(同上)

(くすり)井戸 行列できる ご神水(同上)

名も知らぬ 念仏石の 上人は(浄発願寺奥ノ院)

本堂の 跡に灯籠 杉木立(同上)

大晦日 混雑避け 伊勢参り(伊勢神宮)

片参り ならぬようにと (あさ)()(やま)(金剛證寺)

中興の 弘法の名や 茶屋にのみ(同上)

奥ノ院 極楽門に 過ぎる年(同上)

見納めは 二見ヶ浦の 夫婦岩(二見興玉神社)

注連縄で 結ぶ契りは 人の価値(同上)

神苑は 後楽園に 見本とか(備中国総社宮)

国史跡 南門跡は 木の茂み(備中国分寺)

客殿に 形ばかりの 勅使門(同上)

初重には 四如来像を 安置とか(同上)

元日の 五重塔は 京以来(同上)

野趣の中 五重塔は 二百年(同上)

雪舟の 涙の(ねずみ) 寺になく(宝福寺)

塔めぐり 総社で二棟 元旦に(同上/寺院・神社48) 57

方丈の 雪舟像は 地蔵顔(同上)

庫裡の前 ソテツが正月 飾りかな(同上)

縛られた 少年雪舟 そっぽ向く(同上)

門松や 随身門を 引き立てし(吉備津彦神社)

初詣で 客は少なく 哀れさも(同上)

社伝知る 平安杉に 火災(あと)(同上)

(かみ)(いけ)に 鶴亀の島 お目出度き(同上)

吉備(きび)()にて 寅さん探す 初詣で(吉備津神社)

一宮 朱印集めが お年玉(同上)

驚きの 連続絶えぬ 境内は(同上)

廻廊に 末社六棟 梅林も(同上)

国宝を 訪ねる旅や 道半ば(同上)

御神体 吉備の中山 初登拝(同上)

灯籠に 灯れと願う 今年(こぞ)の夢(同上)

宇賀神社 吉備で最古の 稲荷社で(同上)

神池に 弁天でなく 宇賀の神(同上)

本殿は 初詣客 限もなく(最上稲荷妙教寺)

異様なり インドと日本 神仏(しんぶつ)も(同上/寺院・神社49) 57歳

赤橋の 落葉そのまま 年を越す(同上)

丘の上 日蓮像が 吉備布教(同上)

門前の 賑わいピーク 三が日(同上)

楼門や 何故か隅へと 移築され(蓮台寺)

奥ノ院 権現堂に 人絶えず(同上)

冬晴れに 亀腹白き 多宝塔(同上)

境内に 瀬戸内海の 新春も(同上)

門前は にわか屋台が 年初め(同上)

西大寺 七堂伽藍 一眼に(西大寺)

楼門と 三重塔 ハーモニー(同上)

石門(いしもん)や 欄干の赤 白に映え(同上)

身代わりの (みず)()()観音 寒かろう(同上)

塀沿いの 水路に漁船 隙間なく(同上)

神門に 日の丸の旗 年始め(安仁神社/寺院・神社50) 57

御神水 お神酒(みき)と思い 口にする(同上)

初詣で 人も疎らな 名社あり(同上)

本坊は 修復中で 白シート(本蓮寺)

中門(ちゅうもん)に 注文つける 隙もなく(同上)

本尊は 十界曼荼羅 非公開(同上)

堂塔は 新年の風 潮香り(同上)

入母屋の 豪華過ぎる 坐禅堂(同上)

時を経て 森家ゆかりの 義士たちも(同上)

大石家 墓所は散り散り 哀れにも(同上)

墓めぐり 江戸に近づく 距離間で(同上)

森家墓所 藩主の墓は 笠塔婆(同上)

陣太鼓 巨大レプリカ 音はせず(同上)

討ち入りの 顔出しパネル 滑稽に(同上)

神となる 忠臣蔵の 立役者(同上)

斑鳩寺 一つになれと 願う年(斑鳩寺)

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